6月議会 中村の一般質問

答弁者:井田 隆一 市長
内田 龍雄 総務部長
黒川 一巳 産業環境部長

1.子育て支援策・少子化対策について

今回行われた市長選で『子ども医療費助成の拡充(中学3年生まで)』と『不妊治療費助成の拡充(第2子以降も)』を公約として掲げていたが、具体的にはいつ頃から実施する考えなのか。
『子ども医療費助成の拡充』と『不妊治療費助成の拡充』については、ともに今年10月から実施していきたい。
また、所得制限を設けず、保護者の負担軽減を図っていく考えである。

2.雇用確保の取り組みについて

世界的な景気悪化の影響などにより、コマツ真岡工場が来年7月までに閉鎖することとなった。
①市長は、工業団地の早期分譲を公約としているが、この不況の中でどのような取り組みをしていくのか。
撤退を検討している企業の有無について、市として情報を把握しているのか。
③第4・第5工業団地への進出企業の操業は、予定通りに進んでいるのか。
①交渉中の企業との契約を実現できるよう、積極的な誘致活動を展開するとともに、成長力と急送力を備えた企業の誘致を推進し、新たな雇用の場を確保したい。
②現在、真岡市に進出している企業について、新たに撤退を検討している企業があるという情報は得ていない
第5工業団地では、22社と契約し、9社が操業済み、3社が今年度中の操業開始予定となっている。残りの10社の中には、景気悪化のため計画よりも着工を遅らせている企業もある。(※第4工業団地…契約16社、操業済み14社、建設中1社)
日本は、人口減少と労働市場の縮小により、2010年頃から『オフィス余り』『工場余り』そして『働く場の集約化海外移転』が急速に進むと、以前から指摘されてきた。長期的視野に立って、新しい地場産業の育成に本腰を入れて取り組むべき時期に来ていると考える。小山市では、起業家の指導にあたる『インキュベーションマネージャー』を市独自に配置している。真岡市としても同様の取り組みが必要ではないか。
現在、栃木県産業振興センターには6名のインキュベーションマネージャーがおり、県内の起業家を指導している。
真岡市は、同センターや商工会議所と連携して起業家の育成・支援を図っているところであり、現状において市独自にインキュベーションマネー
ジャーを配置する必要性はないものと考えている。
真岡市の起業家支援施設には、平成15年にオープンした『MOP21』がある。しかし、この施設は建物の構造上、入居できる業種が限られている。
小売業や飲食業の起業家を対象とした『チャレンジショップ』を中心市街地に整備できないものか。起業家支援だけでなく中心市街地活性化観光振興にも効果があると思われるが。
これまで県内では、宇都宮市をはじめ6市で空き店舗対策として『チャレンジショップ』に取り組んできた。しかし、補助の期間終了に伴い、運営が困難となり廃止となっているので、これらの経緯も含めて検討していきたい。

3.今後の市政運営について

真岡市では、二宮町と合併したことを契機として『(仮称)第10次市勢発展長期計画』が新たに策定されることになった。
市長自身が計画案に新しく盛りこみたいと考えている施策は何か。
成熟社会となりつつある今日、計画の名称『市勢発展』という言葉がふさわしいのか疑問だが。
③計画策定に際して、市民の意見をどのような形で聞いていくのか。
①『安心できる子育てと教育』『安心できる地場産業の振興』『安心できる福祉と環境』『安心できる行政運営』の4つの安心を基本方針として、各種事業を盛り込んでいきたい。
②今後策定の作業を進める中で、市民の意見を聞きながら、新生真岡市にふさわしい計画の名称にしていきたい。
③市長と市民が直接意見交換する『市民フォーラム』。公募市民を含む各界各層の市民で構成する『市民会議』。市長の諮問機関である『政策審議会』。さらに『パブリックコメント』など、市民からの意見聴取の機会を複合的に設けていきたい。
昨年末、日本経済新聞社が発表した『行政革新度調査』で、真岡市は全国の市と特別区の中で595位。『行政サービス水準調査』で389位と、県内では最も低い評価を受けている。この調査結果をどのように認識しているか。
また、今後はこれらの調査結果や改善状況について、市の広報紙などで市民に公表すべきではないか。
東洋経済新報社の『住みよさランキング』では高い評価を受けてきただけに、『行政革新度調査』と『行政サービス水準調査』は意外な結果であった。現在、これらの調査項目に基づいて、事務事業に改善の余地はないか、関係各課に検討させている。
なお今後、調査結果と改善状況について、市の広報紙などで市民に公表していく。
今回行われた市長選で『景気回復のために、ある程度の財政出動はやむを得ない』と、再三市民に訴えていた。確かに、この不況下にあって、市としても何らかのアクションを起こすべきとは思うが、税収の落ち込みが予想される中での財政出動はリスクも大きい
今後、景気対策のための財政出動について、規模と重点項目をどのように考えているのか。
今日の景気後退を受けて財政出動に取り組むこととなったが、後年度の財政負担を考えると、市債発行も抑制せざるを得ない状況となっている。
現時点における財政出動の規模は、雇用対策、経済活性化対策、商業対策などに10億円程度で、一般財源(市の持ち出し分)は6億円を越える見込みであるが、『経済危機対策臨時交付金』の約3億3,500万円を充てていくなど、国の経済危機対策を活用しながら対策を講じていきたい。
現在、市長には真岡鐵道の社長をはじめ、32の『あて職』がある。
今回の市長選で『市長のあて職は市民から登用』ということを公約に掲げていたが、いつ頃までに、どのような『あて職』を民間に委ねる考えなのか。
市長が代表でなくても団体への影響がないと判断されるものについては、できる限り返上し、広く民間や市民の中から登用していきたい。
しかし、市長の『あて職』については全て無報酬で努めてきており、民間からの登用をした場合、報酬などの負担が発生することにもなる。そのため、辞任した場合の影響などについて調査を現在進めている。

再質問・再々質問・要望

(工業団地における企業誘致について)

今後、企業誘致を進める時に、真岡市が『働く場の集約化』の波に耐えられるのか。さらに、企業誘致が進んだとしても『雇用の調整弁』と言われる非正規雇用や派遣社員などの雇用が増えるだけではないかといった懸念が出てくる。
雇用の安定を図るためには、自治体としても戦略的な考えが必要ではないか。
新規の正社員雇用を増やしていかねばならないということは当然の考えである。
新規の進出企業市民を雇用する場合、10万円を交付する制度がある。こうした取り組みを相手先に伝えていきながら、対策を講じていきたい。
『企業撤退の情報が入った場合は迅速に対応したい(飯塚正議員への答弁)』とのことだが、コマツ真岡工場の撤退について市側に第一報が入ったのは、未確認情報も含めていつだったのか。
撤退の発表があった当日(4月14日)の午後、代表者が市役所を訪れた際に第一報を聞いた。
【要望】
そうなると、行政が企業撤退の情報をつかんだ時には、何も手が打てないということになる。
今後の課題として、市側と企業側が情報交換・意見交換をする公的な場を設えるということを、危機管理上の観点からも検討していただきたい。

(起業家に対する支援策について)

栃木県産業振興センターと引き続き連携をしていくとの話であるが、同センターのインキュベーションマネージャーが月1回の起業家巡回指導以外に、どの程度真岡市で起業家支援を行っているのか。
栃木県産業振興センターのインキュベーションマネージャーは、昨年度、月1回の起業家巡回指導以外に、商工会議所への経営指導という形で152回来ている。
『MOP21』の入居状況などを見ても、真岡市における起業熱は決して低くないと感じる。今後は、起業家をいかにして大きく育てるかが課題であり、そのためにも市独自に指導者を配置すべきではないだろうか。小山市を個人視察した際にも、『栃木県産業振興センターとの連携だけでは十分な指導は難しい』との指摘を受けたが。
今後、インキュベーションマネージャーを市独自に置く必要があるかについては、慎重に検討したい。

(『(仮称)第10次市勢発展長期計画』について)

今回『市民会議』という言葉が初めて出てきたが、どの程度の会議日数参加人数なのか。また、どのような会議内容を予定しているのか。
公募委員や学識経験者など25名程度で構成し、会議は1回2時間半計4回程度を予定している。会議では『(仮称)第10次市勢発展長期計画』の原案を示し、それに対して意見を出してもらい、計画に反映させていく。
今回話に出ている『市民会議』と、従来からある『政策審議会』では、どのあたりに違いがあるのか。
『政策審議会』は答申を得ることが目的である。
『市民会議』で出された意見について、『政策審議会』で諮問するという流れになる。
2月定例議会において、各種審議会の充実化について質問した際『会議の回数を増やした方が市政を運営する上で有効と判断される審議会は、内容の充実も含めて検討をしていきたい』という前市長の答弁だった。市の総合計画の策定を担う組織は、まさに検討に価するものであると思う。
市民と行政との協働というのであれば、総合計画も市職員だけが見ればいいという時代ではない。市民も一緒につくり、把握することが必要だと考える。
そうした観点から、政策審議会や市民会議の運営にあたっていただきたい。

(市長の『あて職』について)

市長の『あて職』については現在調査中とのことである。
では逆に、法律などで規定されて市長が務めなければならない『あて職』というのは、現時点でいくつあるのか。
32の『あて職』のうち3つが法律で定められており、市長が務めなければならないことになっている。
3つは法律などで規定されているから、残り29の『あて職』は手放せると単純にはいかないかも知れない。
しかし、『あて職』の見直し市長の選挙公約として掲げられたものある。見直した結果が2つ、3つでは『何のために公約にしたのか』問われることになる。
ぜひとも、前向きに取り組んでいただきたい。