12月議会 中村の一般質問

答弁者:井田 隆一 市長
酒井  勲 教育長
田中 修二 教育次長

質疑(市が提出した議案に対する質問)

『真岡市市民活動推進センター設置条例の一部改正』について

今回の改正案では、市民活動推進センター(コラボーレもおか)二宮コミュニティセンターに移転することや、指定管理者制度を導入することが盛り込まれている。
移転先を決定するまでにどのような検討をしたのか。また、利用者の意見はどのように聞いたのか。
市民活動推進センターは開設から3年目を迎え、利用者増によりスペースが手狭となり、利用を断らなければならない日も出てきた。
そのため、二宮コミュニティセンターコンピュータ・カレッジを移転先の候補として利用者協議会に検討を依頼してきた。その結果、図書室調理室のほか、多くの会議室を有していることから二宮コミュニティセンターを移転先とした。

地域経済の活性化について

地域通貨は、これまで無償のボランティアでは依頼しにくかったサービスが受けやすくなり、各種活動の担い手にとっても目に見える対価を受け取ることで活動の励みになるなど、コミュニケーションの手段として注目されてきた。
また、千葉市で取り組まれている『ピーナッツ』のように、商店街と連携し、買い物客の増加につなげている例もある。市民活動の支援と地域経済の活性化を同時並行でできる地域通貨を真岡市でも導入してはどうか。
昨今、都市化に伴い、近所同士で気軽にものが頼みづらくなっている中、各地で地域通貨の有効性が見直されてきている。また、単なるサービスの交換手段としてだけでなく、商店などでポイントに応じた割引サービスを実施し、成功している例も見られる。
真岡市においては、地域通貨に対する理解を深めるため、まず行政内部で検討していきたい。
各自治体の地域間競争が激しさを増す中、真岡市のブランド力を高める取り組みは重要な課題である。平成21年10月に発足した『真岡市観光ネットワーク検討委員会』では、どのような議論が行われているのか。
また、同委員会で練られた計画を実行に移すためには、コーディネーターを配置し、民間と行政の橋渡しをすることが必要不可欠ではないか。
『真岡市観光ネットワーク検討委員会』は、商工会議所関係者、報道関係者、市職員など12名で構成し、非常勤の嘱託職員として採用したファシリテーターが話し合いをまとめている。これまで旧市街地、真岡木綿、いちご、自然などをテーマとして、計11回の会議を行い、9月に中間報告書を提出していただいた。
今後、計画を進めるにあたっては、関係者や市職員などでは限界があるので、平成23年度から専門のコーディネーターを配置したい。

市民と行政の協働によるまちづくりについて

市長や教育委員会の諮問機関である各種審議会は、幅広い市民の考えを把握する絶好の機会である。そのため、委員は老若男女各層からバランス良く集められることが望ましい。女性・青年層の委員はどこまで増えたのか。
また、各種審議会の開催回数は年間数回にとどまっているものが多くを占める。内容の充実を図るためには開催回数を増やすべきと考えるが。
5年前と比較すると、女性の委員は21.8%だったものが25.4%となり、3.6ポイント増加した。また、青年層(40歳以下)の委員は全体の3.1%だったものが4.3%となり、1.2ポイント増加している。真岡市では、現在審議会の委員を選任する際の基準を定めており、女性の委員全体の30%にする目標を掲げて委員を選任している。青年層の委員については、各種団体への働きかけなどにより、割合を高めるよう努めていきたい。
なお、各種審議会の開催回数は、議論の進捗状況や熟度によって自ずと決まるものと考えている。
近年、真岡市においても市民がまちづくりに対して意見を述べる機会は増えてきた。しかし、それらは市民だけの参加を前提としている。静岡県牧之原市や福井県大野市では、市民と行政担当者が一緒になって地域の課題を話し合う場を設けている。
真岡市も、そうした取り組みを参考に『(仮称)まちづくり塾』のようなものはできないものか。市民と行政の相互理解にも効果が大きいと思われるが。
真岡市では、これまでに『もおか出前講座』『市民による行政評価』などを実施してきたほか、真岡青年会議所とともに『もおか市民討議会』を開催している。
したがって、『(仮称)まちづくり塾』のような新しい仕組みを設けるのではなく、これまでの取り組みを充実させることで、協働のまちづくりを推進していきたい。
市民がより安心してボランティア活動を展開できるよう、活動に対する保険料を市が負担する制度を設けてはどうか。
栃木県内では、宇都宮市や小山市などがすでに導入しており、佐野市も来年度からの実施に向けて準備を進めているようだが。
ボランティア活動に対する保険制度には、参加者のケガに対して保障する傷害保険と、第三者への損害を補償する損害賠償責任保険がある。
真岡市では、平成23年度から損害賠償責任保険に加入する
真岡市で行われている施策は、他市と比べてマスメディアへの掲載頻度が低いように思われる。聞けば、市長の定例記者会見は年4回(定例議会終了時)に行われているとのことである。これで情報発信が十分なのか甚だ疑問である。
生身の人間が直接語りかけてこそ伝わる想いもあるはずである。市長の定例記者会見の回数はもっと増やすべきではないのか。
市長の定例記者会見は、市の情報を直接発信する機会を増やすのに有効な手段であると考えるが、現在の年4回を基本として実施したい。
なお、エリアが市内全域に拡大する真岡ケーブルテレビを活用し、魅力ある市政情報番組を提供することを検討しており、その中で直接市民にお知らせするようにしていきたい。

市民と行政の協働によるまちづくりについて

真岡市では、平成21年の秋頃から『学校支援ボランティア』を広く市民から募集するようになった。市民が長年培ってきた知識や技術が教育現場で活かされることは大変素晴らしいと考える。
現時点でどこまで活用が図られているのか。特に申し込みをした市民の人数や活動分野などはどのようになっているのか。
平成21年度、学校で活動したボランティアは1,421名にのぼる。そのうち教育委員会の募集に応じて新たに登録した人数は11名である。
活動分野は、各教科の授業補助、教材作成補助、道徳講話などの授業支援、ものづくり補助など特別活動支援図書整理などである。
真岡市の学校図書館における図書購入費を平成14年度と20年度で比較すると、小学校で16.8%の減少中学校で19.7%の減少となっており、書籍の更新がなかなか進んでいない。今後改善を図るべきと考えるが。
また、現在各学校に配置されている司書教諭クラス担任と兼務しているため、子ども達への十分な読書指導は難しいと考える。宇都宮市や上三川町、芳賀町などで取り組まれているように各学校に専任の司書を配置することが必要ではないか。
学校図書館の図書購入費は、年度当初に小中学校の学校数、学級数及び児童・生徒数をもとに予算を配分しており、蔵書数は国の基準をクリアしている。
また、読む力を通して確かな学力を身につけることは、真岡市教育委員会の重点課題である。ただし、各学校の司書教諭図書ボランティア市立図書館などと連携を図りながら読書指導の充実に努めるので、専任の司書の配置は考えていない
『ライフスキル教育プログラム』は、思春期の子ども達が小グループでのディスカッションなどを通じて、日常生活の中で起こる問題について自分たちで考え、解決していくためのトレーニングである。
真岡市では今年度から、久下田中学校を研究校に指定したが、その取り組みについてどのように評価しているのか。また、今後市内の他校にも普及させる考えはあるのか。
『ライフスキル教育プログラム』は、感情のコントロールや対人関係を築くのに大きな効果が期待あることから、久下田中学校での取り組み高く評価している。
来年度も市内小中学校に『ライフスキル教育プログラム』の希望を募るとともに、教育課程への位置づけなどの課題もあるため、今後も研究を継続していきたい。
これまで視察に赴いた山口県山陽小野田市兵庫県小野市では、小中学生を対象に『生活改善・学力向上プロジェクト』を実施している。これは、子ども達の家庭での生活習慣が学力とどう関係があるのかを市独自に調査し、そのデーターを保護者に示して改善を促すとともに、学校において百ます計算や音読などを繰り返し行う『モジュール授業』を行い、脳のトレーニングに役立たせるものである。
前述の2つの市では、学力向上に大きな成果を収めているようだが、真岡市でも実施してはどうか。
山口県山陽小野田市は、国の構造改革特区で指定を受けて実施しているので、そのまま導入するのは不可能である。
真岡市としては、子ども達の家庭における生活習慣の改善や、探究的な授業によって学力向上を図る取り組みを進めていきたい。

再質問

(市民活動推進センターの移転について)

現在の場所については、設置前から『手狭である』『会議室がない』ということが指摘されてきた。
当時、執行部は全く問題がないという見解だったが、結局のところ見通しが甘かったということではないのか。
場所については、全く問題がなかった訳ではない。当時、真岡駅にある情報センターや中心市街地なども候補地として考えたがいずれも決め手に欠き、暫定的に現在の場所にした。
その後、二宮町との合併を経て、より適切な場所が見つかったという認識である。
市民活動推進センターの利用者協議会に移転計画が示された際、多くのメンバーは移転に反対、または疑問を唱えていたと聞いている。
利用者協議会ではどのような議論を経て、合意形成がなされたのか。
利用者協議会の役員会を二宮コミュニティセンターで2度開催した。その中で施設見学を行い、問題点などについて話し合った
会議室の場所によっては利便性に違いがあることから、より利用しやすい会議室に市民活動推進センターを移転させることで合意がなされた。

(観光ネットワークの構築について)

来年度から専門のコーディネーターを配置するとのことであったが、それは現在嘱託職員として採用されているファシリテーターと同一人物なのか。
ファシリテーターは『真岡市観光ネットワーク推進委員会』の中の意見を取りまとめる役割を担っている。
それに対して、コーディネーターは実際に観光ネットワークをつくる推進力としての役割が期待される
コーディネーターには、どこまでの職務権限が与えられるのか。
事業を行うのはあくまでも市である。コーディネーターには、自身の知識や経験を生かして情報提供をお願いしたい
コーディネーターは、民間と行政の橋渡しをすることが求められる。その過程では、当然のことながら行政の考えとぶつかることも予想される。
コーディネーターが仕事に打ち込むためには、一定の権限を与えることが必要と考える。ぜひ、その点は今後の検討材料としていただきたい。

(各種審議会について)

今議会に上程されている『男女共同参画推進条例』の案を見ると、『男女共同参画審議会』というものが設けられ、女性委員を40%とすることを目標としている。これは、従来の審議会より10%高い数値目標である。今後、他の審議会も同様に委員の40%を女性にする考えはあるのか。
また、青年層の委員についても、単なる目標ではなく具体的に数値を掲げるべきではないのか。
各審議会は審議する内容がそれぞれ異なるため、委員の構成も自ずと変わってくる。したがって、全ての審議会で女性委員を40%とするのは困難である。
青年層の方々にも、公募委員を20%とする規定があるので、それを活用し、積極的に参加していただきたい
ただし、現状を見るとなかなか参加が見られないのは、開催時間などの問題もあるように思う。審議会を土日、夜間に開催するということも1つの方法ではないかと考えている。

(市長の定例記者会見について)

県内14市を調べてみると、11市の市長1ヶ月に1度のペースで定例記者会見を行っている。3ヶ月に1度しか行っていないのは真岡市だけである。これでは、情報発信に決定的な遅れが出るように思える。市長の決断1つでできることである。市長の定例記者会見は1ヶ月に1度程度行うべきではないか。
市長自らが情報発信するのは大切であると考えるが、間もなくケーブルテレビで市政情報を発信することも計画されている。したがって、市長の定例記者会見については、当面現状の3ヶ月に1回のペースで行っていきたい。

(学校図書館の充実化について)

学校図書館の図書購入費を児童・生徒1人あたりで見ると、県内14市の平均が小学校で1,621円、中学校で2,200円となっている。
それに対して真岡市は、小学校が1,129円、中学校が1,915円となっており、いずれも県内14市の平均を下回っている。特に小学校については、県内14市中13位である。この点についてどのような認識か。
本は新しい方が望ましいので、できるだけその方向で努力していきたい。
小学校の学校図書館で使われている本を見ると、背表紙がはがれてしまっているものなど、傷みの著しいものが目立つ。また、社会や理科の調べ物で使う本は、昭和50年代に購入されたものが今も使われており、子ども達の学習に支障をきたしているものと思われる。具体的な改善策が必要ではないのか。
来年度から予算増額がどの程度できるかという具体的な話はできないが、教育委員会としても財政部門と相談して可能な限り対応していきたい。
例えば芳賀南小学校では、平成16年度の児童1人あたりの図書貸し出し冊数は23冊だった。それが専任の司書を配置後、平成19年度は78冊となり、3倍以上に増加している。この数字を聞いてどのような感想を抱くか。
教育委員会としても、専任の司書を配置した方が望ましいという考えである。
ただし、真岡市ではすでに『複数担任制のための非常勤講師』や『心の教室相談員』などを配置している。人材配置にも優先順位があり、なかなか司書の配置まで行きつかないのが実情である。
まず考えるべきは、現在配置されている司書教諭クラス担任を兼ねているため、十分な役割を果たしきれていないということだ。また、小規模校では司書教諭が未配置のケースもある。
宇都宮市や芳賀町のように、司書の有資格者を全小中学校に1人ずつ配置すると、真岡市では約5200万円かかる計算になる。しかし、ボランティアの活用複数校に1人配置するような工夫によって、もっと安価にできる事業でもある。子ども達の読書指導の充実のため、ぜひとも前向きに検討していただきたい。

(生活改善・学力向上プロジェクトについて)

山口県山陽小野田市のように国の構造改革特区を申請して『生活改善・学力向上プロジェクト』を行うのは難しいとのことであるが、兵庫県小野市は実施するのに特区申請をしていない。真岡市ができない理由にはならないと思うが。
兵庫県小野市のように朝15分間程度の時間を設け、漢字、計算、読書などを行うことは真岡市でも各学校ですでに行っている
『生活改善・学力向上プロジェクト』を実施している山陽小野田市や小野市では、子ども達の学力向上に大きな成果をあげている。
真岡市も様々な取り組みをしていることは分かるが、学力向上に向けて生活改善の取り組みと結びつけているのか、その点が課題になっているように思えるが。
子ども達の生活改善学力向上に結びつくという考えについては全く異論がない
真岡市としてもその方向でさらに努力していきたい。
そもそも『ゆとり教育』は、子ども達の学力格差を生んだ『詰め込み教育』の反省を踏まえ、学力の底上げが目的だったはずである。
そう考えると、新学習指導要領へ完全に移行した際、子ども達の学力格差今以上に広がることも予想される。
そうしたことも考慮した上で、真岡市としての学力向上に向けた方策を打ち出していただきたい。