9月議会 中村の一般質問

答弁者:井田 隆一 市長
成毛 純一 産業環境部長
上野 雅史 選挙管理委員会書記長

一般質問

1.投票率向上等の課題について

今年7月10日の投開票が行われた参院選から、選挙権年齢が『18歳以上』に引き下げられた。
しかし、真岡市での投票率を見てみると全体では52.57%18~19歳に限定すると42.90%という結果だった。
この投票率について、選挙管理委員会はどのように捉えているのか。
真岡市における参院選の投票率は、全国平均(54.70%)は下回ったものの県平均は上回り(51.38%)、県内14市中5番目の数字であった。これについては、期日前投票所増設の効果が出たものと捉えている。
18~19歳の投票率は、全国の速報値(45.45%)を下回ってはいるものの3年前参院選における20代の投票率(33.37%)を上回り高校での取り組みの効果などが出たのではないかと考えている。
選挙権年齢が引き下げられたことにより、子ども達に向けた主権者教育がこれまで以上に重要視されている。
全国各地の自治体では、選挙管理委員会による出前授業意見交換会、さらには模擬選挙などに取り組んでいる事例が数多く見受けられる。
真岡市では今後どのように主権者教育を展開していく考えなのか。
選挙管理委員会では小中学生に対して、啓発紙の配布啓発ポスターの募集、生徒会選挙時の投票箱記載台貸し出しを通じて、選挙に対する関心を喚起するための活動を実施している。
また、高校生に対しても、学校側の要望に応じて同様の取り組みのほか、出前講座による模擬投票体験などを行っている。
今後も各学校と連携、協力していきたい。
真岡市内を見渡すと、例えば熊倉4区のように最寄りの投票所とは異なる場所投票所として指定されているケースを目にする。
特に高齢になった市民からは、交通手段が乏しい中で投票所まで足を運ぶことが難しくなっているとの指摘も受け。
今後、投票所の見直し行う考えはあるのか。
投票所の区割りについては、有権者数のバランスや投票所までの距離、自治会のつながりなどを踏まえて行う必要がある。
また、国の見直しの基準としている『投票所から選挙人の住所までの距離が3km』を超えるところはないので、現時点において見直しは考えていない。

2.防災対策について

関東・東北豪雨から早いもので1年が経つ。あの時、真岡市に甚大な被害はなかったが、水害の際に河川付近の住民はどこに避難すればいいのかなど、改善すべき点が浮き彫りになった。
避難所のあり方ついては、『地域防災計画の見直しに合わせて検討するとのことであったが、その後の進捗状況はどのようになっているのか。
また、自治体が災害時でも必要な業務を続けるための『業務継続計画』が、真岡市では未策定である。対応を急ぐべきと思うが。
現在、上位計画である『栃木県地域防災計画』が、関東・東北豪雨や熊本地震で見られた課題などを踏まえて見直し中であり、今年12月に策定予定である。真岡市としては、同計画の内容を踏まえて『地域防災計画』の見直し作業を進めていく。
また、『業務継続計画』は、災害時における職員の参集体制や行政データのバクアップなどを定めるもので、県内では14市中6市が策定している状況にある。真岡市でも策定に向けた作業中であり、今年度末を目途に策定していきたい。
全国各地の自治体では、DIG(Disaster Imagination Game)やHUG(避難所運営ゲーム)といった災害図上訓練を、市民の勉強会や職員研修などで取り入れている所も多い。
真岡市でも、防災リーダー養成講座などで取り組まれるようにはなったが、決して十分とは言い難い
防災意識の高揚のためにも、災害図上訓練を一層普及させる必要があると思うが。
真岡市では、平成25年度に物部地区の区長や消防団を対象として、初めて災害図上訓練を実施した。
その後、26年度からは防災リーダー養成研修会において、災害図上訓練を実施してきた。
今後も、防災リーダ養成研修会で災害図上訓練を引き続き取り入れるほか、各地区においても実施されるよう支援していきたい。
今年4月に発生した熊本地震では、高齢者障がい者など災害時に自力避難が困難な要支援者への対応が大きな課題となった。真岡市では要支援者の名簿作成はすでに完了しているが、個人情報保護という課題もある中で、今後どのように活用を図るのか。
また、災害発生時に取るべき対応などをまとめた防災マップを発行しているが、掲載されている情報は視覚障がい者などには伝わりにくい。改善の余地があると思うが。
要支援者の名簿の活用については、平常時から避難支援の関係者に提供できる名簿として、すでに警察署消防本部提供している。また、迅速な避難支援につなげるため、今年10月中民生委員、自治会、消防団などの関係者にも提供できるよう準備を進めている。
また、障がい者に対する情報提供は防災上重要なことである。現時点で視覚障がい者向けの防災マップを作成してる県内自治体はないが今後検討をしていきたい。

3.今後の観光戦略について

栃木県の発表によれば、真岡市の観光客入込数は、東日本大震災前の平成22年が280万6703人であるのに対して、26年は286万5281人で、約2.1%の伸び(県全体では約6%の伸び)となっている。
この伸びについてどのように捉えているのか。また、今後増加させるための取り組みは。
これまで年間を通じた各種行事などの開催や、観光情報の発信などを含め、観光振興に伴う活動は順調に進んでいると考えている。
『市勢発展長期計画』や『まち・ひと・しごと創生総合戦略』に掲げている目標は、平成31年度観光客入込数300万人としている。今後、デスティネーションキャンペーンをはじめとする施策の展開により、交流人口の増大に努めていく。
今、全国どの自治体でも、観光については取り分けて力を入れている。その中で選ばれるまちになるためには、他にはない独自性とストーリー性を示すことが何よりも大切である。真岡市の観光施策として、何か明確なコンセプトを設定すべきではないか。
また、真岡市の観光資源を見ると、市内全域に点在しており、回遊が困難であることが真岡の観光の泣きどころと言える。動線の構築をどのように考えているのか。
真岡市の観光は『観る、食べる、体験する』をコンセプトとして、SLキューロク館と久保記念観光文化交流館をつなぐエリアを回遊しながらの体験型観光を推進している。
また、真岡市の観光施設は市内全域に点在している状況である。今後、多種多様な観光客のニーズに対応するため、交通手段に関するアンケートを実施し、観光ルートの回遊性を高める手法について調査・研究をしていく。
毎年2~3月9月は、市内の宿泊施設稼働率最も低いと言われている。
一方、この時期は大学、特に私立大学休業中であることから、サークルゼミの合宿が非常に多く実施されている。
そこで、大学生などの合宿を真岡市に誘致する取り組みを進めることはできないものか。
合宿という性質上、交通の便の悪さはあまりハンディにならず、むしろ首都圏から近いという強みをも活かせる分野と思われるが。
真岡市を合宿目的で訪れた人々は、昨年7月から今年8月までの期間で、20件689名いる。これらは、一部の宿泊事業者が、自らの営業活動で確保しているものである。
大学生などの合宿誘致は、地域経済の活性化につながるとは考えるが、運動施設の予約確保観光事業者との連携など多くの課題がある。
そのため、現時点では考えていない
伊能忠敬の出身地である千葉県香取市では、NHK大河ドラマの誘致に向けて、のぼりやポスターを掲げるなど市民全体で運動を盛り上げている。
真岡市においても、二宮尊徳翁大河ドラマの題材となるよう、より積極的な誘致活動を展開してはどうか。尊徳翁が生きた時代は、低成長の時代で自然災害が度重なるなど、今日と極めて似ており、我々が学ぶべき点も多いと思うが。
真岡市は、尊徳翁ゆかりの17市町村で組織する『全国報徳研究会市町村協議会』に加盟し、その中の『NHK大河ドラマ推進委員会』のメンバーとなっている。
これまでは、NHK側がドラマ性などの理由から大河ドラマ化に難色を示していた。しかし、平成24年に主人公の選定状況を確認したところ、尊徳も歴史上の人物候補の1人ではあるとの回答を得ている。今後も引き続き、大河ドラマに取り上げられるよう要望していく。

4.起業家の支援について

平成29年度から『まち・ひと・しごと創生総合戦略』の一環として、起業家の中でも小売業などを対象にした『チャレンジショップ支援事業』の実施を計画しているが、現在までの進捗状況はどのようになっているのか。
また、この事業を成功させるには店舗の確保が大きなカギとなるが、『空き店舗バンクの活用はどこまで話が進んでいるのか。
チャレンジショップ』の開設に向けて、真岡商工会議所と運営方法などについて協議を進めている。設置場所については、多くの来客が望める通り沿いの空き店舗の活用を考えており、早期の開設に向けて店舗の所有者との交渉を進めていく。
空き店舗バンク』については、真岡商工会議所とにのみや商工会で運用しているが、登録件数は3件と少ない。引き続き各商工団体と連携し、この制度の充実を図っていきたい。

再 質 問

主権者教育について

参院選における18~19歳投票率全国平均を詳しく見てみると、18歳51.17%19歳39.66%となっており、時間をかけて主権者教育を行えた18歳の投票率が大きく上回っている。それだけ主権者教育は重要であることを物語ってる。
しかし、先ほどの答弁だと今後の具体的な取り組みが見えてこないのだが。
昨年から今年にかけて、真岡工業高校では生徒会役員選挙の際に投票箱記載台貸し出しを行ったほか、真岡北陵高校でも出前講座も実施した。
今後も、各学校の要請に応じて主権者教育を行っていきたい。
『各学校の要請に応じて』という受け身の姿勢でいいのか疑問に感じる。特に、今年の秋は知事選、来年春は市長選を控えており、もっと選挙管理委員会から積極的な働きかけを行うべきではないかと思われる。

投票所のあり方について

現在、真岡市内には43ヶ所投票所があるが、これが固定化されたのはいつのことか
過去からの経緯が相当あり、固定化された時期については把握していない
市民から投票所の変更を求める要望というのは、この数年間でどのくらいあったのか。
区長から正式な形で要望があったのは熊倉4区のみである。ただし『あちらの投票所の方が近いので』という個別の要望については何件か受けている
高齢者から『投票所が遠くて行けなくなった』という声がある中で、何の見直しを行わないのであれば、選挙管理委員会が選挙に行くなと言っているのと同じである。
高齢化など社会情勢が大きく変化している今日、どこかのタイミングで投票所の見直しという作業は必要ではないか。
これから社会情勢も変わってくるので絶対に見直さないと言っている訳ではないが、有権者数のバランスや投票所までの距離、自治会のつながりなどを考慮すると現時点では難しい

防災計画の見直しについて

地域防災計画は、平成25年度と26年度に見直されており、今回東日本大震災以降3回目の見直しである。国や県の動きに合わせて見直すことは分かるが、新たな災害が発生する度に見直しているようにも映る。
市単独で見直せる部分については、もっと専門家の意見を仰いではどうか。
計画との整合性を図る必要があるため、市単独で専門家の意見を仰ぐことは難しい
ただし、地域防災計画以外での災害対応に関する部分については、そうしたこともできるとは思う

観光施策のコンセプトについて

現時点において『真岡らしさ』というものが観光客に今一つ伝わっていないのではないか。そのことが結果として、観光客入込数が県平均で6%伸びているのに対して、真岡市は2%にとどまっている要因にもなっているのではないか。
もっと観光戦略の絞り込みが必要と思うが。
今後の方向性としては『新旧とりまぜた観光』ということであると考えている。
歴史的な観光資源とともに、新たなものをつくりだすことも重要であり、それぞれに磨きをかけていくことが欠かせないと思っている。
前回の6月定例議会の際に、東京教育大学の故唐澤富太郎名誉教授の話を紹介したが、真岡市歴史的に見ても教育のまち』であると私は考える。
『教育のまち』には、それにふさわしい観光のあり方というものがあるはずで、それは『学びの観光』であり、先ほどの答弁にもあった『体験型観光』ではないだろうか。
そうした部分は、もっと前面に押し出すべきではないかと思う。

大学生などへの合宿誘致について

合宿というのは集団でやってくる。つまり観光客を大幅に増やせる。しかも、宿泊をするので確実に地元にお金も落ちる
先ほどの答弁では、運動施設の確保などの問題を上げていたが、ゼミやサークルの合宿にまで視野を広げれば、決して難しいものとは思えないのだが。
観光は、腰を据えてやらかねればならない大切な分野であると考えている。
今後、デスティネーションキャンペーンの様々な取り組みも進める必要があり、そうした中でオールシーズンに対応した観光開発をしていきたい。

NHK大河ドラマの誘致について

先ほど紹介した千葉県香取市では、大河ドラマの題材に伊能忠敬が取り上げられるための誘致運動が第2~第3ステージに移行しており、市民全体で盛り上がっている。
ぜひとも、10月に行われる報徳サミットでは、加盟自治体住民全体盛り上がれる誘致運動をご提案いただきたい。

『チャレンジショップ』について

チャレンジショップ』は来年度スタートする事業である。
いつ頃までに、どのくらいの空き店舗数を確保して、どのタイミングでスタートするのか、そうしたロードマップが必要と思うが。
現時点で活用する空き店舗は1店舗を予定しており、その中に事業者がいくつ入るか検討しているところである。
店舗については、現在1つ1つの空き店舗について、所有者を確認しながら意向調査を行っている
今年7月に、県内外若手議員有志が真岡市で研修会を行ったが、参加したどの議員からも、市役所から真岡駅の間にある空き店舗の多さ指摘された。それだけ、空き店舗が真岡市のイメージ大きく低下させてしまっている。
空き店舗の解消のために、『チャレンジショップ』は有効な手段であるので、ぜひとも積極的な施策の展開をお願いしたい。