12月議会 中村の質疑・一般質問

答弁者:井田 隆一 市長
田上 富男 教育長
成毛 純一 産業環境部長

質疑(市が提出した議案に対する質問)

とちぎの地産地消給食推進事業費について

今回の補正予算ではとちぎの地産地消給食推進事業費として61万8000円計上されている。この事業目的内容、さらに予算の内訳はどのようになっているのか。
特に、真岡市の学校給食で、栃木県産の食材が使われる比率は、現在約30%と言われている。当事業の導入により、その比率が改善されるようなことはあるのか。
これは、今年度から平成33年度まで5年間行われる県の補助事業である。事業内容は、県産の農畜産物の利用と理解を促進するため、学校給食で2品目を選定し、各品目3日間給食で提供する。
今回の予算は、真岡市特産のニラと県産豚肉を中学生の給食の献立に取り入れるものである。

D51型SL動態整備事業費について

今回の補正予算としてD51型SL動態整備事業費として2803万7000円計上されている。
この事業内容、予算の内訳、さらに整備に向けたタイムスケジュールは。
現在、静態展示してあるD51SLを、圧縮空気により自走できるよう整備するものである。
予算の内訳だが、SLの動態整備に1753万7000円、線路の敷設工事に1050万円を計上している。
この事業には国の地方創生拠点整備交付金を活用し、整備に向けては完了までに約半年の期間を要するものと思われる。

一般質問

1.今後の定住人口確保について

先頃行われた宇都宮市長選において、LRTの整備を公約に掲げた現職の佐藤栄一氏が再選を果たした。今後、住民への説明に時間を要することにはなりそうだが、整備が着々と進むことは間違いないだろう。
件に対する真岡市の見解は。また、整備を検討している宇都宮市芳賀町と何らかの連携を図る考えはあるのか。
現在、LRTについて専門的な検討を行う『芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会』に、真岡市の職員をオブザーバーとして参加させている。
両市町との連携については、LRTが整備された段階で、清原地区に予定されているトランジットセンター(乗り換え拠点)や広域バス路線再編状況踏まえて、市民が利用する場合の方策を検討したい。
朝、宇都宮市の中心部に向かうと、反対車線の大渋滞を目にする。その多くが、清原、芳賀、真岡の工業団地などに通勤する人々である。
あれほどの渋滞を味わっても宇都宮市に住むことを選んでいる彼らは、真岡が『選ばれるまち』になる上でターゲットになる代表的な存在である。
LRTが整備され、宇都宮市の渋滞緩和に効果が表れた場合、真岡市の定住人口確保への影響も予想されるが、今後の対策についてはどのように考えているのか。
LRTの主な利用者は、芳賀・高根沢工業団地の従業員や沿線の大学の通学者、買い物客などと予想され、真岡市への影響少ないものと考えている。
LRTと既存路線バスとの連携などに懸念材料はあるものの、真岡市から宇都宮・芳賀方面への通勤・通学者などの移動手段としては、清原地区のトランジットセンターを介して各交通手段と連携が図れれば、真岡市へのメリットも期待できる。

2.教育関係の諸課題について

今年度の『全国学力・学習状況調査』(小学6年生、中学3年生対象)、『とちぎっ子学習状況調査』(小学4・5年生、中学2年生対象)の結果を見ると、栃木県5年連続全科目全国平均を下回り、特に小学6年生の算数は全国最下位だった。
そうした中、真岡市県平均より下回っている科目が目立つ状況にあった。この課題について教育委員会はどのように捉えているのか。
今回の結果を受け止め、調査結果の分析をもとに、第2回学力向上推進委員会を開催し、国語、算数、数学の授業改善の具体策を示すとともに、文部科学省の学力調査官を招き、教務主任や学習指導主任などを対象に、授業づくりのポイントについて講話をしていただいたところである。
また、平成29年度からの新規事業として、真岡市独自の学力調査を実施し、きめ細やかな検証・改善サイクルを構築していきたい。
(重複質問のため、野沢達議員への答弁より引用)
今年度から、真岡市では市内全ての小学校専任司書を配置するようになった。その教育効果について、どのように分析しているのか。
また、小学校18校に配置された司書は5名という状況である。今後、対象を中学校まで拡大することを考えると、人材の確保育成急務と思われるが。
専任司書が配置されたことにより、学校図書館に足を運ぶ児童は増えている。4月から10月末までの利用者は、昨年度の同じ時期と比べて、1.7倍となっている。
児童は、本に関する質問などを司書に積極的に話しかけることにより、読書への興味・関心が増している。
今後の拡充については、現在の小学校での活動状況を見ながら検討していきたい。
授業や生徒指導とは別の仕事に負担感を抱く教員の多忙感の問題が、大きくクローズアップされている。この問題は、児童生徒の指導が手薄になることにも直結することである。
昨年、酒井勲前教育長が報告文書の簡略化校務支援システムの導入を検討していると答弁していたが、その後の進捗状況は。また、何か新たな取り組みは考えているのか。
教員の実態を把握するため文部科学省が調査した結果を見ても、『国や教育委員会からの調査やアンケートへの対応』に8割が負担と感じている。
こうした状況を踏まえて、可能な限り調査文書などを簡略化するとともに、校務支援システムの導入についても引き続き研究していく。
コミュニティスクール』は、保護者や地域住民が、これまで以上に学校運営に深く関わる制度を持った学校のことである。
現在、全国の約2400校が導入しているが、それぞれの自治体では地域住民学校信頼関係強化され、学校に対するクレームが減少したことにより、教員の多忙感解消生徒への指導力向上につながっているようである。
真岡市でも研究・議論すべき時期に来ていると思われるが。
平成27年12月の中央教育審議会の答申では、全ての公立学校においてコミュニティスクール目指すべきと提言している。
県内では小山市内の4校が指定されているほか、平成29年度からは栃木市でも市内全公立小中学校で導入するとのことである。
しかし、真岡市では現行の学校評議員制度で、十分その役割果たしていると認識しており、コミュニティスクールの導入については考えていない
先頃行われた世論調査によれば、日本人の7割広島、長崎原爆投下の日正しく答えられなかったそうである。そうした状況を見ると、一般的なカリキュラムだけで平和教育が十分であるとは思えない。
栃木県内では7市3町で、広島平和記念式典中学生を派遣する取り組みを行っている。来年度は新たにさくら市でも実施されるようである。
真岡市もできるだけ早く、中学生を派遣すべきではないか。
現在、市内小中学校では、社会科の授業で戦争や核兵器使用による被害の悲惨さ、平和への願いなどについて学んでいる。
また、それ以外にも戦争体験者を招いて体験談を直接聞くなど、戦争の悲惨さや平和に大切さを考えさせる取り組みを行っている。
そうしたことから、広島平和記念式典への中学生の派遣考えていない

3.子育て環境の整備について

労働政策研究・研修機構などの調査によれば、子育て中の母親が求める支援策として、『病児・病後児保育の充実』は、『保育所の受け入れ拡充よりもニーズが高いとされている。
真岡市では、病後児保育は実施されているものの、残念なことに病児保育は未実施となっている。今後の展開についてはどのように考えているのか。
現在、栃木県内では宇都宮市で5施設、小山市で2施設、栃木市、鹿沼市、日光市で各1施設で病児保育を実施してる。
真岡市では、現在までに実施している施設はないが、平成29年度から済生会宇都宮病院の病児保育施設を、真岡市民も利用できるよう調整を進めている。また、市内での導入ができるかどうか、さらに調査・研究していく。
(重複質問のため、大瀧和弘議員への答弁より引用)

4.起業家の支援について

この数年間、真岡市内で仕事を起こそうとしていた若い人材が、活動場所が見つからないという理由で市外に流出してしまうケースが目立っている。
現在、真岡商工会議所の事務所内に、起業家支援のための『インキュベーション施設』が2部屋用意されてはいるが決して十分ではない。今後さらなる拡充が必要ではないか。
現在、整備されている『インキュベーション施設』は、真岡商工会議所を創業支援者とする創業支援事業計画に基づいて運営されてる。現時点で2部屋設けられているが、拡充の予定はないとのことである。
なお、真岡商工会議所では、このほかに起業家の支援として『ワンストップ相談窓口』の開設、『創業セミナー』の開催などを行っている。
真岡市では、小売業の起業家などを対象として、来年度『チャレンジショップ』の整備を計画している。執行部の説明によれば、現時点で活用する空き店舗は1つ。そして、その中に事業者がいくつ入るか検討しているとのことであった。
『まち・ひと・しごと創生総合戦略』の新規事業としてはあまりにも小さいと感じるが。
『チャレンジショップ』については、事業主体である真岡商工会議所運営方法設置場所などを現在協議している
今後については、来年度行う出店者の募集状況や、真岡商工会議所が開催する『創業セミナー』の受講者に行うアンケート結果などを見ながら、ニーズを見極めていきたい。

再 質 問

とちぎの地産地消給食推進事業費について

『とちぎの地産地消給食推進事業』は、県の補助事業との説明であった。つまり、県内他市町もこの補助金を活用して事業を行うものと思われる。
今回、真岡市が補助を受ける61万8000円という金額は、他市町と比べて多いのか、少ないのか
各市町の金額的なデータは手元にないが、県内では小山市栃木市日光市高根沢町上三川町益子町茂木町で実施している。
なお、予算額は県全体5500万円計上しているとのことである。

D51型SL動態整備事業費について

現在、9600型SL(キューロク)が同じように動態保存されている。ただし、これを整備した時の費用は、約1000万円だった。
今回は単純計算で2.8倍のコストがかかっているが、その理由は何か。
増額の要因は2つあり、1つは保存状態の違いによる整備改修費の増額、もう1つは整備人員の増加による増額である。
そこまでしてもSLの動態保存に取り組むのであれば、それに相応しい事業効果を生み出していかなければならないと思う。
今後、SL関連施設への来場者の増加などは、どのように見込んでいるのか。
人数的なものは計上していないが、積極的なPRをすることにより、より多くの方に来ていただけるよう考えている。

今後の定住人口確保について

2年ほど前に市議会で『真岡市はLRTの建設に加わるのか加わらないのか』という質問が出たことがある。その際『加わる考えはないという答弁だったが、今もその考えに変わりはないのか。
現時点では考えられないと思っている。
LRTの課題については正解がないと思っている。しかし、このテーマは今後真岡市がどこに軸足を置いてまちづくりを進めるかということに直結するものである。
県内14市で唯一、真岡市はJRの駅を持たない市であり、公共交通網の弱さが真岡市の泣きどころと言える。そうした中、LRTと一定の距離を保つということは、今後も真岡市はモータリゼーションを前提としたまちづくりを進めていくことになる。
つまり、今後の定住人口確保についても、必然的に車の運転長期間できる若い世代をターゲットにしていかねばならないということである。
子育て環境教育施策で、ブランド化ができるようにならないと、真岡市の未来は非常に厳しい。

学校図書館への専任司書の配置について

先ほどの答弁では、学校図書館の専任司書を今後増やすのかハッキリしなかった。
この課題については、今後中学校にまで対象を広げる計画になっており、人材の育成は必要だと思うが。
小学校での成果を、様々な面から検討しているところである。
中学校については、国語の教師司書教諭の免許を持っているので、そういった教諭との連携を図りながら研究を進めていく。
この答弁で、なぜ司書教諭の話が出てくるのか疑問に感じる。
そもそも現在のように専任司書を配置させた出発点には、読書指導が司書教諭だけでは不十分ということがあったはずである。
議論の逆戻りにもなりかねないことなので、そうした考えは止めていただきたい。

教員の多忙感解消について

教員の多忙感の解消ということで、提出書類の見直しなどを逐次行っているとのことだったが、具体的な取り組みはどのようなものか。
各学校から教育委員会への連絡手段は、かつて必ず文書として作成して提出しなければならなかったのだが、最近はできる限りメールなどで提出できるようにしている。
また、アンケート調査についても、精査しながら必要最低限のものを学校に調査させている。

コミュニティスクールについて

真岡市では、学校評議員制度がその役割を果たしているから、コミュニティスクールは導入しないという答弁であった。
しかし、先に述べたように、学力向上いじめなど課題が山積している現状で、一体何をもってコミュニティスクールと同様の効果が得られていると考えているのか。
現在、学校評議員制度を導入し、学校運営について色々とアドバイスをいただいている。学校は、地域やPTAの方、保護者とも連携して開かれた学校づくりを進めている。
そのため、コミュニティスクールの目的は、現時点で果たしていると考えている。
コミュニティスクールについて、これまで視察をしてきた各自治体の状況を見ると、共通して生徒に向き合う時間が増え、学力向上迅速ないじめへの対応などにつなげている。そこまでの効果を学校評議員制度に求めるのは難しいと考える。
ちなみに、真岡市教育委員会として、コミュニティスクールの現場を視察調査をしたことは、今までどのくらいあったのか。
教育委員会としてコミュニティスクールに出向いて直接話を聞くということは、まだできていない
ただし、個人的に話を聞いた限り、コミュニティスクールの役割として、学校運営についての承認と、人事についての意見を述べることがあり、この人事についてがネックになっていると考える。
真岡市の教育界において、学力向上いじめの課題について克服が出来ているのであれば、何も言うつもりはない。
しかし、現状を見る限り、これほど課題が山積している中で解決の糸口になる可能性があれば、教育委員会としてもっと積極的に調査・研究をしていただきたいと思う。

中学生の広島派遣について

広島・長崎の原爆投下の日さえ分からない人々全体の7割に及ぶ。
これは戦争の恐ろしさ、平和のありがたさを議論する以前に、無関心になってしまっている表れであり、率直に怖いことだと感じる。本当にこの状況をそのままにしておいても大丈夫と考えているのか。
例えば、広島平和記念式典に中学生を派遣した下野市の場合、約1800人近い生徒が在籍していながら、現地に行けた生徒は8名という状況である。
残り1700人は報告を受けただけであれば、社会科の授業戦争体験者の話を聞くのとどれだけの差があるのか。さらに研究を深めていきたいが、派遣については現時点では考えていない。
代表の生徒しか行けないもの教育効果に疑問が残るのであれば、なぜ真岡市20年以上中学生海外に派遣しているのか
代表の生徒が戻った後、友人達に伝えるなどによる波及効果があるからではないか。
だからこそ、真岡市は20年以上にもわたって子供たちを海外に派遣しているし、7市3町は広島に派遣をしているのだと考えるが。
中学生の海外派遣については双方向の交流を目指しており、広島への派遣とは異なるものと認識している。
一方的な派遣というものはないと思う。やはり行った生徒から伝わるものがあるのだと考える。でなければ他市でもやらないのではないか。
70%の国民が、広島・長崎の原爆投下の日さえ忘れているというのは、決して健全な状態ではない。行ったからこそ得られる教育効果があるはずなので、ぜひとも再度ご検討いただきたい。

起業家の支援について

真岡市の労働市場の現状を見ると、人口減少の問題がハッキリと顕在化していることが分かる。
さらに、市民が働きたいと思っている業種に仕事がなく、企業側が求人に出している仕事は業種によって21倍という求人倍率のものもあるなど、雇用のミスマッチも激しい形で起きている。
働く側からミスマッチを埋める施策の1つとして、起業家支援というものを考えれば、もっと積極的に行政が関与すべきと思うが。
LRTの整備、さらに常総・宇都宮東部連絡道路の開通というようなものを含めると、真岡に来る道というのは、色々と広がっていると思っている。
施策面で見ても、これだけで何とかというのではなく、教育、買い物、観光など、様々な分野を相対的に充実させることによって、選ばれるまち・真岡になり、就業者を増やし、結果的に定住人口に繋がっていくと考えている。
真岡市のまちづくりで、今問われれいるのは『どこに軸足を向けていくか』だと思う。
答弁のように全方位的なことができれば理想だが、結果としてそうした考え方が真岡市どういうまちか、市外の方々に伝わりにくい要因になっているのではないか。
まずは、真岡市の状況からすると、子育て世代をどう引っ張り込んでいくか。その分野でのブランディング化がもっと必要だと思う。
また、起業家支援というのは、雇用のミスマッチを埋めるための取り組みの1つであり、この課題は、様々な角度からのアプローチが必要である。これは、ニーズではなくトレンドの問題であるといいうことを強く申し上げたい。