2月議会 中村の一般質問

答弁者:石坂 真一 市長
    田上 富男 教育長
成毛 純一 産業環境部長
    添野 郁  教育次長

一般質問

1.新産業団地の整備について

平成29年度、真岡市では『新産業団地適地調査』を行ってきた。
これは、コンサルティング会社の専門知識を活用し、産業団地を整備するか否かの判断材料を示すのはもちろんのこと、適した土地の抽出や、新たな団地の位置づけなども分析するものである。
この調査において、どのような結果が示されたのか。
これまでの調査報告によると、真岡市は北関東自動車道や国道408号バイパスなどにより交通利便性が高く、企業立地面での優位性がある一方で、産業構造の変化による雇用の減少など、就業環境変化しつつあり、今後の経済動向予測困難であるなどの課題も指摘された。
しかし、企業の新規立地受け皿を用意することで、雇用の創出や財政基盤の安定化を図ることが必要であると示されたところである。
今後10~20年の間に、日本の労働人口約49%が就いている職業で、人工知能ロボットなどに代替される可能性があるとの予測もある中で、産業団地への企業誘致が雇用の創出になり得るのか疑問に感じる部分もある。
新産業団地の位置づけを、どのようなものとして想定しているのか。
また、平成30年度に『新産業団地整備事業』が計画されているが、その具体的な内容とは。
真岡市が有する優位性や、企業からのニーズの高まりなどを考えても、産業団地への需要今後も続くものと思われる。
新産業団地については、北関東の交通の要衝としてのメリットを最大限に発揮でき、多くの雇用や設備投資が見込める『製造業』や、交通の利便性を活用できる『物流業』などの誘致を想定している。
30年度に行う『新産業団地整備事業』は、最終候補地が決定した場合、土地所有者などの『権利調査業務』、最終候補地の現況を測量する『現形測量業務』のほか、『地元説明会』や『法的協議』を予定している。

2.起業家の育成・支援について

平成27年9月に、真岡市内で講演をした慶応義塾大学樋口美雄教授は、今後自治体が生き残っていくためには『年収300万円以上の、正社員としての雇用創出が重要』と指摘をしていた。
人工知能などが台頭する中にあっては、新しい産業を生み出すことが欠かせない。
現在、真岡市では起業家の掘り起こしのため、創業支援事業に力を入れているが、これまでの事業内容を踏まえ、平成30年度どのような取り組みをしていくのか。
平成29年度は、真岡商工会議所が、事業計画資金調達方法などを学ぶためのセミナーを開催したほか、中小企業診断士が創業希望者に個別指導を行う『ワンストップ創業相談窓口』を実施した。このうち、セミナーには延べ148名が参加。『ワンストップ創業相談窓口』の相談人数は延べ22名だった。
30年度については、女性を対象とした『女性創業塾』の開催日数増やすことや、セミナー参加者追跡調査などフォローアップを図ることを検討している。
真岡市では、起業家への経営指導や各種の相談業務を専門的に担うインキュベーション・マネージャー真岡商工会議所内に配置している。起業家育成のため、こうした環境を整えていることは誇るべき点である。
インキュベーション・マネージャーに対する相談件数・内容などの現状は、どのようになっているのか。また、今後活用をさらに促進するため、PRのあり方などについては、どのように考えているのか。

インキュベーション・マネージャーに対する相談件数年間約20件で、相談内容は、創業時に必要な事業計画、売り上げなどの数値計画資金調達方法などに関するものだが、空き店舗活用やチャレンジショップについての相談も受け付けている。
今後活用を促進する取り組みについては、インキュベーション・マネージャーの存在、創業支援に関するアドバイスを行っていることなどを、市や商工会議所のホームページ広報紙などを活用し、広く発信していきたい。
今年2月に視察をした徳島県神山町は、起業家Iターン・Jターンによる移住や、サテライトオフィス(民間企業の一部機能が移転したもの)の進出など、その動きが全国的に注目を集めている。1つのきっかけとなったのが、移住を考えている人々への情報提供を目的としたウェブサイトイン神山』を立ち上げたことだった。
真岡市でも、UIJターン希望者を対象とした冊子を作成しているが、情報の拡散力に課題があると感じる。今後、情報発信のあり方ついて見直しを図る考えは。
現在、真岡市ではシティプロモーション用の冊子『住もおか モオカ!』を発行している。これは、市内に暮らす若い世代や、UIJターン者の生の声を掲載するとともに、起業家への支援制度なども紹介している。
この冊子は、移住希望者の支援拠点である東京都内の『ふるさと回帰支援センター』や、23区の区役所で配布している。また、市のホームページでも閲覧ができる。
今後は、LINEを活用した情報発信ツールにより、イベントなどの情報も積極的に発信していきたい。
今回、神山町を視察で訪れ、町内にある空き家空き店舗などが、起業家の活動スペースとなっていることに大変驚かされた。
ただし、起業したての時期は資金力も弱く、空き店舗の活用もままならないケースも多い。
真岡市において、インキュベーション施設や、それをより細分化させた形のコワーキングスペースなどの整備を積極的に進めるべきではないのか。
真岡市では、真岡商工会議所内にインキュベーション施設2部屋設置されている。この施設は、入居期間が2年間と定められており、昨年9月に満了を迎えたが、新たな入居希望者がない状況である。また、店舗経営を経験できるチャレンジショップも入居者を募集しており、起業家の活動拠点については対応できていると考えている。
しかし、起業家や創業希望者のニーズを把握することは重要であるので、商工会議所と連携を図って意向調査を行い、今後の事業に活かしていきたい。

3.教育関係の諸課題について

平成30年度から『新学習指導要領』への移行措置がスタートする。
今後も日本では人口減少が予想され、諸外国の人々とのコミュニケーション能力が今以上に求められる中、『新学習指導要領』では英語教育に一層力を入れていく
特に、小学校の授業では3・4年生で『外国語活動』、5・6年生で『教科英語』が取り入れられる。『新学習指導要領』の全面実施(小学校は2020年度)までに、教員のスキルアップ各学校の指導体制の確立などをどのように進めていくのか。
平成30年度は、小学校専属の外国人英語指導助手(AET)を5名、日本人の外国語活動支援員(JTE)を6名配置し、小学校における英語の授業を全てティーム・ティーチングで展開する。また、英語指導力向上専門員を新たに配置し、全ての小学校を訪問し、英語授業の充実に向けた指導・助言もしていく。
さらに、小学校教員を対象とした英語研修なども充実させることにより『新学習指導要領』の全面実施に向けて円滑に移行できるよう、学校を支援していく。
現在の中学生が40代となる2045年頃には、人工知能人間の能力超えるとの予測がある。そうした中『新学習指導要領』では、アイデアや創造性を発揮する人材を育てるために『プログラミング教育』が必修化される。
私もある研修会で『プログラミング教育』を体験したが、教員達の研修のあり方外部の専門家の活用など、必修化に向けて様々な課題が山積していると感じた。
真岡市ではそれらの課題について、どのように取り組んでいくのか。
現在、文部科学省において『小学校プログラミング教育の指針(仮称)』を策定中であり、平成30年度には、指導手引き書校内研修教材などの作成が予定されている。
また、教える側の支援としては、文部科学省、総務省、経済産業省が連携して『学びのコンソーシアム』を設立している。これは、民間企業・団体による教材開発の促進や、外部の専門家を活用推進に取り組むものである。
真岡市としては、これら国の動向を注視しながら、32年度からの全面実施に備えていきたい。(重複質問のため、荒川洋子議員への答弁より引用)
教職員の多忙感解消に向けて、真岡市では現在『校務支援システム』の導入に向けて、山前中学校中村中学校モデル校として調査・研究が続けられている。
『新学習指導要領』への移行により、教職員の仕事量が増えることも予想され、同システムの必要性はさらに増すものと思われる。
これまでモデル校で行われてきた調査の途中経過、さらに平成30年度に行う予定の調査内容はどのようなものか。
真岡市では、平成23年度から山前中学校が『校務支援システム』の自主研究を行い、29年度から中村中学校をモデル校としている。現在、両校で異なるシステムを使用し、操作性安全性などを比較している。30年度も引き続き調査・研究を進めていく。
今後のスケジュールについては、29年度末に中村中学校からの中間報告が予定されていることから、それを踏まえて30年度システムの選定を行い、31年度全校へ導入できるようにしていきたい。

4.子育て環境の整備について

平成30年度の新規事業として、保育士人材確保を目的とした『保育士対策事業』が始まることとなった。
この事業では『保育士等就職支援金交付事業』(保育士志望の学生に対する経済的な支援)と、『保育補助者雇上強化事業』が行われる予定である。
数ある保育士確保策の中で、この2つの事業を真岡市が選択した理由は。
保育士不足の解消として考えられる策は、(1)保育士を目指す学生への支援、(2)潜在保育士への支援、(3)保育士の処遇・給与の改善及び負担軽減がある。
このうち、潜在保育士への支援は栃木県が、保育士の処遇・給与の改善は国が、すでに取り組んでいる。
真岡市として保育士確保策網羅するため、保育士志望の学生に対する支援策(在学中最大2年間、月額3万円を支給)と、保育士の負担軽減策を実施するものである。

再 質 問

新産業団地の整備について

私が市議会議員になった平成15年頃、真岡市は第4工業団地が売れず、担当職員も大変苦労していた。新産業団地の整備は、市政運営にも大きな影響を及ぼす事業である。
これまで行ってきた『新産業団地適地調査』の結果は、市民にどういった形で公表していくのか。
現在、調査結果の最終報告を待っているところであるが、新産業団地の必要性や懸念材料といった内容については、報道発表などを通じて公にしていく予定である。
今後、人工知能ロボットが人間の職場に入り込むようになると、製造業でさえ、これまでのような雇用の受け皿になり得なくなるという懸念がある。
新産業団地の整備のゴールが雇用の創出であるならば、企業誘致も機械化・ロボット化が進みにくい分野に絞り込むような戦略が必要ではないのか。
経済の動向を予測する上で、人工知能や人口減少、さらには働き方改革など難しい要素がある。ただし、製造業については様々な業種があると思う。できる限り雇用が生み出せるような団地を目指していきたい。
栃木県では大阪事務所を再び開設することとなった。こうした動きと連携させ、真岡市も首都圏だけでなく、関西圏などへの幅広いPRが重要と考えている。
真岡市など県の南東部に優良企業の工場が林立している状況や、真岡インターチェンジの利便性を考えると、新産業団地物流業に力を入れるのは至極当然だと思う。
しかし、物流業というのは、雇用の面で見ていくと疑問に感じる部分もある。その点についてはどのように考えているのか。
今、物流業における一番の悩みは、ドライバーなどの人手不足の問題である。
そのような中、新しい物流業のあり方というのに取り組んでいる企業もある。新しい物流業のシステムを構築するため、そうした企業などとも連携し、知恵も借りながら、中継拠点としての役割を担うこともできるのではないかと考えている。
共通認識として捉えておきたい。
雇用の創出』と『財源の確保』。両方とも期待しての新産業団地整備とは思うが、市としてはどちらに重きを置いているのか
雇用を生みださなければ、財源の確保にもならない。優先順位がどちらかと言われれば、どちらも平行していかなければならない。
また、真岡市内の話ではないが、倉庫業の中でも新しいシステムを取り入れ、年間400~500人パートとして雇用しているところもある。新産業団地の整備を進めていくにあたっては、そうしたものも参考にしていく必要があると思う。

起業家の育成・支援について

雇用の創出ということを考えるのであれば、新産業団地の整備と同時に、新しい仕事を起こす必要もあると思う。
真岡市では、UIJターンの促進として『住もおか モオカ!という冊子を作成した。内容的には大変素晴らしいものである。しかし、徳島県神山町のウェブサイト『イン神山』などと比べると、より不特定多数の人々に伝わるよう改善すべきと思うが。
どういった形で行えば、より効果が上がるものなのか。
PRの内容については、関係機関と協議しながら検討していきたい。
セミナーへの参加者や、インキュベーション・マネージャーへの相談件数など見ると、真岡市の起業熱は低い訳ではない。しかし、空き店舗バンクにおいて、市内で登録されているのは4店舗しかなく、起業家が市内で活動拠点探すのは困難である。
市長の公約に『空き店舗を活用した起業家の誘致』があるが、起業家が流出しかねない現状をどのように改善していくのか。
個人所有の空き店舗を活用することは、所有者との交渉など非常に難しい部分がある。
そのため、個人所有ではない空き店舗をはじめ空いている建物で、起業系に活用できるものはないか調査をしているところである。
今後、この件については商工会議所や商工会とも連携を取っていきたい。
10年ほど前から、門前地区で空き店舗を安く借りられるような取り組みが始まった。
当時入居した店舗の中には、着実に成長を遂げたところも少なくない。行政の取り組みではないが、真岡市でもそうした成功事例がある。
答弁を聞いていると、起業家支援の分野は、商工会議所や商工会に委ねられている部分が多いと感じるが、もっと行政としても深く関わっていただきたい

校務支援システムについて

昨年の9月定例議会で、あらゆる問題点を想定しながら調査をするため、時間が必要との答弁であった。
仮にそうであれば、生徒数が類似した中学校2校だけの調査でいいのか疑問に感じる。小学校においての調査や、他のシステムの比較検討も必要ではないのか。
校務支援システムで求められる機能は、小中学校でそれぞれ異なったものではなく、共通している項目が多い。
中学校だけでの検証でも問題はないと考えている。
現在、中村中学校山前中学校異なるシステムを使って調査研究を行っているが、これまでに操作性・安全性において何か問題点は見られたのか。
今後、中村中学校の中間報告が出される。
山前中学校については、一部の機能について改善を求める指摘があるものの、先生方が子ども達と向き合う時間が増えたなど非常に効果が出ているとのことである。
何か大きな問題があれば、引き続き調査が必要とは思う。しかし、今回の答弁を聞く限り、校務支援システムの本格導入に向けて環境すでに整っているように映るが。
1年間より2年間かけて、より丁寧にやった方がいいという考えもある。しっかり丁寧に検証していきたい。
新学習指導要領をスタートする。今後、中間報告が中村中学校から出てくるが、財政的な措置可能であればぜひ前倒しで実施できるよう要望したい。

保育士対策事業について

保育士志望の学生に対する支援であるが、
(1) 当該学生が保育士にならなかった場合、特に、事故・病気・死亡など、本人の意思に関係なく、なれなかった場合の対応はどうするのか
(2) 真岡市内で保育士になろうという学生であれば、市外在住者でも対象に含まれるのか。
(1) 今後、正式な要項を定めていくので、その中で検討していく。
(2) 真岡市内での勤務が条件であり、市外の学生も対象として考えている。