2月議会 中村の一般質問

答弁者:井田 隆一 市長
内田 龍雄 副市長
酒井 勲  教育長
矢板橋文夫 総務部長
中村 勝博 健康福祉部長
飯島 眞一 産業環境部長

一般質問

平成23年度の重点・新規事業について

平成23年度から『総合運動公園整備事業』がスタートする。

  1. 単に市の財源を使うだけでなく、国・県などの交付金・補助金の活用、さらに民間資本を用いるPFIなども検討すべきと思うが。
  2. 総合運動公園が整備された後の管理・運営は、どのような団体が担うのか。
  1. 各種の補助金・交付金については、採択されるための条件があり導入が難しいが、最適な補助事業を鋭意調査しているところである。また、公園事業は補助金のほか地方債が活用できる割合が高く、初期投資負担が相対的に軽減される。そのため、PFIを導入する効果は薄いものと考えている。
  2. 当面の間、総合運動公園の管理・運営行政による直営方式で進めていきたい。
高齢者など交通弱者の足を確保するため、平成23年度から『デマンドタクシー実証運行事業』がスタートする。安い金額で目的地まで移動できることは歓迎すべきだが、

  1. 福島県南相馬市など、既にこの事業を行っている地域では、既存のタクシー事業者との利害調整が課題となっている。真岡市ではどのように考えているのか。
  2. 高齢者が事業対象の中心と考えれば『デマンドタクシー』という横文字は馴染みにくいと思われる。もっと親しみやすい愛称を考えるべきではないのか。
今年10月を目途に周辺地域と中心市街地の間を運行する予定である。

  1. 真岡市で予定しているデマンドタクシーは、運行は平日のみ午前9時から午後5時まで。標準的な時刻表を定め、相乗りを基本とする。従来のタクシーとは異なる新しい公共交通として位置づけられており、既存の事業者とのすみ分けは十分可能と考えている。
  2. 平成23年度前半に、広報紙やホームページなどを通じて市民に愛称を募集したいと考えている。

福祉分野の諸課題について

真岡市の高齢化率は、今年1月末の時点で19.4%という状況にある。市内にある特別養護老人ホームでは、入所できない高齢者約200人いると聞く。今後高齢者が、介護を必要とせず安心して生活できる仕組みづくりは急務である。
高齢者が気軽に集まって趣味などに打ち込むとともに、専門家を配置して各種相談もできる場を、各中学校区に1つ程度、空き店舗や学校の空き教室を活用して整備することはできないものか。
真岡市では、自然観察センターや老人憩いの家などを利用した高齢者の生きがいづくり地域包括支援センターが行っている相談業務訪問事業などを行ってきた。さらに、高齢者が安心して住みなれた地域で生活できるよう、平成23年度からふれあい地域づくり事業のメニューに『高齢者等見守りネットワーク事業』を新しく加えた。
このようなことから、サロン的な活動と生活相談できる場の整備は考えていない
真岡市では平成21年度に、第5の民間保育所である真岡あおぞら保育園が開設された。しかし一方で、23年度末に荒町保育所が廃止予定である。

  1. 現時点で66名の子ども達が保育所の入所待ちという状況であるが、待機児童の問題解消に向けて、どのような取り組みをしているのか。
  2. 保育所を補完する役割が期待される『保育ママ』について、担い手が減少の一途をたどっているが、人材確保や待遇改善についてどのように考えているのか。
  1. 真岡市では今後も保育需要が増加する見込みであることから、既存施設の定員増を働きかけているほか、認定外保育施設の充実を図っていきたいと考えている。
  2. 平成22年度に保育ママ連絡協議会の事業として、各種研修会に参加をしている。市としては、このような活動に運営補助を行っている

地域経済の活性化について

真岡市内にある観光資源については、もっと積極的に活用する方法を考えてもよいのではないか。

  1. 二宮尊徳翁を題材として、NHKの大河ドラマ誘致する活動を行ってはどうか。新潟県南魚沼市では、直江兼続が題材(大河ドラマ『天地人』)となるよう、熱心な誘致活動をしていたと聞くが。
  2. 真岡鐵道のSLを撮影する写真愛好家を巻き込んだイベントを企画し、市内に長時間滞在させる取り組みをしてはどうか。また、駅構内の短い区間で、SLを体験運転することはできないものか。他の地域で走るSLとの差別化が図れると思うが。
  1. 尊徳翁ゆかりの自治体で組織する『全国報徳研究会市町村協議会』では、平成19年と21年に大河ドラマ誘致のためNHKに要望書を提出したが、ドラマ性、時代性の観点から大河ドラマ化は難しいとの回答があった。今後も引き続き、関係自治体と連携しながらNHKに要望をしていく。
  2. 昨年から真岡駅で『SLフェスタ』を開催している。今年も計画しているが、写真愛好家を巻き込んだイベントの開催を関係機関と協議していきたい。
    また、SLを体験運転させるためには、専用の機関車を用意する必要があり、実施は困難と考えている。なお、井頭公園から真岡駅に移設する予定のSLについては、運転席に入って直接触れることができるようにしていく考えである。
世界同時不況や人口減少時代の到来により、真岡市内でも工業団地内の企業撤退が見られるようになった。そうした中、立地企業との情報交換を一層密にしていくことは必要不可欠と思われる。
この2年間、各企業とはどのような形で情報交換を行ってきたのか。また、寄せられた意見・要望はどのようなものか
真岡市では、工業団地立地企業から意見・要望を聞き、市政に反映させるため『市長と工業団地立地企業との懇談会』を実施しており、今年度は2月14日に開催した。
各企業からは、リーマンショック以降の状況収益確保の課題今後の見通し雇用計画などについて聞くことができた。
起業家への経営指導などを専門的に行うインキュベーションマネージャーの配置について、昨年6月の定例議会において『商工会議所の職員に資格を取得させるよう働きかけをしていきたい』と答弁していたが、その後の進捗状況はどうか。
商工会議所から、毎年6月頃に予定されている『インキュベーションマネージャー養成研修』(主催:財団法人日本立地センター)に、職員を1名参加させることとし、予算を計上するという報告があった。

産業廃棄物処理施設の建設計画について

県に事業計画書が提出されている感染性医療廃棄物中間処理施設(松山町)、産業廃棄物最終処分場(南高岡)については、これまで地域住民の反対運動が展開されてきた。

  1. 現時点での状況はどのようになっているのか。
  2. 今後も産業廃棄物関連施設の建設が計画されることは十分に考えられる。新規事業者に対して真岡市独自の法定外税を設けてはどうか
  1. 松山町の感染性医療廃棄物中間処理施設は、平成20年11月から県において『廃棄物処理施設専門委員会』が3回開催され、今年2月に終了している。今後は県の最終審査を経て設置許可という流れになる。
    南高岡の産業廃棄物最終処分場は、これまで事業者が事業計画書を(期限切れのたびに)4回提出している。今後も県と連携を図りながら適切に対応していきたい。
  2. 平成22年4月現在、法定外税44都道府県12市町村で実施している。このうち産業廃棄物関連のものを見ると、中間処理施設だけを対象にしたものはない。したがって、税の公平性が確保されるか疑問がある。

教育政策について

県内各市を見ると、教育研究センターを設置し、独自の教育方針を打ち立てている所が多い。
新学習指導要領に移行される中で、真岡市としてもセンターを設置し、現役の教員を指導主事として配置するなどして、各種の教育課題に対応することが必要ではないか
教員の研修・訪問指導や教科書選定などは、広域的に行った方が効率的であるという考えから、芳賀地区広域行政事務組合教育委員会が担当している。
したがって、教育研究センターの設置は考えていない
少子化の流れの中で、真岡市内にある大半の学校では児童・生徒数が減少傾向にある。そうした中、真岡市では平成22年度から『小中学校適正規模に関する検討委員会』を組織し、学校規模や適正配置について議論が進められている。
現時点において、検討委員会ではどのような意見が出されているのか
真岡市内の小学校で、国が示す適正規模の基準に合致しているのは、18校中3校(真岡小、真岡東小、久下田小)だけである。こうしたことから、平成22年8月に自治会や保護者、学校関係者など17名で検討委員会を組織した。委員からは、小学校の統廃合について推進・慎重双方の意見が出ている。検討委員会には、平成23年度の早い時期に方向性を示してもらい、それをもとに教育委員会の見解をまとめていきたい。

再質問

総合運動公園整備事業について)

補助金・交付金などは今後の検討材料にしたいとのことだが、本来であれば事業がスタートする前の段階で、活用できる・できないといったことが取捨選択されていなければいけないと思うが。
これまでも様々な角度から検討してきたが、補助を受けるのは難しいというのが現時点での認識である。今後、何とか活用できる方法を探し出せるよう関係機関と協議していきたい。
仮に、事業開始から2年目の平成24年度から補助金・交付金を受けられるようになった場合、初年度にさかのぼって申請することは可能なのか。
通常の場合、それは不可能と考えている。

デマンドタクシー実証運行事業について

福島県南相馬市では、タクシー1台の借り上げ料が1時間2,200円とのことだった。
真岡市では借り上げ料をいくらと想定しているのか。
1日9時間の借り上げで、3万円と想定している。
南相馬市の場合、タクシー事業者と借り上げ料がまとまるまでに相当の時間を要したと聞く。
タクシー事業者との話し合いはこれから行うとのことだが、協議が難航した場合はどのような対応をするのか。
真岡市の高齢化率も、平成31年には21.3%に達すると予測されている。高齢者の足の確保は極めて重要な課題と考えている。
そうした観点から、タクシー事業者にも理解と協力が得られるよう話し合いをしていきたい。

高齢者の活動・相談の場について

地域包括支援センターが機能しているから、高齢者の活動・相談の場を整備する必要はないとのことだった。しかし、同センターのスタッフは10名程度であり、現状で高齢者に対応しきれているのか疑問が残る。
高齢者に会う頻度や人数、効果などについて具体的に説明してほしい。
平成22年度は現在までに、212件の電話相談を受けている。
そのほかに、1,120名いる独り暮らしの高齢者のうち889名について訪問事業を行っている。
電話相談を受けてから対応するような受け身的なもので問題解決が図れるとは思えない。現時点でも『待機高齢者』が約200名おり、今後も高齢化率が高まることを考えれば、高齢者が元気な時からコミュニケーションをとることは、もっと真剣に考えても良いのではないか。
地域包括支援センターでは、電話相談とは別に訪問事業を行っている。これは電話を受けてから行うようなものではなく、スタッフが高齢者の状況を把握して自ら出かけていくものである。

産業廃棄物関連の法定外税について)

今回提案している法定外税は、市内で産業廃棄物関連施設を建設する事業者に課税しようというもので、中間処理施設に限ったものではない。
税の公平性が損なわれるとは思えないが。
全国的に見て、産業廃棄物に関する法定外税の多くは、廃棄物に課税するものであり、施設に課税するものではない
また、施設建設の抑止効果が期待される一方で、事業者によっては『税を納めれば建設できる』という考えを持たれかねない懸念がある。

教育研究センターについて

教育研究センターの機能を広域行政に委ねているのは、県内14市の中で真岡市だけである。市単独で行っている他市の状況について、どのような見解なのか。
広域行政で行っても、市単独で行っても大きな違いはないものと考えている。
もう1つ考えるべき点は、広域的な教育研究機関として『芳賀広域行政事務組合教育委員会』と県の出先機関である『芳賀教育事務所』の2つがあるということだ。
二重行政のような形をとるのではなく、広域的な課題は『芳賀教育事務所』に委ね、『芳賀広域行政事務組合教育委員会』の方は、各市町の教育課題に対応できるよう分散させ、役割分担をしても良いのではないか。
『芳賀広域行政事務組合教育委員会』と『芳賀教育事務所』では、役割が全く異なることはご理解いただきたい。
また、真岡市はともかく周辺の町で少人数の指導主事を配置しても非効率で、諸々の課題に対応できないと思われる。

小学校の統廃合について)

ここ数年来、真岡市の事業では地域住民とのコミュニケーション不足が原因で、必要以上に軋轢を生んだ事例がいくつか見られた。
小学校の統廃合は極めてデリケートな課題である。当該地域の住民と十分なコミュニケーションをとっていただきたいと思うが。
地域で100年以上の歴史を育んだ学校を統廃合するというのは、とても辛い仕事だと思っている。しかし一方で、現状を放置してもいいのかという思いもある。
検討委員会では現在、地域住民の思い教育環境の充実という2つの問題を視野に入れながら方向性を模索しているところである。