9月議会 中村の一般質問

答弁者 井田 隆一 市長
酒井  勲 教育長
矢板橋文夫 総務部長
杉村 伸一 市民生活部長
飯島 眞一 産業環境部長
中里  滋 教育次長

一般質問

1.防災対策・震災復興について

東日本大震災では、津波の被害を受けた自治体において、公文書が毀損する問題が発生し、住民の安否確認などに支障をきたす例が多く見られた。
大規模な地震や洪水などの自然災害は、真岡市でも十分に予想されることであるが、電子データを含めた公文書をどのような形で保管・バックアップをしていくのか。
真岡市の文書管理は、簿冊式ではなく、個別の文書フォルダーを活用したファイリングシステムを導入し、非常時など必要な場合には直ちに取り出せるようになっている。
また、戸籍や住民基本情報などの電子データについては、定期的にバックアップを行っており、万が一の場合でも業務が継続できるようになっている。
全国各地の自治体では、DIG(Disaster Imagination Game)など災害図上訓練を実施している所が増えている。これは地域で発生する災害を想定し、地図を使いながら予測される事態を書き込む訓練で、低コストで様々な災害を想定して行える利点がある。
愛知県豊橋市などでは、市民と行政が合同で災害図上訓練を行ってようであるが、真岡市でも実施を検討してはどうか。
真岡市では、東日本大震災と竜巻の被害を受けたが、災害が起きた時、できる限り被害を出さないためには、事前の対策や被災後の対応を考えておくことが大切である。
今後、災害図上訓練をどのような形で行っていくのがよいか、芳賀地区広域消防本部と十分検討していきたい。
今年5月に真岡市は竜巻の被害に見舞われた。後日、西田井小学校を視察した専門家によれば、竜巻発生から学校が直撃を受けるまでの時間は30秒程度だったとのことである。また、一瞬にして甚大な被害がもたらされる直下型地震の発生も懸念されている。こうした状況にあっては、子ども達の体を瞬時に守る環境を整えておく必要がある。
小中学生に対して防災頭巾を支給することはできないものか。
東日本大震災や竜巻被害を契機として、落下物などから頭を守るため、防災頭巾を活用している学校の事例が報じられるようになった。
真岡市では、一部の小学校で保護者の協力を得て導入している学校もある。教育委員会としては、保護者の協力が得られるよう、各学校を通じて働きかけをしていきたい
6月定例議会で、放射能測定器を市民に貸し出すべきではないかと質問したが、執行部にその考えはないということで大変残念に感じている。
現在、真岡市は合計135ヶ所で空間放射線量の測定を行っているが、自宅周辺や通学路、公園、家庭菜園などにおいてホットスポットはないか、市民は不安を抱いている。
そうした不安要素は、できるだけ除去するよう取り計らうのが行政の務めではないか。
放射能測定器の貸し出しについては、測定方法のバラつき、測定数値の一人歩きなどの恐れがあることから実施する考えはない。
しかし、市民に安心してもらえるよう、希望者の自宅を市職員が訪問し、空間放射線量の測定と結果の説明を行う『出張測定』を実施する。

2.協働のまちづくりについて

最近、真岡市では『もおか市民討議会』、『観光ネットワーク協議会』、『自治基本条例検討市民会議』など、市民と行政が一緒になって議論する取り組みが見られるようになった。これは大変好ましいことと考える。
より幅広い課題について研究し、議論し合うために『(仮称)まちづくり塾』のようなものを創設してはどうか。
協働のまちづくりは、社会の幅広い分野で活躍している多くの市民に興味あるテーマや得意とする分野ごとに、様々な形で市政に参加してもらうことが重要だと考えている。
したがって、『(仮称)まちづくり塾』のような新たな仕組みをつくるのではなく、これまでの取り組みの工夫・改善することで、協働のまちづくりを推進していきたい。
協働のまちづくりを進めるにあたっては、生涯学習のあり方も大きく変わる必要がある。単に学ぶだけでなく、学んだことを生かしながら市民がまちづくりに参画することが重要視されており、その体制づくりは市政全般にわたる課題であると言える。
そうしたことを考えると、生涯学習課を教育委員会に置いている現状には疑問を抱く。市長部局に移すべきと考える。全国市長会も『生涯学習部門は市町村長の所管とすべき』という内容を盛り込んだ報告書を出しているが。
真岡市では生涯学習推進本部を設置し、本部長に市長、副本部長に副市長と教育長に置くなど、生涯学習の推進を全庁的に取り組んでいる。また、生涯学習の事務については社会教育法の中に、市町村の教育委員会の役割として、公民館の設置及び管理、講座の開設及び講演会その他集会の開催などが定められている
こうしたことから、生涯学習課を市長部局に移管する考えはない。

3.公共施設の有効活用について

小さな子どもの保護者などから、これまで子育て支援センターの日曜開園を望む声が多く寄せられてきた。これは、子育て支援という1分野の問題だけではない。休日どこで過ごすのかということは、地域経済の活性化に関わるものと考える。
現在、各地区の公民館などを使って子育てサロンが開かれているが利用者は多くない。再編すれば子育て支援センターの日曜開園も十分に可能ではないか。
子育て支援センターは、子育て支援の拠点施設として、子育てに関する相談や親子の交流事業が主な目的であるので、日曜開園は考えていない。日曜日は、家族がくつろぐことのできる日である。外出するのも良いが、家庭での団らんの時間も大切にしてほしい。
また、子育てサロンは、利用者の多い子育て支援センターではできない時間をかけた相談ができる利点があるので再編は考えていない。
真岡市の体育施設は、利用時間が午後9時までとなっており、一般の社会人が仕事を終えてからスポーツを楽しむのは難しい環境である。
県内14市の体育施設を見ると、11市が午後9時半または10時まで利用可能という状況である。また、旧二宮町も10時まで利用可能であった。利用者の声を聞いた上で体育施設の利用時間延長を検討してはどうか。
体育施設の利用時間については、現状でも近隣から夜間の騒音について苦情がでることがある。また、利用者へのアンケート調査については、これまで利用時間延長の要望がなかったため実施していなかった
まずは、周辺住民の生活環境について再度話を聞き、条件が整った段階で利用者へのアンケート調査を検討したい。

再質問

小中学生への防災頭巾支給について

防災頭巾の用意は、それぞれの保護者の自己責任でという考え方は理解した。しかし、その中でも教育委員会の役割はあると思う。
各家庭への呼びかけはいつ頃までに行うつもりなのか。また、低所得の家庭へのフォローはどうするのか。
今後行われる校長会などで周知徹底の協力を呼びかける。
また、低所得者への対応についてであるが、導入している学校の例を見ると、既製品を購入するだけでなく、手作りで防災頭巾を作成した家庭もあるようだ。防災意識を高めることにもつながるので、保護者の協力をお願いしたい。
こうした取り組みで最も懸念されるのは、各学校で温度差が生じることである。
教育委員会としても明確なタイムスケジュールをもって対応していただきたい。

市職員による放射能の出張測定について

放射能測定を市職員が各家庭に出張して行っていくとのことであった。しかし、市民が測定をしてほしい箇所は、各家庭にとどまらず公園や家庭菜園など多岐にわたる
そうしたニーズには、どのように応えるのか。
出張測定は10月から実施していきたいと考えているが、細かい詰めは今後していく予定である。
原則として日常生活する場所を測定していくが、長時間いるような場所についても現状を見てから判断していきたい。
放射能測定をしていない場所があるから、現在市民は不安になるのである。
測定する場所については、柔軟に対応していただきたい

『(仮称)まちづくり塾』について

先ほどの答弁を聞き、真岡市はPRの仕方と仕掛けづくりが下手だと痛感している。協働のまちづくりは井田市政における市政運営の柱の1つである。だからこそ、市民にメッセージとして明確に示せる看板・アドバルーン的施策は必要ではないか。
色々な取り組みをしているのは分かるが、だから市民には分かりづらい側面もある。『(仮称)まちづくり塾』のように、1つに大きくまとめることで、市民にとって分かりやすいというメリットもあるが。
例えば、市民討議会は青年会議所のメンバーで主導して進めてきている。市民が真岡市をどのようなまちにしたいのか、一緒になって話し合うということが本来あるべき協働のまちづくりの姿だと考えている。
協働のまちづくりというものを、行政主導で進めていいのかという疑問が残る。
協働のまちづくりを進める上で重要なのは、市民と行政が一体となって取り組むことであって、どこが組織を立ち上げるのかは、あまり問題ではないと考える。
今行われている『自治基本条例検討市民会議』や『観光ネットワーク協議会』は、行政が立ち上げたものである。そうしたものの発展的な形として、『(仮称)まちづくり塾』の立ち上げを検討していただければと思う。

生涯学習課のあり方について

どの自治体においても、生涯学習の水準が一定に保たれてきたことについては、社会教育法が担ってきた役割として評価しなければならない。
しかし、教育基本法が平成18年に改正された際、『学習した成果を適切に生かすことができる社会の実現が図られなければならない』との文言が新たに書き加えられた。これについては、真岡市も放置できないと思うが。
社会教育法にのっとれば、生涯学習部門は教育委員会が所管するということになっている。ただし、その中の一部を首長部局に委託してもいいということだと考える。
真岡市としては、教育委員会の所管としていきたい。
教育委員会の所管で問題がなければ良いが、協働のまちづくりを進めていく中で、教育委員会から行政全体に呼びかけていくことの難しさを感じる事例が多々見られる。
そもそも、生涯学習の問題が教育委員会で完結するのであれば、生涯学習推進本部の本部長をなぜ市長が務めているのか。教育長であるのが筋ではないか。
確かに、生涯学習部門の中には、男女共同参画のように教育委員会の枠を超えるものもある。そういうものについては市長が本部長を務めている。
しかし、大半の事業は教育委員会の所管とした方がいいものと考えている。
今、教育委員会の所管だから、今後も同様にやっていくということ以外の積極的な理由が伝わってこない。例えば、自治会の活動やボランティアの育成などの課題では、生涯学習課以外の部署でも重複して取り組まれているものも多い。生涯学習課を市長部局に移管した場合、そうした縦割りの弊害を是正することにもつながると考える。
また、社会教育法に絡む課題が再三指摘されているが、真岡市独自の生涯学習に関する条例を制定することで、課題はクリアできるものと考えるが。
条例を制定する場合、上位にある国の法律に基づかなければならない。地域づくりの問題などについては、生涯学習推進本部の中で対応できるものと考えている。
しかし、事業を進めていく上で問題が起きた場合は、次のステップとして検証していかなければならないと考えている。
現在は『上乗せ条例』や『横出し条例』と呼ばれる、国の基準のさらに上を行く条例も各地の自治体で制定されている。
独自の生涯学習に関する条例をつくるということは、社会教育法では難しかった、真岡市の地域性にマッチした生涯学習のあり方を描き出すことにもつながると思う。
ぜひ、今後の課題として検討していただきたい。

子育て支援センターの日曜開園について

日曜日は親子がふれあう貴重な日だから、子育て支援センターの日曜開園は考えていないとのことだが、そもそも執行部は日曜日に親子がふれあうということを、どのようなものとイメージしているのか。家に閉じこもることとでも考えているのか。
子育てをしていくためには、親子だけでなく家族全員でふれあう日をつくっておくべきだろう。
家族で家に閉じこもるということではなく、みんなが出かけることも大切とは考える。
今回の一般質問に先立って、子育て中の市民約50人『今年に入って子どもと休日どこへ出かけたか』というアンケートを試みた。その回答を見る限り、真岡市内は休日過ごす場所に乏しいということが如実に表れている。
真岡市は、市内に休日とどめる仕掛けづくりをもっと考えるべきではないか。その一環として子育て支援センターの日曜開園を考えてはどうか。
子育て支援センターの日曜開園が、休日にとどまらせるのに効果があるか分からないが、家族そろってふれあうには市外に出かけることも1つの方法だと思う。
見過ごせないのは、多くの市民が休日市内で過ごす場所がないと感じているということである。その点はぜひ重く受け止めていただきたい。

体育施設の利用時間延長について

今後、周辺住民と意見調整をした上でアンケートなどを実施するとのことだったが、具体的なタイムスケジュールは。
今すぐということは難しい。周辺住民や体育協会など関係団体との意見集約を行った上で検討したい。
できるだけ早急な対応を要望したい。