平成26年度 民生産業常任委員会 行政視察

7月2日から4日にかけて民生産業常任委員会では、福岡県北九州市と熊本県八代市へ行政視察へ赴きました。

1.再生可能エネルギーの導入・普及について

視察日 平成26年7月3日(木)
視察市 福岡県北九州市

(1)再生可能エネルギー等の導入と普及について
 「準国産エネルギー」と位置する原子力利用の減少により、昨年度のエネルギー自給率は6・%と東日本大震災前の20%から大幅に低下した日本。そのような現状であり再生可能エネルギーが以前にも増して脚光 を浴びている。「グリーン成長都市」としてアジアで初めて経済協力開 発機構(OECD)から選ばれた北九州市は、資源環境やエネルギーなどの分野で地方自治体ではパイオニア的な存在であることから視察した。

 かつて洞海湾は死の海と呼ばれ、日本産業の近代化を友えた北九州市では深刻な公害問題があった。市民・行政・企業が一体となり協力し、この問題を克服してきた。その結果、まちには環境技術が蓄積され産官学民の強い絆も生まれた。そのような経緯から低炭素な社会づくりをめざし、省エネ・再生可能エネルギーの導入に力を注いできた。また、東日本大震災を契機に市民生活や産業活動を支える観点から、安定・安価なエネルギーの供給に市として一定の責任を負うこととした。

 身近な場所における省エネ促進として、小中学校等にLEDや薄膜太陽光発電パネルなどを設置し、電気の使用量の抑制と児童生徒への啓発をした。それから、本庁舎の南側壁面に壁面貼付タイプや舞い込みタイプのソーラーパネルを、窓にはロールスクリーンタイプの太陽光発電設備を取り付けた。さらに、省工皋意識を高めるため電力使用状況がわかる装置を設置した。道路や公園の照明や市内漁港の照明灯については更新時期に合わせLEDを導入するものとした。

 市民や事業者に対し省エネ・再生可能エネルギーの導入を促進し、太陽光発電システムにいたっては平成25年度末で11,128世帯の住宅、および1,558ヵ所の公共・民間施設で104,491kwの電力が、メガソーラー・中規模ソ-ラー等では112, 504kwの発電容量があった。その他、大規模風力発電は12基の陸上風車および洋上風車1基により、21,690kwの発電が水力発電では4ヵ所で1,708kwの発電があった。また、次世代エネルギー等に関する取り組みとして、ごみなどの廃棄物発電では低空気燃焼の採用や過熱器面積の増加により発電量の増加を図り、3ヶ所の施設で665,840kwの発電へと向上させた。トータルで306.233kwの電力が産出され、約31,000世帯分の電力需要をカバーすることができた。

 東田エリア約120haに至っては、情報通信技術(ICT)を活用しながら再生可能エネルギーの導入を促進しつつ、電力だけでなく熱エネルギーの有効利用や交通システム・医療・生活情報など、あらゆるインフラの統合的な管理・最適制御を視野に入れた社会システムである「スマートコミュニティ」の事業を実施している。

 今日では生活水準の向上によって快適な生活が求められ、生活における電気の役割はますます大きくなっている。コンピューターや通信などの高度情報化社会の進展により、産業・生活において電力化率が高まっている。本市は東日本大震災の経験から電気の大切さについては十二分に承知している。このことから電気の地産地消とも言うべき再生可能エネルギーの取り組みを検討していく必要があると考える。

やっちろ認知症応援ネットワーク事業について

視察日 平成25年7月4日(金)
視察市 熊本県八代市

 今や4人に1人が65歳以上と、超高齢化社会に到来した日本。介護が必要な高齢者は年々増加傾向にあり、認知症に至っては症状がみられる高齢者は、平成24年時点で約462万人に上り、軽度認知症障害(MCI)の高齢者も400万人いると推計され、65歳以上の4人に1人が認知症とその予備軍であると厚生労働省は発表した。真岡市においても認知症高齢者は急増しており、喫緊の課題であり認知症施策としての八代市の取り組みを視察した。

 八代市においては、総人口に占める65歳以上の高齢者の割合は30.1 %となり、国の平均を上回っており認知症の症状がみられる高齢者も急増している。要介護認定者全体のうち約6割の高齢者になんらかの認知症の症状があることから、認知症高齢者が尊厳を持って暮らし続けるよう、また家族の負担を軽減できるよう、地域全体が認知症を理解し支援する環境整備に着手した。

 まずは、地域住民が認知症高齢者とそめ家族を理解し支える存在に成り合うよう、認知症サポーターの拡大を目指した養成講座を展開し、平成25年度末で受講者数は累計で13, 886人のおよそ市民の10人に1人が受講している。
 平成21年度より八代市では、認知症になっても住み慣れた地域で安心して暮らせるまちづくりを目指し、認知症事業に取り組み始めた。平成23年4月1日に「やっちろ認知症応援ネットワーク」を開始した。これは、認知症などにより外出したまま家に戻れなくなるなど、行方不明となった高齢者を警察と連携し、認知症応援ネットワーク協力機関、市などが対象者の早期発見・保護や家族支援・地域の見守りに協力を図ることを目的としている。協力機関は、介護関係機関・交通機関・店舗・事業所など455ヵ所あり、店舗・事業所は偏らないよう、また「認知症サポーター養成講座」を受講するよう要請している。協力内容としては、行方不明者の情報の連絡があった場合、業務に支障がない範囲で協力し対象者と思われる人を見かけたり保護した時は、警察署へ連絡をする。平常時においては、困っている高齢者がいた時はできる範囲で手伝いをし、徘徊していると思われる高齢者を見かけたときは、見守りや声掛けを行うとともに警察署や市役所、地域包括支援センター等へ連絡をする。また、不測の事態に備えて高齢者事前登録制度を設け、徘徊の心配がある高齢者を家族等の希望により事前登録し、警察署や八代市などが情報を共有している。平成26年6月30日現在、登録数は71件である。

 本市においても行方不明になる高齢者が年々増加する傾向であり、医療と介護の連携による相談体制、地域全体が認知症を理解し支援する体制の充実を図り、八代市の取り組みを参考に施策ツールの1つとして、認知症高齢者対策をより充実させるべきである。

この視察では下記の金額が公費でまかなわれました(3日間:議員1人あたり)

総額 104,260円 出所 議会費のうち旅費
内訳 交通費・宿泊費・議員日当

※当然のことですが、視察中の飲食代は全て議員の個人負担です。

※議員日当(3,300円×3日)の是非については、今後も課題としていきたいと考えております。