新世紀・公明クラブ 
 会 派 視 察 研 修 


8月6日〜8日にかけて、中村が所属する会派『真政クラブ・公明』では秋田県横手市、青森県五所川原市、岩手県花巻市へ会派視察研修に赴きました。
@特別支援教育
A行財政改革
B起業家支援策
の3つがテーマでした。



 今回の視察では、下記の金額が公費でまかなわれました。
(3日間:議員一人あたり)   . 

総額 70,870 出所 政務調査費
内訳  交通費、宿泊費、相手先みやげ代
※ 当然のことですが、視察中の飲食代は、全て議員の個人負担です。



なお、視察の詳しい所見については、以下をご覧ください。



I 市勢の概要

1.横手市のすがた

 平成17年10月1日、横手市、増田町、平鹿町、雄物川町、大森町、十文字町、山内村、大雄村の8市町村が合併し、新しい「横手市」が誕生した。
 横手市は秋雨県の南の地域にあって奥羽山脈と出羽丘陵に囲まれた横手盆地にある。横手盆地は日本一広くて高低差の少ない盆地として有名で、豊かな実りの大地は古くから多くの人々の暮らしを支えてきた。横手市の総面積は693.60平方キロメートルで、東京23区の合計面積より72平方キロメートルほど広く、日本でいちばん大きな湖、琵琶湖よりやや大きい面積だ。
 耕作地面積が182平方キロメートル、森林が374平方キロメートル、原野26平方キロメートル、宅地23平方キロメートルとなっており、雄物川や横手川が美しい田園風景をつくっている。
 気候は、一日の最低気温と最高気温の差が大きく風はあまり強くなく、12月から3月までは降雪量が多く、県内有数の豪雪地帯として知られている。

横手市の学校教育あなたの夢の応援団

◆重点目標
1.児童生徒にとって楽しい学校教育の創造
(1)確かな学力を身につける学校教育
?確かな学力の育成と向上のための小・中連携の推進
?楽しい授業、分かる授業を基本に、主体的な学びを大切にする授業改善の推進
?基礎基本定着を図り、個に応じた指導方法や指導体制の工夫改善
?問題解決的な学習の中で学ぶ意欲を育む指導過程の工夫
?児童生徒のよさを認め、学習や指導の改善に生かす評価の工夫
?選択教科、総合的な学習の時間の充実

(2)たくましく心豊かな人間性をはぐくむ学校教育
?あたたかい、豊かな心をはぐくむ道徳教育の充実
?健康でたくましく生きるための体力づくりや食に関する指導等の健康教育の充実
?働くことの喜びや意義を実感できる体験活動の推進とキャリア教育の一層の充実
?自主的、実践的な活動の展開を図る魅力ある特別活動の充実
?合併による地域の教育力を一層生かしたふるさと教育の展開

(3)どの子にとっても楽しい学習ができる学校教育
?受容的で共感的な、いじめや不登校のない学校づくりの推進
?学級づくりの重要性を再認識し、学級を基盤とした「心の居場所」づくりの推進
?教育相談体制の確立と充実
?特別支援教育体制の確立と充実
?IT環境の整備と情報教育の充実
?図書館教育の充実と読書活動の推進
?ALTの活用による英語力の向上と国際理解教育の伸展

2.児童生徒にとって学習しやすい環境づくりの推進
(1)地域の教育力の向上と協力体制の確立
?学校の実態や課題の明確化と、特色ある教育活動の推進
?開かれた学校づくりの推進
?豊かな地域素材や地域の人材活用の推進による体験的学習活動の伸展
?自校の活性化のための意図的、計画的な外部評価と内部評価の実施と公表
?地域を越えた学校間交流の促進
?各種諸学校や各種施設との交流、連携の促進
?児童生徒の安全確保のための協力体制の確立
?PTA活動の活性化と教育懇談会の実施

(2)学校の施設設備の充実
?老巧化等への早期対応と安心安全な環境づくり
?地域の施設との連携等、地域のよさを生かした環境づくり
?空き教室の積極的な活用

(3)通学区域の見直しと結合による学校建設の推進
?将来を見据え、全市的な視野に立った通学区域の再編成
?文化センター的、生涯学習センター的機能を持つ施設との共存を目指した学校建築
?セキュリティー機能に考慮した学校建築

3.教職員にとって意義ある実践的な研修の充実
(1)教育センター機能の充実による教職員研修の推進
?小・中連携による学習指導の改善と工夫のための研究推進
?教育課題の共有化と実践化のための3地区制による研究推進体制の確立
?2学期制の効果的な運用についての研究推進
?教育相談機能の強化と生徒指導関連の研修の充実

(2)社会の要請や変化に即応した研修の充実
?学校評価の在り方及び一層の活用に向けた研究推進
?英語に慣れ、親しむ教育の研究推進
?LD、ADHD等の特別支援教育の研究推進
?保護者、地域と連携した安全管理の研究推進

(3)市の指導主事の効率的、効果的活用
?計画的、組織的な構内研修体制の確立
?市および登校の課題を明確にした研究実践の充実
?各教職員の幅広い見識と指導力を高める自己研修の推進と支援

横手市(秋田県)の特別支援教育

所見

 横手市は平成17年10月、横手市、増田町、平鹿町、雄物川町、大森町、十文字町、山内村、大雄村の8市町村が合併し新しい「横手市」が誕生した。人口は104,389人で世帯数は33,895世帯である。横手市は秋田県の南の地域にあって奥羽山脈と出羽丘陵に囲まれた横手盆地にあり、目本―広くて高低差の少ない盆地で、総面積は693.60平方キロメートル、東京23区の合計面積より72平方キロメートルほど広い。
 気候は、一目の最低気温と最高気温の差が大きく、冬は豪雪地帯として知られている。現在、教育改革が進む中、教育委員会はもとより、学校の主体性、自主性がなお一層強調されているが、学校教育を取り巻く社会環境の激変は、児童生徒の様々な問題を引き起こしている。このような時代にあるからこそ、教育に求められている課題に真摯に向き合い、時代に即した教育の充実を推進していかなければならない。このような趣旨から横手市は特別支援教育連携協議会を開催、特別な教育支援を必要とする幼児、児童及び生徒の自立や社会参加に向けて関係機関が連携し、一人一人のニーズに応じた適切な支援を行なっていく為に、横手市教育委員会が中心となって設置された。少子高齢化社会にあって、児童生徒が少しずつ減る状況の中、特別支援を要する児童は少しずつ増えてきている。どの子にとっても楽しい学習が出来る学校教育の在り方でなければならない。そのためにも、基礎・基本を身につけ、自ら学び自ら考える力を待った子供たちの育成を第一に、授業改善に努めながら学習指導を推進し、地域社今や家庭の教育力をも取り込むことで、地域一帯となった教育環境を構築し、本市に於いても生涯に渡り学習を続ける子供の育成に努めていくことが望ましいと思う。

行政改革について(青森県五所川原市)

 平成12年の地方分権一括法の施行により、地方公共団体は分権のもたらす効果について、そこに住む住民にその効果を最大限に実感できるよう、行政運営を進めて行くことが必要でありますが、どこの地方公共団体も限られた厳しい財政状況の中、ますます高度化・多様化する住民の二ーズに適切に対応するためにも、あらゆる手法を駆使し常に行政改革に取り組み、真の公共サービスを提供して行くため、効率時・効果的な行政システムを確立して行くことは諭を待たない訳であります。
 今回、我々会派はそのような観点に立ち青森県五所川原市を行政視察してまいりました。
 五所川原市の場合、行政改革大綱の下位に位置づけられた実践プランである集中改革プランを策定し、8つの実践方針ごとに改革すべき項目が掲げられている。
 「開かれた市政と市民参画の推進」、「民間委託等の推進」、「組織機構の見直し」、 「定員管理・給与の適正化、人材育成の推進」、「事務事業の整理統合及び廃止」、「経費節減と財源確保による適切な財政運営」、「地方公営企業の見直し」、「第三セククーの見直し」の8つの改革項目であるが、その中でも特筆される項目として「第三セクター」が上げられる。
 つまり、現在第三セクターとして市が関与している6つのセクターについて、それぞれに見直し指針と見直し計画を策定し、必要性の分析、自立度の分析、そして見直し計画の項目では監査・点検評価・情報公開の体制等及び経営悪化時の対応等についてまで、こと細かく分析していることである。
 本市に於いても、平成8年度からの第一次行政改革大綱を皮切りこ、第二次、そして第三次とその大綱を策定し、行政改革を計画的に推進し、昨年3月には今後の第四次策定に向け、その礎となる集中プランを策定し、その具現化に道筋をつけたものと認識するものであります。
今後も、大綱そして集中改革プランに沿って、行政改革の推進を強く望むものであります。


視察報告 岩手県花巻市の産業支援施策

1.はじめに

 現在、本市では第4・第5工業団地の整備が急ピッチで進められている。全国的に見ると、こうした工業団地の企業誘致は苦戦を強いられているが、幸いなことに本市の場合、関係者の努力、さらに北関東自動車道真岡インターチェンジが完成間近という好条件も評価され、企業の進出は概ね好調である。
 工業団地を整備することの目的は、自立した自治体経営を行うため税財源を確保すること。そして、雇用の場を創出し、人口減少の抑制を図るためであることは言うまでもない。 しかし、各企業とも生産性の効率化を図る中で、雇用の場としての存在感が時代と共に薄れていくのは宿命とも言える。
 今後の課題は、木市が企業の進出や各企業の工業製品出荷において好調さを保持している今この時代に、いかにして次世代を見据えた新たな地場産業を育成していくか、ということではないだろうか。
 そうした中、今回は(財)栃木県産業振興センターのご紹介で、ベンチャー企業等、新たな地場産業の育成に成果を上げている岩手県花巻市の取り組みを視察することになった。

2.花巻市の概要

 花巻市は、岩手県のほぼ中央に位置し、宮沢賢治や萬鉄五郎等多くの文化人を輩出した町として知られている。東北地方の自治体としては交通の利便性が極めて高く、岩手県唯一の空港・花巻空港を有するほか、東北新幹線新花巻駅や東北自動車道、東北横断自動車道等の高速交通網が整備されてきた。こうしたことも、後述するように、岩手県内で工業地域としての地位を確立する大きな要因になったと考えられる。
 平成18年1月1日、周辺の3町(大迫町、石鳥谷町、東和町)と新設合併し、平成19年3月31目現在、人口は10万5,187人、市域面積は908.3km2。しかし、財政力指数0.42という数字から、厳しい財政運営を強いられていることが容易に想像できる。
 花巻市が工業地域として発展するきっかけとなったのは、昭和20年に東京都蒲田に本社を置く通信機器メーカーが、工場疎開で関市に立地をしたことによる。同社工場では最盛期で3,000人の従業員数を誇り、下請企業の立地も相次いたことで関連企業群の集積が進んだ。その後、同市では昭和49年、52年に花巻第1・第2工業団地の分譲が開始され、さらに、昭和55年には花巻機械金属工業団地が完成した。
 しかし、順風満帆に見えた同市の企業進出も、昭和61年に前述の通信機器メーカーが会社更生法の適用を受け、それ以降も立地企業の撤退が相次いだ。
今回、説明を担当した市職員(花巻市産業部商工労政課 阿部勇悦主査)の言葉を借りれば、花巻市は(本社機能が集積している)首都圏から離れているため、工場の統廃合を進める場合、真っ先にターゲットとされてしまうという克服しがたい地理的要因があるようである。
 逆に言えば、そうしたことが「内発型振興策」への転換を図ることになった最大の要因であったとも言える。

3.花巻市の産業振興施策

 さて、花巻市は平成8年頃より、従来型の企業誘致戦略(工業団地を中心とした大手企業を誘致する手法)から、内発型振興策(研究開発機関や新たな地場産業の育成・支援)に方針転換をしてきたと言われている。その結果として、企業の誘数数が大幅に伸びてきた点は極めて興味深い。
 昭和60年〜平成3年の「パズル経済期」における企業誘致数は36社を誇ったが、平成4年〜10年の「景気後退期」には5社まで落ち込んでいる。しかし、「内発型振興策」が定着してきた平成11年からは35社、つまりバブル期と同水準まで回復しているのである。この要因について考えると、研究開発機関やベンチャー企業等の育成に取り組んでいった結果、多くの起業家がビジネスチャンスを求め、花巻市に拠点を移すようになった。その結果として“花巻ブランド”という付加価値がつき、研究開発機関を含めた企業誘致にも有利に働くようになったと考えられる。ちなみに、平成8年〜13年の期間、事業所の増加率は、全国平均で-5.5%であったが、花巻市では+14.3%を誇り、全国3位となっていた。
 では、花巻市はどのような仕掛け作りを行ってきたのか、検証してみたい。

(1)充実した産学官連携
 岩手県では、平成4年に発足したINS(岩手ネットワークシステム)という組織がある。これは、岩手大学等の県内にある大学と企業、行政、市民のボランタリーなネットワークであり、産学官の交流・技術連携を目的として組織されたものである。産学官連携のネットワークとしては全国屈指の規模を誇り、会員数約800名、傘下に29の研究会を有している。(なお平成11年の統計によると、理工系教官1人あたりの企業との共同研究数は、岩手大学が全国1位にランクされており、同大学が産学連携に極めて力を入れていることが分かる)
 INSの設立には花巻市の職員も多く間わっており、花巻市内の企業と岩手大学の共同研究数は、平成17、18年の2年間で8テーマ(技術指導や技術開発補助制度等における協力も含めると約30)と、その後も、積極的にこうした組織を活用していることがうかがえる。
(2)起業家支援施設
 花巻市の企業家支援施設は「花巻市起業化支援センター」、「花巻市賃貸工場」、さらに「花巻市ビジネスインキュベータ」の3施設がある。

?花巻市起業化支援センター、花巻市賃貸工場
花巻市において初めて起業家の支援施設として整備されたのが、平成8年に開設した花巻市起業化支援センターである。同センターは、主に製造業に関連した研究開発型の企業をターゲットとしている。施設内は、研究室(15坪・8室)と工場(30坪・3室、50坪・7室、100坪・3室)かあり、それぞれ入居期間は5年(更新可能)と定められている。
 入居企業はこれまでに40社(現在入居9社、卒業31社)を数え、卒業した31社についてその後の展開を見てみると、市内で事業を展開しているのが12社、市外ででの事業展開や成果移転(ある企業のパイロット事業から独立し、その後企業の組織内に再度組み入れる)等が12社、破産や休止等事業廃止となったのが7社という内訳となっている。
 さて、こうした支援施設について課題としてあげられるのが、卒業後、他の自治体に流失してしまうということではないだろうか。花巻市では、平成14年に、花巻市起業化支援センターを卒業した企業の受け皿として、同センターに隣接する形で花巻市賃貸工場を開設した。こちらの施設は、100坪の工場が5棟、150坪の工場が4棟あり、入居期間は5年以内(10年以内までなら更新が可能)となっている。
?花巻市ビジネスインキュベータ
 平成14年、つまり花巻市賃貸工場と同じ年に、JR花巻駅近くに開設されたのが、花巻市ビジネスインキュベータである。こちらは?の2施設と異なり、ファッション・デザイン産業・ソフトウェア開発等情報通信産業等、政府が提唱する新規・成長15分野に位置づけられる新事業を行う起業家を対象としたものである。(中心市街地に整備された施設としては、本市のmop21と類似しているが、花巻市の場合は15分野に特化している点が、異なるように感じられた)施設内は、インキュベートルームが6室用意されている。
 ちょうど開設から5年が経過し、入居企業全てが卒業したばかりということで、視察をしたときは6室とも空室という状況であった。これについては、あくまでも15分野に特化している施設の特徴、また、景気が回復傾向にある中で全国的に起業熟が冷めつつあることとも関係があると思われ、もう少し経過を見守る必要がある。
 なお、卒業した入居者の現在の状況を調べてみると、5社中3社が既に花巻市内で事業を展開しているとのことである。
【参考資料…各施設の平成19年度予算】
・起業化支援センター…4570万円
・賃貸工場…112万4,000円
・ビジネスインキュベータ…924万7,000円
(※なお、歳入についでは3施設合計で4993万円を見込んでいる)

(3)インキュベーションマネージャーの存在
 今回の視察で、花巻市と本市の起業家支援策を比較して、最も連う点が自前のインキュベーションマネージャーを配置しているか否か、ということだったと感じている。花巻市の場合、現在4名のインキュベーションマネージヤーがいる。彼らの所属先は、花巻市の外郭団体である花巻市技術振興協会となっている。
 特にその中で、全国的にも有名なのが佐藤利雄氏である。佐藤氏は神奈川県の電機メーカーに勤務後、平成8年、つまり花巻市が「内発型振興策」に方針転換し、花巻市起業化センターを開設した時期から花巻市に赴いている。今年、国が選んだ1,352名の「地域活性化応援隊」の1人でもある。(この「地域活性化応援隊」とは、以前、新世紀・公明クラブで視察した徳島県の旧・脇町長が選ばれていた「観光カリスマ」を拡大・発展させたものと推測される)
 インキュベーションマネージヤーの役割は、起業家に対するあやゆる分野での経営・技術指導、日常の相談、さらに学界との連携の橋渡し役も期待されている。また、付け加えれば、前述の通り、花巻市ビジネスインキュベートを卒業した5社中3社が花巻市内で事業を展開させているが、そうしたあっせんについても、インキュベーションマネージヤーの果たす役割が大きいとされている。
 つまり、これまで紹介してきた(1)、(2)等の取り組みについて、最大限の効果を発揮させるために、こうした人材の必要性が出てくるものと思われる。

4.所見

 「起業家」という言葉を聞いて、私たちはどんな人物をイメージするだろうか。最新の理工系の技術やインターネット等を駆使した、ある意味で一般社会からは一線を圃した特別な存在として考える傾向が強い。その結果「自分たちの地域・風土には適合しない」として、起業家支援策に熱心でない自治体が未だに多く見られるのではないだろうか。本市も決して例外ではない。
 しかし本来、「起業家」とはもっと広義的に捉える必要かおるように思える。既存の事業者・商店主が新規事業に取り組む際、その方々は「起業家」であるはずだ。団塊の世代の大量退職が今注目を浴びているが、そうした方々が第2の人生において新規の事業に取り組む際も、やはり「起業家」だと言える。特に、公共事業について今後爆発的な伸びが期待できず、さらに中心市街地の商店街が衰退の一途をたどっている今日にあって、「いかにして元気な地域を構築するか」考えたとき、起業家支援策は全国共通の課題であり、地域間競争の要とも言うべき分野ではないだろうか。
 今回、(財)栃木県産業振興センターのご紹介で、岩手県花巻市の取り組みを視察した。その中で興味深かったのは、同市が大企業の誘致に力点を置いた従来の手法から、地元発の産業を育成(内発型振興策)に方針転換して以降、企業誘致(この中には地元から育った企業もあると思うが)の面でも好結果を生み出していることである。さらに、“花巻ブランド”が定着する中で、研究開発機関の誘致も促進されたことは、木市も検討・研究する必要があるだろう。
 当然のことであるが、花巻市においても一朝一タでこうした成果が上がってきたわけではない。そこにはいくつもの“仕掛け作り”があったと思い知らされる。
 まず1つ目に、「起業化支援センター」や「ビジネスインキュベータ」等の、支援施設の充実である。そして2つ目に、INSに代表される充実した産学官連携のネットワークの存在が挙げられる。しかし、それらだけで起業家支援策が有効に役割を果たすわけではない。そこで3つ目の仕掛けである、インキュベーションマネージャー等指導者の存在がクローズアップされる。仕掛けの中に「モノ」「情報」「ヒト」がうまく連結していることに気づく。
 本市の起業家支援策を考えたとき、どうしても「ヒト」の部分が決定的に欠落していることを思い知らされる。
 「モノ」としてインキュベーション施設・Mop21が整備され、「情報」としては、宇都宮市内に(財)栃木県産業振興センターがあり、さらに本市の市立図書館にはビジネスコーナーが設けられ、起業家の支援に取り組むようになってきた。 しかし、それらの施策を有効に活用するためのコーディネートをする人材が本市にはいない。この点について本市は、(財)栃木県産業振興センターのインキュベーションマネージヤーに委ねる考えのようであるが、今後さらに激しさを増す地域間競争を考えると大変心許ない。
 無論、商工会議所等と連携する方式もあると思われるが、いずれにせよ、花巻市のように起業家支援について、総合的にコーディネートできる自前の人材を育成することが何よりも急務であると考える。


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