【7月4日~6日】

文教常任委員会の行政視察で、広島県尾道市と兵庫県神戸市に赴いた。テーマは『学校の統廃合』と『運動公園整備』であった。

(尾道市)

尾道市は平成17年~18年に1市3町を編入し、現在の人口は約14万人。合併で市が広域化したことにより、小学校が32校、中学校が21校となる。

その一方で、少子化の流れは同市としても例外ではなく、国が示している適正規模を維持できない小中学校も数多い。そうした中、教育委員会では合併直前の平成17年に適正配置の方針を決定。これまでに4つの小学校が廃校(他の小学校への統合)となっている。

また、平成23年12月に『小中学校再編計画』を策定。『適正な学校規模』『耐震化の推進』『尾道15年教育の推進』を3本柱に掲げている。取り分けて特徴的なのは『尾道15年教育』であり、1中学校区において1小学校と1認定子ども園の配置を行い、幼・小・中の一貫教育を目標としている。最終的には小中学校をそれぞれ13校にまで統廃合を進める計画とのこと。

ただし、同市の統廃合においても課題は少なくない。まず、この計画が合併前から動き出しているものであり、その後編入してきた市・町にとっては『寝耳に水』の話であったということだ。各地域の理解を得るためには相当の時間を要することになるだろう。

また、幼・小・中の一貫教育について、目標や事業内容が今ひとつ不明確という印象が否めず、今後も注視していきたいと感じた次第。

真岡市としても、現在小学校の学区再編を協議している所であるが、仮に再編する場合は、長期的視野に立った児童数の変動を考慮する必要があるものと思われる。また、単に少子化への対応という受動的な姿勢ではなく、統合によるメリットや方針などを掲げることが、各地域からの理解を得るためにも不可欠なことと言える。

なお、尾道市の視察では、同市の宇根本茂議員にもご説明を仰いだ。宇根本議員のお話で印象に残ったのは、市内の学校で取り組んでいる『早寝、早起き、朝ご飯』と『モジュール授業』。これらは以前、同市内の土堂小学校で校長を務めていた陰山英男氏が広めたものであり、今は全市で取り組み一定の成果が現れているとのこと。

また『学校支援ボランティア』について、人材の発掘は各小中学校で、人材の派遣・交流は教育委員会でと、明確な役割分担をしているというお話も聞いた。これは、6月定例議会で私も取り上げたこととも一致しており、大変興味を抱いた。

 

(神戸市)

神戸市総合運動公園を視察。現在、真岡市でも運動公園を整備しているところであるが、訪れる前は『ちょっと視察するには大きすぎて参考になるのかな…』と考えていた私。

同運動公園は、昭和60年に開催されたユニバーシアード神戸大会に合わせて、その前年に供用開始された。

55万6000㎡の敷地内に、陸上競技場や野球場など7つの運動施設がある。総工費は420億円。

神戸と言えば、プロ野球のオリックスバッファローズや、女子プロ野球の兵庫スイングスマイリーズ。さらに、サッカーではJリーグのヴィッセル神戸や、なでしこリーグのINAC神戸など、プロスポーツチームの活動拠点が集中している都市である。実は、視察したこの日も、INAC神戸の選手達が陸上競技場で非公開の練習をしており、視察中に澤穂希選手など有名選手とすれ違うというサプライズもあった。

この運動公園は、神戸市の建設局が所管しており、管理運営については『公益財団法人神戸市公園緑化協会』に委託をしている。所管が教育委員会でないのは少し意外な感じがした。

先に少し触れたように、プロスポーツチームの試合・練習の拠点として知られる運動公園であるが、その一方で『市民と協働の公園づくり』を標榜しており、市民参加型のスポーツクラブを企画・運営しているほか、公園内の緑化整備活動にも市民を巻き込んだ取り組みをしている。

今回の視察で、真岡市の運動公園でも検討が必要な課題と思えたのは、1つ目として『運営をどのような団体に委ねるか』ということである。市が直接運営に関わることも方法の1つかも知れないが、様々なイベントを継続して行い(スポーツだけでなく、コンサートなど多種多様なイベントを想定すべきと、神戸市の担当者からも指摘された)、市民の利用促進だけでなく、市外の方々を招き入れる仕掛けづくりをするためには、より柔軟に対応できる組織の立ち上げが必要と感じた。

2つ目として、将来的に必要となる施設の更新も睨んだ整備ということが挙げられる。今回の視察で、神戸市側が課題として真っ先に挙げていたのが『施設の更新が図られない』ということだった。真岡市としては、より伸張に長期ビジョンを描く必要があることを痛感した。

中村かずひこ通信64号