【11月12日~13日】

026東京の日本青年館で行われた『清渓セミナー』に参加。

このセミナーは、全国の地方議員などを対象にしたもので、今回で19回目となる。

今年の目玉講師は、何と言っても増田寛也氏(岩手県知事、総務大臣を歴任)だった。

『2040年に消滅の危機に直面する市区町村は、全国1799のうち約半数の896にのぼる』。増田氏が座長を務める日本創成会議・人口減少問題分科会が、そうした行ったのは今年5月のことだった。この発表は、全国の行政、議会の関係者に大きな衝撃を与えた。

実際、今回のセミナーの参加者は約130名(例年の1.5倍)に及び、関心の高さを物語っていた。

増田氏は講演中、

『人口減少は、すでに全国の44%の自治体で、高齢者も減少する段階に突入している』

『人口減少対策を県単位で実施するのは、県庁所在地とそれ以外の所で温度差があり無理がある』

『少子化対策を考える際、出生率に目が行きがちであるが、そもそも子どもを産める年代の女性が減少しているのだから、出生数で見ていかなければ意味がない』

といった指摘をされていた。

018 016-1なお、この講演で私は司会を務めさせていただくこととなり、直接お話を聞く機会が得られたことは本当に幸運だったと思っている。

今回の清渓セミナーでは、この増田氏の話を受ける形で、島根県海士町の山内道雄町長が『離島からの挑戦』と題する講演を行った。

島根県の隠岐の島にある海士町は人口約2,300人。平成の大合併の嵐が吹く中、独立の道を選び、平成16年に『自立促進プラン』を策定。徹底した財政のスリム化を進める一方で、攻めの姿勢で新たな産業創出を推進することに舵を切った。

025-2町長の話を聞いていて面白いと感じたのは、離島であることをハンディとせず、むしろ特徴として位置づけ『海・潮風・塩』を産業振興のキーワードにしていること。

明確な方向性を示しているまちには、それに賛同する若者が都会から集まってくる(これは、以前視察で訪れた徳島県上勝町などでも見られた現象でした)。海士町では、そうしたIターンでやってきた若者(294世帯、437人が定住)に起業するチャンスを与えることで、新しい島の産業創出と雇用の拡大につなげている。

また、廃校寸前にまで陥りながら、Iターン・Uターンで集まった若者たちがコーディネートすることで再生を遂げた隠岐島前高校の話も、基礎自治体が県立高校と連携した取り組みができるということで大変興味深く話を聞けた。

さて、山内町長の講演中、私の隣の席でご年配の女性(って言ったら失礼ですね)が随分熱心にメモを取っている姿が目に留まった。

028-1『どこかの議員さんかな…』と思ってよく見てみると、翌日講師を務める予定の堂本暁子・前千葉県知事だったので驚く。う~ん、位人臣を極めた後、引退された現在もこうして真摯に知識を吸収しようとする姿勢。我々も見習わなくては…。

中村かずひこ通信64号