【11月12日~14日】

現在、私が代表を務めている会派『もおか新時代』の視察研修で、徳島県海陽町、愛媛県四国中央市、高知県高知市を訪れた。

今回のテーマは、①DMV(デュアル・モード・ビークル)の導入、②子ども若者発達支援センター、③図書館整備事業の3つだった。

(海陽町)

DMVは、列車が走るための線路と、自動車が走るための道路の双方を走ることが可能な車両のことである。マイクロバスを改造した車両を用いて、道路ではゴムタイヤのみで走行し、線路では車両に取り付けられた金属車輪を下ろして走行する。

このDMVを、令和2年から世界で初めて本格走行させることとなったのが、海陽町などの区間を走る『阿佐海岸鉄道』である。

この日の視察では、完成したばかりの車両も見学させていただいた。

もしも、真岡鐡道にもこのDMVを導入することができたら…。

『芳賀地域で行われるイベントなどの輸送で力を発揮できる』『LRTに乗り入れができたら宇都宮市内への移動も容易になる』『低コストで運行可能な車両(既存車両の4分の1程度)なので、鉄道事業を維持していくのにもメリットがある』など、様々なことを思いめぐらせてみたのだが、関係者からの説明を聞くと規制が厳しく(DMVのみが走る専用の線区を用いることなど)、普及への道のりは険しいと率直に感じた。

ただし、人口減少時代の中で鉄道路線を維持していくことは、今後さらに困難になっていくはずである。そうした中で、運行コストを抑えるとともに、鉄道とバスを併用させる交通体系を構築できるDMVは、これからの時代の切り札になるようにも思えるのである。

まずは、突破口を開く阿佐海岸鉄道の動向を注意深く見守るとともに、第三セクター鉄道などの沿線にある全国の自治体が協力し合い、国に対して規制緩和に向けた要望を行っていくことが肝要かと思われる。

(四国中央市)

四国中央市に『子ども若者発達支援センター』が開設されたのは、平成29年のこと。

現在、この施設には、保護者からの相談業務や発達検査などを専門的に行う『子ども若者総合相談センター』、子ども達の機能訓練や各種研修会などを行う『児童発達支援センター』、放課後等デイサービスを行う『子どもホーム』という3つの機能を有している。

基礎自治体レベルで、こうした機能を複合的に有する施設を整備しているケースは、極めて珍しいのではないだろうか。

四国中央市が、子ども達の発達障害などの課題に熱心に取り組むようになった背景には、初代市長だった井原巧氏(在任期間:平成16年~25年、現参議院議員)の存在が大きいようだ。

現在、この施設には40名を超えるスタッフが勤務しており、その中には公認心理士、社会福祉士、保育士、言語聴覚士などの施策を有する方々もいる。視察をしていて、強く感じたのは、スタッフが実にいきいきと仕事をしているということ。その点について関係者に訊いてみたところ『職員が笑顔でないと、子ども達も笑顔になってくれませんから』とのことだった。

こうした立派な施設が整備できるか否かはともかく、子ども達が育つ過程での悩みや不安に対して一貫した支援を行っていくということは、子ども達や保護者にメリットがあるのはもちろんだが、そこで働くスタッフにも大きな安心感を与えるのだと思った。

(高知市)

高知市内には、県立図書館(昭和48年開館)と市立図書館(昭和42年開館)があったが、いずれも老朽化が著しく、施設の更新が大きな課題となっていた。

そうした中、平成30年に全国初となる県と市の合築による図書館『オーテピア』が高知城の近くに整備された。愛称は、以前この敷地にあった『大手前小学校』に由来している。

コンセプトは『会話ができる図書館』で、施設内の中央に書籍・資料などが、壁際に閲覧用のスペース(静寂読書室というスペースもある)が設けられているのが特徴。

個人的に感心したのは、徹底してバリアフリーにこだわっている点。1階に『声と点字の図書館』が設けられているほか、障がい者が読書を楽しむための設備も充実している(写真は、手が不自由な方々のためのページをめくる機械)。

現在、真岡市でも『新庁舎周辺整備事業』の一環として、図書館の移転が計画されているが、誰もが訪れやすい施設にするために何をすべきか、参考になることは大変に多かった。