12月議会 中村の一般質問

答弁者:井田 隆一 市長
酒井  勲 教育長
菅  利行 健康福祉部長
大関 正信 建設部長
成毛 純一 市民生活部長

一般質問

1.防災対策について

平成27年9月関東・東北豪雨』では、真岡市に大きな被害こそなかったが、市民にどこまで正確な情報が伝えられていたのか疑問に感じた。特に、ケーブルテレビがこの件について、報道を全く行っていなかったことは大きな反省材料である。
現在、ケーブルテレビは市が所有しているが、災害発生前後の緊迫した状況で市の担当課と指定管理者の役割分担が不明確であり、再検討が必要と思うが
今回の大雨の際、真岡市ではテレビ・インターネット・携帯電話の事業者などにLアラート(災害情報共有システム)による情報提供を実施した。ケーブルテレビにおいては、平成28年4月からLアラートに対応する予定であるので、発信体制の強化につながると考えている。
また、防災監視カメラを市役所屋上や小貝川の三谷橋周辺など5ヶ所に設置し、河川状況の画像をケーブルテレビのデータ放送で視聴できるようにする予定であり、今後自主避難などの判断材料としていただきたいと考えている。
この度の大雨で、最も被害が大きかった自治体の1つが茨城県常総市だった。同市では、災害発生前後の対応などが批判を受けたが、その1つに川を渡らなければ避難所にたどり着けないということがあった。
この課題は、真岡市の中心部で五行川行屋川付近の地域などでも同様のことが言えると思う。河川付近の住民と避難所について情報共有化を至急行い、場合によっては指定避難所の見直しも必要ではないか。
真岡市の河川付近の指定避難所は、洪水などの水害時は孤立化の可能性があり、開設していない。水害時の避難所は、洪水ハザードマップや市のホームページで公表しているが、周知をさらに進めるなど情報共有化を進めていきたい。
避難所の見直しについては、市の地域防災計画を検証する中で検討したい。

 

常総市については、災害発生から3日後に私もボランティア活動で訪れたが、市役所の1階部分まで川の水が流れ込み機能完全にストップしていたことが強く印象に残った。
真岡市も市役所が川沿いにある。市役所の機能や職員の安全を守るためにも、水害に対する防災マニュアルを見直すべきだと思うが。
真岡市役所については、洪水時に最大0.5~1mの浸水が想定されているが、災害対策本部を庁舎3階に設置し、非常用発電機による電源を確保するとともに、情報通信手段を確保し対応していく。
また、新しい庁舎については、建物の出入り口浸水レベルより高い位置に設定するなど、災害発生後も各種機能が維持できる構造を計画している。(質問重複のため、池上正美議員への答弁より引用)
11月12日と13日に『全国若手市議会議員の会』の研修会が広島市で行われ、テーマの1つが防災対策だった。同市では、平成26年8月に大雨に伴う崖崩れが発生し、75名が死亡している。
真岡市でも、以前に市議会で崖崩落の危険が指摘されたことがあり、対策を進める上で『地域の合意形成』が大きな課題をなっていることが浮き彫りになった。市内にある崖などの危険個所現状今後の安全対策はどのようになっているのか。
真岡市内には、土砂災害警戒区域として栃木県が指定した67ヶ所(急傾斜地崩壊32 土石流35)ある。指定箇所の対策は栃木県が実施することとなっているが、これまでに特に危険性の高い9ヶ所の対策が完了し、その他の場所については、対策工事の予定は当面ないとのことである。
今後の安全対策については、県に対して計画的な事業の実施を要望していく。

2.福祉分野の諸課題につて

現在真岡市では、障がい者対象としたグループホーム4ヶ所あるが、決して十分な数とは言えない。今後、親の高齢化が一層進む中で、障がい者が安心して一生を送るための環境整備は大きな課題と言える。
障がい者の生活拠点について、今後真岡市としてはどのように整備を図っていくのか。特に、国が平成29年度末までに、各市町村か障害保健福祉圏域に最低1ヶ所整備する方針を示している『地域生活支援拠点』についてはどのように考えているのか
障がい者を対象とした住居や相談機能などを有する『地域生活支援拠点』については、第4期栃木県障害福祉計画で芳賀地区を含む6つの障害保健福祉圏域ごとに1つ以上整備するとされている。
10月から県と1市4町による連絡調整会議で整備に向けた話し合いを始めたところであり、平成29年度末までに整備していく予定である。
平成26年度がスタートした時点で、真岡市には保育所への入所が叶わない『待機児童が19名いた。ただし、この中には保護者が求職中などのケースは含まれず、そうした『入所保留児童を加えると137名の子ども達が保育所に入所できなかった
子育て環境の整備は、地域創生の中でも最重要課題であるが、待機児童など入所保留児童の現状はどのようになっているのか。また、真岡市が現在整備を進めている『認定こども園』の進捗状況は
10月1日現在の待機児童は15名で、入所保留児童は53名だった。
『認定こども園』の整備状況については、平成27年度に4園、28年度は3園開設する予定である。さらに事業者に意向調査したところ、平成29年度に開設1園、増設1園。30年度に開設1園の見込みである。
今後、0歳~2歳児の『認定こども園』における定員156名増える見込みであり待機児童解消につながると考えている。

3.総合運動公園の整備について

以前から、子育て中の母親などに『益子北公園や蓼沼親水公園(上三川町)のような場所を真岡市にも作ってほしい』という要望を受けてきた。
この度、総合運動公園の敷地内に『子ども広場が整備されることになったことは大変ありがたいと思う。
今年度末に完成予定となっているが、整備される施設の内容と工事の進捗状況は。
総合運動公園内には、子ども達が楽しめる施設が少なかったことから、平成26年度に計画を見直し、約5900㎡の敷地に『子ども広場』を整備することにした。
これまでに、遊具製作業者の提案を評価・選定する『公募型プロポーザル』を行い、副市長、関係部長、若い年齢の職員が審査員となって大型複合遊具を選定した。平成28年3月に整備が完了する予定である。
遊具については、1~3歳3~6歳6~12歳の3段階に年齢層をエリア分けし、登る、すべる、くぐる、はねるなど様々な機能を備えたものとなっている。
10月24日、総合運動公園の陸上競技場では『全国高等学校サッカー選手権栃木大会』の準々決勝が行われた。
観戦をしていて、選手達着替えミーティングを、観客が見ている前で行わなくてはならないことが大変気になった。
陸上競技場にはロッカールームが2つあるが、いずれも8畳未満のスペースで団体種目で使用するには非常に狭い。栃木国体(平成34年開催予定)でサッカーを誘致しようとしている中で、早急に改善すべきではないか。
真岡市の陸上競技場は、栃木国体サッカー少年男子会場として内定を受けている。
そうした中、これまで栃木県サッカー協会などから『更衣室を広くしてもらいたい』との要望があったところでもある。
国民体育大会のガイドラインでは、チーム用の更衣室は1日1会場で出場するチーム数分の部屋を確保することとなっており、平成28年度中に4チーム分の更衣室を確保していく。

4.教育関係の諸課題について

9月25日に開かれた議員協議会で、市長から芳賀地区広域行政事務組合教育委員会の廃止を正副組合長会議(芳賀地区1市4町の市長・町長会議)の場で提案したという報告を受けた。
これまでも芳賀地区では、教員の研修や教科書の選定を広域行政の中で行ってきた。しかし、地域事業の異なる中で、教育行政を横並びで行うことが適切か、私もかねてから疑問に感じていた。
今回の市長の提案は全面的に支持するが、芳賀地区広域行政事務組合教育委員会の廃止に向けた話し合いはどこまで進んでいるのか。
平成26年6月に『地方教育行政の組織及び運営に関する法律』が改正され、市長と教育委員会による『総合教育会議』の設置が義務化された。そうした中、これまで芳賀地区は1市4町で教育事務の共同処理を実施してきたが、今後各市町が教育分野で独自性を発揮しようとすると、広域の教育方針が一致せず整合性が保たれなくなることが想定されたため廃止を提案した。
10月の正副組合長会議で、平成27年度をもって芳賀地区広域行政事務組合教育委員会今年度をもって廃止することで合意した。
芳賀地区広域行政事務組合教育委員会を廃止する場合、避けて通ることできないのは受け皿の問題である。
栃木県内を見渡すと、9市で教育指導主事や臨床心理士を配置した『教育研究所』を設けている。
学力向上不登校特別支援教育などの課題に戦略的に取り組むためにも、真岡市でも必要ではないだろうか。
真岡市教育委員会では、これまで学校教育課、文化課、科学教育センター、自然教育センターに教育指導主事を配置し、その専門性を生かして各教育施策の検討を行ってきた。
今後、教育指導主事の人数を増やすなどして指導体制の充実を図り、今まで以上に独自性のある教育政策を推進していく。
日本の教員の勤務時間の長さは、経済協力開発機構(OECD)などからも指摘を受けており、教育現場の環境改善は全国の教育委員会にとって共通の課題である。
文部科学省では『学校現場における業務改善のためのガイドライン』を作成したところでもあるが、これを受けて、真岡市では教員の多忙感解消に向けた取り組みをどのように進めるのか。
文部科学省が作成した『学校現場における業務改善のためのガイドラン』では、『校長のリーダーシップによる学校の組織的マネジメント』や『校務の効率化・情報化による仕事のしやすい環境づくり』などの観点で、業務改善の基本的な考え方と方向性が示されている。
真岡市教育委員会としては、調査文書などに関する業務負担軽減のため、報告文書の簡略化校務支援システムの改善などを検討している。
7月に行われた民生文教常任委員会の行政視察で、福岡県春日市が取り組んでいる『コミュニティスクール』の視察をする機会に恵まれた。
『コミュニティスクール』については、現在全国で約2000校が導入しており、栃木県内でも今年度から小山市が4校で導入を開始している。
学校問題を地域全体でカバーしながら、教員の多忙感解消から生徒への指導力向上につながり、学力向上いじめ問題解消につなげている春日市の現状を見ると、真岡市でも導入に向けた検討を進めてはどうかと考えるが。
『コミュニティスクール』の導入により、学校・家庭・地域社会の連携が強化されるなど効果は期待されているが、真岡市では『学校評議員制度』を取り入れており、その狙いは果たされていると考えている。
また、『コミュニティスクール』学校運営協議会の設置により、教職員の負担増や委員などの人材の確保といった課題も挙げられている。こうしたことから、コミュニティスクールの導入については現段階では考えていない

再質問

災害時の情報発信について

ケーブルテレビについては、新しいシステムを導入するということで報道の有り方が変わってくるかも知れないが、根本的な問題は『責任の所在』だと思う。その点をぜひ明確にしていただきたい。
11月24日に真岡地区の議員団とPTA連絡会で意見交換会を行ったが、9月10日の大雨の際、休校の情報を出すのにも『一斉メールのサーバーがダウン』し、『防災無線は市の方で使わせてもらえなかった』ということで、登校した子ども達も少なからずいたとの指摘を各校の関係者から受けたところである。
情報提供のあり方そのものの全面的な見直しが、この際必要だと考える。
災害というものはいつ起きるか分からない。
地域防災計画を検証する中で、避難所の見直しを進めるとのことだが、いつ頃までに行うのか今後のタイムスケジュールを示してほしい。
現在、9月10日に発生した大雨の際の対応について、他市町の事例を含め検証を行っている最中である。
避難所の見直しについて、具体的な目標は定めてはいないが、できるだけ早急に対応したい
ハザードマップを見ると、水害の際に、避難所として適した距離と場所に公共施設がないことに気づかされる。
平成24年6月議会でも提案したが、避難所として大型スーパーなどに協力を依頼する。加えて、コンビニ、地域公民館、神社、寺など避難所として考えられる場所リストアップすることが必要ではないだろうか。
加えて、市民が各避難所に向かう際、避難経路適切に確保されているかも疑問に感じる。これについても平成24年9月議会で提案したが、職員が中心となって災害図上訓練を行い、避難所のあり方について再検討していただきたい。

障がい者の生活拠点などについて

地域生活支援拠点について、障害保健福祉圏域(芳賀地区1市4町)の中で1つ以上整備するとのことであったが、保護者としては「できれば真岡市内に」という思いはあるはずである。市としても、場所や情報の提供など積極的なアクションは必要ではないのか。
現在、国の方針として、障がい児・者に対する取り組みは、出来る限り地域に移行させようという流れにある。
そうした中、障がい児・者の保護者から『親なき後』のことが心配だという意見を受けてきた。
市としてもできるだけ率先して進めていきたい。

教育研究所の設置について

県南にある6市の中で、教育研究所を設置していないのは真岡市だけである。
今後、教育指導主事を増員していきたいとのことであったが、対応する組織として検討しているのは教育研究所なのか、それとも別の組織なのか。
今まで、教育研究所のような役割は芳賀広域行政事務組合の教育委員会が担ってきた。
先日、廃止するということが決まって、組織の改編をどうするか話し合いを進めているところである。
したがって、どういう組織が適当なのかまだ決まっていない
広域行政事務組合の教育委員会が廃止される時期を考えると、受け皿づくりは今年度中に終えなければならないことだと思う。
加えて、この課題においては教育委員全体の事務量見直しも進めるべきである。校務システムの導入という話もあったが、そのことで仕事が増えるというようなことのないように見直しを急いでいただきたい。

コミュニティスクールについて

民生文教常任委員会で福岡県春日市の『コミュニティスクール』の視察を行ったが、その報告書にも『春日市の取り組みは大いに参考にすべき』と書かれてある。これは、視察に参加した議員は誰しも抱いた感想だと思う。
教育委員会が『必要ない』と考えている根拠は
現在、真岡市が導入している『学校評議員制度』と『コミュニティスクール』の狙いはほぼ同じである。
また、『コミュニティスクール』は学校側に課す制約が強く、『学校評議員制度』の方がやりやすいというのが学校側の意見でもある。
10年経過した制度が全国の学校7%しか導入されていないことを見ても、より慎重に検証すべき課題だと思っている。

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