12月議会 中村の代表質問

答弁者:石坂 真一 市長        
    田上 富男 教育長       
    成毛 純一 総務部長      
    添野 郁  産業部長      
    皆川 聡  建設部長      
    加藤 敦美 教育次長      
    上野 雅史 選挙管理委員会書記長

1.『真岡市総合計画2020-2024』と現計画との比較について

この12月定例議会では、令和2年度以降の真岡市の最上位計画となる『真岡市総合計画2020-2024』の基本構想部分が議案となっている。
では、現在の最上位計画である『第11次市勢発展長期計画』及び『増補版』に掲げられている各施策の達成状況について、執行部ではどのように分析をしているのか。
成果水準の高い施策として、いちごの販売額増加や新規就農者の育成・確保などが挙げられる。
その一方、全国学力・学習状況調査の平均正答率上昇を目標としているが、小学校における平均正答率が栃木県の平均を下回っており、今後の課題であると考えている。
真岡市総合計画2020-2024』は、本当の意味で”石坂カラー”が前面に出た最初の計画であると思うが、この計画において最重要課題は何であると考えているのか。
また、これまでの計画にはなく、今回新たに掲げた施策にはどんなものがあるのか。
総合計画における最重要課題は、人口減少・少子高齢社会への対応と考えており、子どもを安心して育てられる環境づくりや若者が定住できる魅力づくり、公共交通の充実化などを計画に掲げている。
新たな施策としては、都市ブランド戦略の推進を掲げており、日本一のいちごを核として、積極的なシティプロモーションに努めていく。

2.『真岡市総合計画2020-2024』の各施策において設定された成果目標について

フィルムコミッションの成果目標が、撮影に至った実績ではなく、撮影に関する問い合わせ件数としている理由は何か。
近年の状況を考えると、問い合わせ件数は多いものの、実際の撮影に至っていないことが課題であると感じるのだが。
実際の撮影は、制作会社から示された条件に合わなければ実現しない
一方、撮影に関する問い合わせは、真岡市に興味・関心が寄せられた結果であり、こちらの方が真岡市の知名度向上につながるものと考えた。
仮に問い合わせ件数を指標にするにしても、平成30年度に問い合わせが44件あったのに対して、令和6年度の目標50件となっている。
目標設定としては余りにも低すぎるのではないか。
これまでの実績などを踏まえて、このような目標に設定した。
今後、フィルムコミッション自体を強化し、目標達成できるようにしていきたい。
これは市長の肝いりの施策でもある。成果目標を問い合わせ件数で設定するとしても、目標はもっと高めに設定するべきではないか。
今後、成果指標の修正を行う機会があるのならば、こうした部分について検討していただきたい
『真岡市総合計画2020-2024』を見ると、空き家バンクの成約数を令和6年度まで目標を累計で30件としている。
その数値的根拠と、今後の具体的な取り組みは。
これまで空き家バンクの成約実績は、平成29年度と30年度が各3件、令和元年度が11月末現在で4件となっており、今後5年間見込み年4件とした。
今後は空き家バンクの未登録者に、案内書の送付や意向調査・実態調査を実施していく。
『真岡市総合計画2020-2024』では、市職員の研修について、職場外研修の満足度を成果目標として設定している。
しかし、職員の研修への参加状況を考えると、参加率こそ成果目標にすべきではないか。
職員研修については、受講した職員が研修の目的や内容を理解し、資質を向上させることが最も重要であると考えており、どれだけ有意義な研修であったかを図ることができる満足度を指標とした。
参加率がなかなか上がらない中で満足度を上げても、事業全体として効果は薄い。まずは参加率を上げ、上がった後で満足度を高めるというのが本来の流れではないか。
真岡市の職員研修は、受講者を指定する形をとっている。そのため、現時点でも参加率はほぼ100%であり、参加率を成果目標するのは困難である。
市の決算を見ると、毎年職員の研修費未執行の部分が多い
そういった点は今後の課題であると考える。

3.『真岡市総合計画2020-2024』に掲げられた教育施策について

『真岡市総合計画2020-2024』を見ると、科学教育センターの運営について『理科学習の質の向上』ということが掲げられている。
質の向上とはどういうものを指すのか。また、現在の内容と変更点はあるのか。
新学習指導要領では、子ども達が主体的に学びながら、問題解決への力を養う授業が求められている。そのため、科学教育センターのICT環境を見直すとともに、独自に開発した学習コンテンツを活用し、市内の各学校で電子黒板やタブレットを使いながら、科学教育センターと同様の授業が再現できる環境を整えている。
『真岡市総合計画2020-2024』では、保護者や地域住民が学校運営により深く関わる『コミュニティ・スクール』の調査・研究ということが掲げられているが、具体的にはどのように進めていくのか
現在、県内外の市町村の先進事例について、情報収集に努めているところである。
今後は、市内の学校や地域の実情を考えながら、地域と連携した学校づくりについて、引き続き調査をしていく。
『コミュニティ・スクール』は、栃木県内でも9市町すでに導入されている。
したがって、調査を進めるにしても、工程表のようなものがあって然るべきではないか。
『コミュニティ・スクール』の導入については、行政の対応以外に地域の理解・協力が不可欠になる。そういった部分も十分に調査研究していきたい。
『真岡市総合計画2020-2024』では、食物アレルギーのある子ども達への対応としてエピペン使用を含めた教職員研修の実施などが掲げられているが、今後の具体的な進め方は。
また、アレルギーという命にも関わる問題であるものの、教員によって対応にバラつきがあるという保護者からの声がある。教員間での情報共有化も課題と思われるが。
食物アレルギーのある子ども達については、平成27年に栃木県が作成した『学校におけるアレルギー疾患対応マニュアル』をもとに各学校が対応している。また、校内での研修・訓練も実施しているところである。
学校内での情報共有については、保護者から食物アレルギーの有無やエピペン所有について、情報を共有するとともに、小学6年生については入学前に中学校へ情報提供を行い、アレルギー事故の未然防止に努めている。
保護者からの声と答弁に食い違いが見られるのは、制度はあるものの教員間での意識が統一されていないからではないだろうか。
その辺りは、総合計画に新たに盛り込まれたエピペンの研修などと併せて、教員個々の意識づけも徹底していただきたいと思うのだが。
子ども達の命に関わることなので、研修などを充実させ、全ての教員が共通認識のもと対応できるよう徹底していきたい。

4.教育関係の諸課題について

現在、教育の現場では、子ども達がグループディスカッションなどを通じて能動的に学ぶ取り組み『アクティブ・ラーニング』を、いかに進めていくかが大きな課題となっている。
真岡市はICT教育に力を入れているところだが、これら2つの課題を並行させてどのように展開していく考えなのか。
授業での電子黒板タブレットの活用は、子ども達の学習への興味・関心を高め、互いの考えを共有して話し合い、教え合い、学び合う『協働学習』に非常に効果的である。
真岡市教育委員会では、ICT導入モデル校での公開授業や機器の操作研修を進めてきたが、今後もICTを活用し、アクティブ・ラーニングの視点での授業を各学校で実施していきたい。
教育分野の様々な課題を考えた時、戦略を立てる部署の必要性を強く感じる。
教育研究所の設置については、先頃提出した会派の建議要望にも盛り込んだが、教育委員会からの回答によれば『今後も教育研究所の働きに相当するように、指導体制の充実を図っていく』とのことだった。教育研究所の役割・重要性は認識しつつも、そのものではなく、相当するものしか目指さないとは一体どういうことか。
真岡市は、教育研究所を設置していないが、教育施策の検討、各教科の研究や教職員の研修などについて、役割や内容に応じて対応している。
また、学校教育課、科学教育センター、自然教育センターには指導主事、適応指導教室には経験豊富な教職員を配置し、真岡市独自の教育事業を企画・実施をしているので、現時点では教育研究所を設置する考えはない
校務支援システムICT教育などの課題が、他市町よりも遅れたことを見ても、真岡市が教育研究所を設置していないデメリットが如実に表れていると思う。
これから教員の働き方改革が始まると、これまで以上に時間的な制約も生まれる。個々の案件を個々に頑張るだけでは、自ずと限界も見えてきてしまう。
だからこそ、教育分野の戦略を立て、時には優先順位をもつける教育研究所の存在は不可欠ではないか。
真岡市の教育施策は決して遅れている訳ではなく、慎重に検討して実施している点は強調しておきたい。
確かに、教育の企画を考える部署は必要であるが、教育研究所のように独立した組織を設けた方が効果的なのか、十分に検討しなければならない。
現時点では、学校教育課の中に7名の指導主事がおり、それぞれが専門性を有しているので、その組織の中で考えていきたい
少し皮肉を込めて言えば、随分のんびり検討していると感じる。
校務支援システムの導入などは、県内の自治体の中でも特に遅かった。現場の教員達は、その間デメリットを被っていたことになる。慎重な検討というだけでは片付かない。
下野市教育研究所では員60名研究員として委嘱し、教育の各分野について研究をしている。現場の声より通りやすい体制であると思った。
県南6市を見ると、真岡市以外の足利、栃木、小山、佐野、下野の5市には、自前の教育研究所があるので、そういったところをよく研究していただきたい。

5.文化事業の振興について

11月17日に市民会館で、映画二宮金次郎』の上映会があり、1,352名が観賞した。尊徳翁のことを『もっと知りたい』と考えている市民が多いという表れだろう。
尊徳翁が活躍した時代は、人口減少、低成長、度重なる自然災害など、現在の状況と極めて似ており、今を生きる私達が学ぶべき点は多い。
尊徳翁を題材としたNHK大河ドラマの誘致運動を、より積極的に推進してはどうか。
真岡市は、尊徳翁ゆかりの17市町村で組織する『全国報徳研究市町村協議会』に加盟している。その中で、掛川市、小田原市、日光市、南相馬市とともに『二宮尊徳NHK大河ドラマ化推進委員会』に加わっている。今後も引き続き、連携を図りながら、誘致活動を進めていく。
また、映画上映権とセットで購入した電子媒体を、各学校の電子黒板による学習に活用することも予定している。
全国にいちごの生産地が数多くある中で、真岡市は先陣を切って『全国いちごサミット』を企画した。
NHK大河ドラマ誘致活動についても、複数の自治体が足並みをそろえて行うのは難しいと感じる。真岡市が先陣を切るという発想が場合によっては必要ではないか。
『二宮尊徳NHK大河ドラマ化推進委員会』の会長は掛川市長なので、会長を差し置いて真岡市が前に出るというのは難しいと思う。
11月に筑西市で行われた『全国報徳サミット』でも誘致に向けた話が出たので、積極的に推進していきたい。
市民会館のような施設で行われる事業は、その自治体の文化レベルを示すバロメーターのようなものである。市民会館自主事業費は、以前と比べれば幾分増えてはいるが、他市町と比較すると決して十分ではない
来年度から、市民会館に指定管理者制度の導入が予定されている中で、今後の自主事業のあり方をどのように考えているのか。
令和2年4月1日から、制定管理者制度の導入を予定しているが、公募にあたっては、自主事業指定管理者自己資金で実施すること、子ども向け事業やクラシックコンサート事業を含め年間5~10公演の事業を計画することを条件とした。
なお、自主事業を実施する際には、計画書を作成し、市の承認を得ることにしており、これまで通り市民会館運営審議会来場者の意見を求めていく。
市民会館の自主事業を、指定管理者自己資金で行うとのことだが、そうした手法は他市町でも行われていることなのか。また、指定管理者として選定された事業者は、同じような手法施設の管理・運営を行ってきた実績はあるのか。
指定管理者の候補となった事業者は、全国展開をしており、実績があるので、特に問題はないと考えている。
先ほどの答弁では、今後も市民会館運営審議会は機能させ、費用については指定管理者側に負担を求めるとのことだった。
言い方を変えれば、市としては口は出すが、金は出さない』ということになるが、自治体の文化事業として問題はないのか
候補者となった事業者は、栃木県内でも栃木市佐野市などで、同様の管理・運営をしており、これまでと遜色のない活動が展開されるものと考えている。

6.立地適正化計画について

本格的な人口減少時代に突入し、いかにして都市機能の集積を図っていくかは大きな課題であるが、その一方で、郊外部のコミュニティ維持も忘れてはならない。
現在、真岡市では『立地適正化計画』が策定されているが、計画案の中で掲げられている『ネットワーク型コンパクトシティ』とは、どのような状況を指すのか。
『ネットワーク型コンパクトシティ』は、市街化区域において、医療や福祉、商業などの都市機能を維持する区域と、現状の人口密度を維持する区域を定め、それぞれの区域を公共交通と連携を図りながらコンパクトなまちづくりを目指すものである。
また、郊外部においては、地区の特性に合ったあったまちづくりを目指す『地区制度の導入や、公共交通ネットワークの構築などにより、安心して暮らしていける地域コミュニティの維持・保全を図っていく。
つまり『ネットワーク型コンパクトシティ』とは、市の中心部郊外部の双方で定めた拠点を、公共交通で結ぶ仕組みという認識でいいのか。
『立地適正化計画』は、まず市街化区域の中の都市機能を維持する区域と、人口密度を維持する区域を公共交通で結ぶというのが本来の趣旨である。
しかし、既存集落の中で地域コミュニティが形成されているので、今後は既存集落と中心拠点を公共交通で結ぶことを考えていく。
そうなると、まず公共交通で結ぶのは、あくまでも中心部ということなのか。
本来『立地適正化計画』は、市街化区域を対象としたものである。
市街化区域の中で区域を設定して、公共交通で結ぶというのが最初の段階になる。
9月の定例議会で『将来的にコンパクトシティを目指すのか』との質問に対して、市長は『中心部のにぎわい創出は考えているが、あくまでも地域間格差をなくして生まれ育った場所に住んでいただくことが一番大事である』と答弁をしていた。
その考えと今回の『立地適正化計画』で、整合性が取れているのか疑問に感じるが。
それぞれの地域において今住んでいる方々がいる。その地域の個性を大事にしながら、公共交通なども活用して地域間の連携を図り、コンパクトシティの役割を担う拠点を作っていくことができればと考えている。
今回の『立地適正化計画』の中で、拠点を作るのは市街化区域だけで、郊外部に作る考えはないのか。
市街化区域内の拠点は定めているが、郊外部についてはまだ定めていない。今後、公共交通の整備計画なども勘案しながら検討していく。
市の中心部、郊外部とも、各地区において拠点となるエリアを作るならば、その拠点に人が集まる必然性も作っていかなければならない。
各中学校区を目安に『まちなか保健室』を整備してはどうか。市民が気軽に立ち寄れる場がないと、拠点を作ることは難しいと思うが。
現在『まちなか保健室』は、真岡駅前田町北交差点の2ヶ所に設置している。これらは、地元区の協力を得て、毎日開設をしているものである。
今後も、区の協力者利用者比較的多い中心部での整備を考えており、郊外部での設置は今のところ考えていない
『まちなか保健室』は、当面中心部での整備を考えているとのことだが、新たな開設に向けた動きは何かあるのか。
新たな保健室の整備については、地元の協力が不可欠なので。要請があった場合は協議を進めていく。

7.投票所の見直しについて

真岡市内を見渡すと、最寄りではない投票所指定されている地域は少なくない。
投票率向上のため、可能な限り投票所の利便性を高めることは、選挙管理委員会の重要な役目ではないだろうか。
特に高齢者から、移動初段が乏しい中で、投票所まで行くことが難しくなっているという指摘も受けているが。
投票区の区割りについては、有権者数のバランスや投票所までの距離、自治会とのつながりなどを考慮して設定されている。
したがって、見直しについては安易に行うべきではないと考えているが、今後地元からの要望があれば、選挙管理委員会において可否を検討していく。