9月議会 中村の一般質問

答弁者:
石坂 真一 市長
田上 富男 教育長
石田 誠 市民生活部長
仁平 明 健康福祉部長
滝田 真 産業部長
石崎 慎太郎 教育次長

1.産業政策について

6月4日、ホンダが真岡工場での生産を令和7年までに終了し、撤退するとの発表があった。
現在、同工場には従業員が約900名おり、そのうち200名以上市内在住である。また、ホンダと取引をしている市内企業も多い。
市では、雇用面や税収面などで、どの程度の影響が出ると見込んでいるのか。また、今後の対応は。
雇用面については、全従業員の雇用維持されるとのことである。市内在住の従業員についても、雇用継続をしていただきたいと考えている。また、税収面については、ある程度の減収は予想されるが、市の財政に深刻な影響与えるものではないと考えている。
今後も、県や商工団体などと連携し、雇用対策や工場跡地利用、関連企業への対応などを強化していく。
新産業団地は、第1工業団地の南側、約22.6ha を候補地として平成29年度末に決定。来年度から本格的な造成工事に入り、令和8年度完成予定となっている。
しかし、地域を長年支えてきた企業撤退するリスクは今後も否定できない。そうした中で、当初の計画通りに新産業団地の整備を進めていくことは可能と考えているのか。
ホンダの撤退発表は、真岡市にとって非常に残念なことであり、地元経済への影響も少なくない。
しかし、新産業団地の整備は、今も高い水準にある栃木県への企業立地需要や、生産部門の国内回帰などを的確に捉え、真岡市の産業基盤の確立のために不可欠なものと考えている。
今後は、社会情勢の変化を十分に把握しながら、当初の計画通り令和8年度の完了を目指していく。
今、全国各地で起業家育成・支援既存の事業者経営指導を行う『ご当地ビズ』を設置する自治体が増えている。真岡市とほぼ同じ人口規模の熊本県天草市が設置した『アマビズ』は、開設から3年で約4,400件相談があり、100件近く新規事業を立ち上げている。
地元経済を牽引してきた企業が撤退を表明した今、起業家の育成は喫緊の課題である。また、コロナ禍で冷え込んだ地元経済を立て直すためにも、『ご当地ビズ』を開設してはどうか
現在、栃木県産業振興センター内に『よろず支援拠点』が設置されており、真岡商工会議所には、よろず支援拠点のサテライト拠点が設置され、月2回相談会を実施している。
真岡市では、創業や経営全般については、商工会議所商工会常設の相談窓口となっている。新たに『ご当地ビズ』を設置しなくても、必要に応じ、専門性の高いコーディネーターにつなぐことはできると考えており、『よろず支援拠点』の利活用促進のため、周知に努めていく。
インターネットを活用して文書作成やデザインの仕事が受発注できる『クラウドソーシング』の普及に向けて、今年2月に講習会が開催された。コロナ禍の影響で、リモートワークが一般化する中で需要はさらに高まっていると思われるが、今後継続する考えはあるのか。
また、相談窓口の開設も検討してはどうか。
今年2月に、初心者向けの『クラウドソーシング』の講習会をオンラインで開催し、20名の市民が参加した。今年度も応用編を取り入れることを視野に入れながら、実施する予定である。
また、相談については、商工観光課のほか、商工会議所、商工会において対応したいと考えている。

2.教育分野の諸課題について

全国学力・学習状況調査』(対象:小学6年、中学3年)で、栃木県は平成24年度から5年連続全科目全国平均下回る状況だった。特に真岡市は、県の平均をさらに下回るケースが多く、子ども達の学力向上が課題となっていた。
その後、真岡市では学校教育課に指導係を設けたほか、市独自の学力調査を行うなどの取り組みにより、近年の学力テストの結果を見ると、改善の傾向が表れてきている。
今後、さらなる学力向上に向けて、どのような施策を考えているのか。
今年度実施した『とちぎっ子学習状況調査』(対象:小学4・5年、中学2年)では、全科目において、真岡市は県の平均を上回る結果となり、これまでの取り組みが着実に実を結んできている。
今後の新たな取り組みとしては、学力調査で良好な結果を残した学校に聞き取り調査を行い、市内全校に広めていくほか、AIドリルソフトや授業支援ソフトなどICTも活用し、さらなる学力向上を図っていく。
現在、真岡市では学校図書館専任司書を配置している。
しかし、その人数は小学校14校に対して4名、中学校9校に対して2名であり、専任司書は各校を巡回しながら子ども達の読書指導に当たっている。
読解力は、子ども達のさらなる学力向上情操教育欠かせないものであり、専任司書の増員を図ることはできないものか。
学校図書館における直近の図書貸出冊数を見ると、

小学校 中学校
平成30年 97,742冊 9,601冊
令和元年 103,707冊 8,808冊
令和2年 105,697冊 13,176冊

であり、小中学校とも増加傾向となっており、効果も出していることから、現時点で専任司書増員考えていない

3.公共施設の整備について

昭和54年に供用を開始した第1学校給食センターは、老朽化が課題となっており、旧コンピュータ・カレッジ南側令和7年度の開設に向けて、建て替えの準備が進められている。

  1. 整備に向けた進捗状況は、どのようになっているのか。
  2. 子ども達のアレルギー対策について、何か進展はあったのか。
  3. 子ども議会でも意見が出ていた食事内容の改善への対応は。
  4. 教職員の負担軽減のため、給食費の公会計化を図る考えはあるのか。
  1. 現在、新しいセンターの設計業者を選定する公募型プロポーザル実施している。
  2. 新しい学校給食センターでは、アレルギーの児童生徒が多い『』と『』について対応し、1日あたり最大100食程度を用意できる専用調理室を整備する。
  3. 保温・保冷性能に優れた二重食缶を導入するとともに、温かい米飯を提供できるよう、食缶による提供を検討している。
  4. 現在、県内14市中4市が給食費の公会計を導入している。真岡市も公会計化及び自治体による徴収の実施を検討している。
芳賀地区広域行政事務組合が運営する斎場の建て替えが大きな課題となっている。昨年3月に『新斎場建設基本計画』が策定されたが、建設候補地の選定などは未だに不透明である。
仮に候補地が決まっても、基本設計から実施設計、建設工事を経て供用開始までには最短で5年かかる。現斎場の対応限界が4年後に迎えることを考えても、具体的なタイムスケジュールを明確にすべきではないか。
今後のタイムスケジュールについて、芳賀地区広域行政事務組合に確認をした。
それによれば、現在候補地の選定条件を整理している段階にあり、条件の整理が済んだ後に、選定事務を進めていくことになる。現時点においては未定だが、施設の老朽化の状況を鑑みながら、早期の建て替えを念頭に事務を進めていきたいとのことであった。

4.医療・福祉分野の諸課題について

新型コロナウイルスに感染した真岡市民は、7~8月で276名に及び、そのうち32.84%にあたる90名は家庭内感染である。
つまり、しっかりとした隔離を行えば、感染者の相当数抑え込める可能性が高いと言える。
あらゆる建物の活用を視野に入れながら、市内に宿泊療養施設を設けることはできないものか。
宿泊療養施設確保や療養者への対応は、栃木県が行うことになっている。
現在、県内には宿泊療養施設が4ヶ所あり、9月中旬を目途に県央と県南地区に、新たに2施設を確保するとのことである。
県と市町が連携して療養施設を確保している事例はないが、今後も引き続き、県や関係機関と連携を図っていく。
前回の6月定例議会で、今後の少子化対策・子育て支援策について質問した際、子ども医療費無料化の対象を18歳にまで引き上げることに前向きな答弁があった。
この取り組みに向けて、今春の佐野市長選などでは、公約に掲げた候補者が当選している。
今日の自治体間競争の激しさを考えると、できるだけ速やかに決断することが肝要と考えるが。
子ども医療費無料化は、県内14市中7市18歳まで、他の7市中学生までとなっており、地域間格差を引き起こしている。
現在、県内で統一的対応が取れるよう、市長会議などの場で、県の助成を引き上げ、地域間格差の解消が図られるよう要望を行ったところである。

再質問

新産業団地の整備について

3年ほど前にこのテーマについて質問をした際、産業団地に対する企業からのニーズは高く、特に製造業や流通業の誘致を想定しているとの答弁だった。
ホンダが撤退を表明した今も、当時の見込みと同様の誘致は可能と考えているのか。
ホンダの撤退は、真岡市にとって痛手であることは間違いない。その一方で、昨年真岡市に本社機能を移転した企業もある。生産の国内回帰の流れもあり、真岡市は交通アクセスも誇れる地域である。そうしたものをPRしながら、しっかりとした誘致を進めていく。
私が議員になったのは平成15年である。当時、真岡市は第4工業団地への企業誘致に大変苦戦を強いられていて、当時の福田市長や担当職員が苦労された姿を、私自身も目の当たりにしてきた。
今後とも、経済の動向を把握しながら、しっかりとした対応をお願いしたい。

起業家支援について

確かに『よろず支援拠点』はあるが、これは国の事業として各都道府県に設けられているものである。そのため、あえて真岡市で起業しようという動機付けにはなりにくい
差別化を図る何らかの取り組みが必要と考えるが。
ご当地ビズ』を設置した場合、数千万円の予算がかかると予想される。
一方『よろず支援拠点』はコーディネーター27名おり、真岡市から約16kmという立地条件の優位性もあるため、そちらを利活用した方がいいのではないかと考える。
真岡市内の事業所が、『よろず支援拠点』や真岡商工会議所のサテライト拠点相談をした件数はどのくらいあるのか。
令和2年度の実績として、『よろず支援拠点』への相談件数は72社で302件
サテライト拠点への相談件数は33社で71件となっている。
先ほど紹介した天草市の『アマビズ』の場合、3年間4,400件相談、100件近く起業実績がある。それと比較するとまだまだ少ない。
また、全国各地の『よろず支援拠点』への相談件数は、令和元年度だけでも32万6,000件あり、多すぎて十分な対応ができていないことは国も認めている課題である。
そうしたことも視野に入れて、今後の起業家支援策を考えていただきたい。

学校図書館の専任司書について

令和元年度、小学校の学校図書館の貸出冊数を児童数で割ると、1人あたり約25冊になる。しかし、専任司書全ての学校に配置している宇都宮市は73.2冊、芳賀町は51.4冊であり、2~3倍の差がある。このことについて、どう感じているか。
児童1人当たりの貸出冊数に差があることは認識している。しかし、読書は図書館で本を借りるだけではない。朝の読書や学級文庫、さらにボランティアによる本の読み聞かせなども活用しながら、読書活動の充実に取り組んでいる。
真岡市内の小中学校6名巡回指導するのは、難しい部分があるのではないか。
先ほど、子ども達の学力向上について質問をしたが、その際キーワードになるのは『読解力』と世界的に言われている。
そうした側面をお考えいただき、専任司書の増員を検討していただきたい。

斎場の整備について

いつ頃までに候補地が決まるのか。先ほどの答弁だとまだまだ不透明であると感じた。
そうなると、場所の選定だけでもあと1~2年はかかるものと認識すべきか
上三川町を含む1市5町の首長の間では、この問題についてのしっかりとした認識を持っている。いくつかの候補地を選ぶことになると思うが、できるだけ速やかに結論を出したいと考えている。
今年の2月定例議会で質問した際、市民から想像以上問い合わせ意見が寄せられ、私も正直驚いている。それだけ関心度の高いテーマということである。
広域行政のことなので、すぐに答えを出すのは難しいかも知れないが、できれば次の12月定例議会の前には結論を出していただきたい。

子ども医療費の無料化について

県全体で子ども医療費無料化対象年齢引き上げ、地域間格差をなくそうとすることは、市の負担軽減にもつながるので極めて常識的な考え方である。
しかし、他市では着々と進んでいる状況でもあり、遅れを取るのは問題だと思われる。周囲との調整を含めいつごろまでに結論を出すのか。
自治体間格差をなくそうという思いから、国や県に要望をしてきた。しかし、その回答を待って動くということではなく、周囲の動きに注視しながら判断時期考えたい