新世紀・公明クラブ 
 会 派 視 察 研 修 


1月25日〜27日にかけて、中村が所属する会派「新世紀・公明クラブ」では、
宮崎県都城市と鹿児島県鹿児島市へ会派視察研修へ赴きました。
@オーバルパティオ事業(中心市街地活性化事業)
A既存集落活性化住宅建設事業(調整区域に市営住宅建設)
の2つがテーマでした。



 今回の視察では、下記の金額が公費でまかなわれました。
(3日間:議員一人あたり)   . 

総額 109,550 出所 政務調査費
内訳  交通費、宿泊費
※ 当然のことですが、視察中の飲食代は、全て議員の自費負担です。



なお、視察の詳しい所見については、以下をご覧ください。




1.都城オーバルパティオ事業視察報告

  都城市とは
 平成18年1月1日、都城市、山之口町、高城町、山田町、高崎町の1市4町が合併し、新・都城市が誕生しました。
 これらのまちはこれまでも、都城北諸県広域市町村圏事務組合を設立し、消防や救急業務、ごみ処理などを共同で実施するなど広域的な地域づくりを展開していた。
 少子・高齢化の進展や地方分権、モータリゼーション(車社会)・通信情報手段の進展や生活様式の変化などにより、広域的なまちづくりへのニーズが高まり、平成16年2月に1市4町の枠組みによる合併協議会を結成し、新たなまちづくりの協議を進めていた。
 新・都城市の人口は17万人を超え、南九州では鹿児島市、宮崎市に次いで3番目。面積は653.8平方キロメートルで県内最大となり、名実ともに、南九州の拠点都市が誕生しています。
 交通では、九州縦貫自動車道、5本の国道をはじめ主要地方道が整備され、JR日豊本線・吉都線の2本の鉄道が走り、40km圏内に宮崎空港と鹿児島空港があります。さらに、国の重要港湾の指定を受けて着々と整備が進んでいる志布志港と直結する地域高規格道路「都城志布志道路」も着工の運びとなり、陸・海・空の条件が整いつつある。
 新・都城市は、交通の要所として、また三股町、鹿児島県曽於市・志布志市の一部を含む25万人の経済圏の中心都市として、さらには南九州における産業・経済・教育・文化の中心的役割を担う「南九州の広域交流拠点都市」としてのまちづくりが期待されています。合併した1市4町はこれまでも、人がいきいきと暮らし、活力ある産業に支えられた、豊かな自然を愛するまちづくりを目指してきました。新・都城市は、住民一人いとりがいきいきと暮らし、このまちに生まれて良かったと誰もが実感できる都市となるために、地域資源を生かし、自然と調和した社会基盤の整備や心はぐくむ教育・文化のまちづくり、産業の振興に努め、まちのイメージアップを図り、南九州のリーダーとなるまちづくりを目指している。

  実施要項
1 目的及び実施内容
 都城の商業は、消費者のライフスタイルの変化やニーズの多様化、大型店の進出などのよって競争が激化し、中心都市では店舗の老朽化と空き店舗の増加、経営者の高齢化と後継者不足などの問題もあり、早急でしかも総合的な対応が迫られていた。
 中心部商店街の停滞は都城の「まちづくり」の大きな問題でもあり、1993年に「都城市特定商業集積整備構想」を策定し、商店街活性化を中心としたまちづくりの方向性を示し、1995年からは「都城市中央東部地区土地区画整理事業」を進めた。
 中心市街地の再編の中で、商業空間の新しい創出と活性化を目指した地元商店街の有志で、様々な問題を乗り越えてハートとアイデアを終結して、「協同組合 都城オーバルパティオ」を設立している。その後は区画整理に伴う換地などで用地を確保し、国・県・市など行政の厳しい審査と助言をステップにして、高度化事業となる「店舗等集団化事業」の適用を受け、「宮崎県商業基盤施設等整備事業」等の支援によって、「オーバル」実現している。

1 配置へのこだわり
 ・2階建て低層型の5棟と平屋1棟、11の店舗と2つの住宅から構成されている。
建物と駐車場という一般的な商空間に加えて、広場、通り、路地、外部階段、ブリッジといった「まち」の形勢要素を積極的に取り入れ、居住地の良いスケールの導入とあわせて、本来の「まち」が持ち合わせている界隈性(かいわいせい)の創出を図っている。
2 建物へのこだわり
 ・比較的建築面積の大きい各棟のボリュームを視覚的にも押さえるため、要所に勾配屋根を用いて、施設全体に街並み、家並みの形成を目指している。各ボリュームごとの見え掛かりの屋根は、統一の素材による勾配屋根によって分節化を行い、オープンモール、広場側の圧迫を無くした居心地のよさの創出を行なっている。
3 照明へのこだわり
 ・街の魅力が一層高まる夕暮れ時から夜間の魅力づくりの演出として照明計画を位置づけた。全体的として控えめなライティングを目指しながら、明るさを確保する照明に加えて街路灯、足元灯、植栽灯、外壁灯など夜間でも来街者に優しく回遊性を高める効果を配灯と使用ランプの色温度の設定などによって表現している。

  所見
 全国各地で中心市街地活性化が叫ばれてはいますが、これと言った成功している施策が少ない中で、この都城市のオーバルパティオ事業は数少ない成功例であり、全国から注目を受けている。現地で副理事長の野口富弘氏より詳細に渡る説明を受けましたが、熱い語らいには、成功者から伝わるものがあった。
 しかしながらここまでの道のりは苦難の道も数多く、視察しなければ知ることが出来ない苦労話も聞くことが出来た。一番必要なことは「やる気」である。その次にはそれなりの努力が必要であり、その努力無くして成功者無しの見本に感じた。
 そして成功するのは一人の知恵、努力には限界があり、同じ考え方、どのような悩みでも話が出来、相談に乗ってくれる商業仲間がリンクしあい、同じ方向を向いて突き進んでいくことが必要に感じた。
 そのほかには区画整理事業がドッキングした形で町並み形勢と相まって相乗効果があり、行政にとっても、事業を興そうとした商業者にとっても良い方向に進んだようにも感じ取れた。
 真岡市の中心市街地活性化事業も新たな方向性を考えてアクションを起こさなければ、中心街は今まで以上に衰退してしまい、修正が出来なくなってしまう可能性が潜んでいるように感じる。
 この問題は行政が手を差し伸べれば解決できる問題では無く、商業者ひとり一人の意識の問題であり、足らない部分を少しお手伝いする所しか、協力出来ないのではないでしょうか。



2.既存集落活性化住宅建設事業について

(1)視察日  平成18年1月25日(木)

(2)視察先  鹿児島県鹿児島市

(3)市勢の概要
  ・位置
 鹿児島県鹿児島市は、九州の南端、島津氏の城下町として歴史を刻み、南九州一の都市として着実に繁栄を続けている都市であります。
 大陸や南洋諸島に近い立地条件により、中世から貿易や文化の交流地となり、近代文明の発祥や明治維新の原動力となり、数多くの英傑として政治家、実業家、文明人を輩出している。
 明治4年に県庁所在地となり、同22年4月に市制施行。第二次世界大戦の戦火で甚大な被害を受けたが、革命的な都市計画を実施し飛躍的な復興を遂げている。
 その後、周辺自治体を吸収し昭和55年7月には人口50万人を突破し、国際親善を推進しイタリア・ナポリ市、オーストリア・パース市、中国・長沙市、アメリカ・マイアミ市と盟約、国内では山形県鶴岡市と兄弟都市として親善を深めている。
 平成14年には少子高齢化や環境問題の顕在化、高度情報化の急速な進展に対応するため、第4次総合計画を定め、市民一人ひとりが生き生きと輝き、人・物・情報が多彩に交流する都市像をイメージし「人とまち 個性が輝く 元気都市・かごしま」として、諸施策を推進している。
 平成16年11月には、平成の大合併を実践し近隣諸町を合併し、人口60万人の県都として、歴史的な一歩を踏み出すとともに、日本の南の拠点として政治、経済、社会、文化などの高次な都市機能の集積した都市としてさらなる発展続けています。
・面積  542.72ku
・人口及び世帯数(平成17年4月1日現在)
  男 280,092人  女321,093人
  合計 601,185人  257,023世帯
・産業別就業人口と比率(平成12年10月1日現在)
 第1次産業 3,437人(1.3)  第2次産業 45,691人(18.1)
 第3次産業 202,319人(80.1)  不詳 1,195人(0.5)
  合計   252,649人(100)

(4)財政の状況
・予算規模
  一般会計 201,026,000円
  特別会計 138,010,510円
  企業会計  59,114,000円
   合計  398,150,510円
・当初予算に占める市税の割合(17年度) 37.2%
・財政力指数(16年度)            0.63
・公債費比率(16年度)            17.5%
・経常収支比率(15年度)           85.7%

(5)調査事項及び内容について
 ア.施設建設の目的及び経過について
 鹿児島市では、昭和46年2月に市街化区域と市街化調整区域を区分する「線引き」を行い現在に至る。
 市街化調整区域は、建築や宅地開発が厳しく規制されていますが、農業の環境や都市を取りまく社会経済情勢も大きく変化し、特に、既存集落においては、都市化の進展を受け人口流出による過疎化が進み、地域のコミュニティーや活性化の手立てが無いなど、様々な問題が発生していました。
 そこで、市街化調整区域の活性化を図るため、平成9年4月1日から「指定既存集落制度」を導入し、全国に先駆けて「既存集落活性化住宅事業」に取り組みました。
 この事業は、人口の減少や地域の活力が低下している地域の対策として、指定既存集落の小学校の周辺地域に、豊かな自然環境の地域資源を活かし、田園風景と調和した低層の「市営住宅」を建設し、定住促進を図ろうとするものです。
 イ.事業の内容
 ・年次的計画的に事業計画を策定し、毎年1地区の建設を基本とする。
 ・1地区10戸以上の低層市営住宅を建設する。
 ・建設位置は指定既存集落地区内の小学校の1km以内とする。
 ・1住戸あたりの床面積は65u(20坪)、木造2階建て、3Dk
  家賃22,500円〜37,700円(所得対応)
 ・1住戸当たりの敷地面積は300u(90坪)、家庭菜園を含む。
 ・入居者は本事業の趣旨から、子供のいるファミリー層を対象とし、小学生以下の子供のいる世帯を対象とし募集します。
  ・・・入居の条件
   持ち家や貸家を所有していないこと。
   現に同居し、又は同居しようとする親族があること。
   鹿児島市内に居住し、又は勤務していること。
   収入の基準を満たすこと。
 ・既存集落活性化住宅の入居者が、入居後10年を経過した場合は、指定既存集落制度の活用による地区内への自己用住宅の建設が可能となる。
 ウ.事業の実績
 これまで、5地区10箇所において65戸建設(平成17年度10月現在)し、251名の定住が実現している。これにより、地域の活性化に寄与するとともに、小規模校の児童数の増加につながっている。

  視察結果の所見
 鹿児島市では、都市の効率的かつ経済的な整備を図るため、良好な住環の創出や商業の活性化、商業の振興を図るため、本市と同様の市街化区域と市街化調整区域を区分する「線引き」を実施しております。
 市街化調整区域は、市街化を抑制し自然や農地を残すことに努める区域であり、基本的には農家の住宅など特別な場合を除いて建築や宅地開発ができないものであり、市街化区域に比べ厳しい土地利用規制がある一方、農業の環境や都市を取りまく社会経済情勢も大きく変化しており、既存集落においては、都市部への人口流出による過疎化が進み、地域のコミュニティの維持や活力の低下など様々な問題が発生しております。
 そこで、市街化調整区域の集落が抱えている問題に対処するため、市議会と一体となり現行法令の中での施策を各方面から検討し、独立して一体的な日常生活圏を構成している大規模既存集落(概ね100戸以上)において、一定の要件のもとに住宅の立地を認める制度として平成9年4月1日から「指定既存集落制度」を導入しています。
 この制度に併せて、人口の減少や活力の低下が顕著な集落の活性化を図るため、指定既存集落の小学校周辺に、豊かな自然環境に調和した市営住宅建設を行なう「既存集落活性化住宅建設事業」に全国に先駆けて平成9年度より取り組んでおります。
 この事業は、少子高齢社会の到来という大きな社会問題を含んでおり、地域の活力の源である子供を主力に定住人口の増進を図ろうとするものです。
 これら、鹿児島市が全国に先駆けて新しい施策を展開したことから、鹿児島市と同様の問題を抱えている「線引き自治体」が共鳴し、全国的に都市計画法の市街化調整区域の開発規制緩和に反映されていることを、今回の研修で学び、私が平成17年12月議会で質問した市長の回答に繋がっていることが検証できたものと確信し、極めて有意義な視察であったものと感慨深いものがありました。
 真岡市においても、社会構造の変化に迅速に対応できるよう、市街化調整区域の活性化を含め、市政全般にわたりよりきめ細かく検討し、活力のまちづくり施策を早急に検討し協力に推進する必要があるものあらためて考えることができました。真岡市の施策として学ぶ点が多々あったものとご報告申し上げます。  





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