9月議会 中村の一般質問

答弁者:井田 隆一 市長
酒井  勲 教育長
中里  滋 総務部長
増山  明 産業環境部長

一般質問

1. まち・ひと・しごと創生総合戦略について

真岡市では、先頃『まち・ひと・しごと創生総合戦略』の素案を発表した。中身を読むと、各議員がこれまで提言してきた政策も取り入れられ、一定の評価はできる。

ただし、この総合戦略において、生命線となるのは選択と集中。つまり、真岡市の特徴をどこまで盛り込めるかだったはずで、それについては疑問が残る。

『まち・ひと・しごと創生本部』では、各自治体が戦略を策定する際に役立ててもらおうと、地域経済分析システムRESAS(リーサス)』を供用開始させているが、この度の戦略策定で『RESAS』はどこまで活用が図られたのか。また、真岡市の強み、弱みはどのように分析したのか。

総合戦略の策定にあたっては、各種統計データやこれまで行ってきた施策をもとに『日本有数の内陸型工業団地』、『いちご生産量日本一』、『SLの走るまち』、『都市基盤整備』、『特色ある教育』などが真岡市の強みであると再認識し、具体的な施策を検討しているところである。

地域経済分析システムについては、今後農林水産業や医療福祉、教育に関するデータなども拡充され、毎年更新が図られると聞いている。

総合戦略の検証を毎年行う中で、このシステムを活用していきたい。

2. 中心市街地及び市街化調整区域における取り組みについて

真岡市では、一昨年4月に『SLキューロク館』、昨年10月『久保記念観光文化交流館』がオープンしたが、この2つの施設を結ぶ通りは、残念ながらシャッター通りとなっている。
空き店舗対策は喫緊の課題であるが、今後どのような取り組みをしていくのか。
また、6月定例議会でも提案したが、起業家の支援策として活用を図ることはできないか。
平成23年度に実施した中心市街地の実態調査では、シャッターが閉まっている店舗66軒で、そのうち確実な空き店舗は14軒あった。しかし、貸し出す意向があるのは5軒にとどまっており、廃業したが住宅として使用しているなどの理由により貸し出さない実態が明らかになった。
中心市街地の景観形成や回遊性の向上を図るためにも、関係機関と協力して空き店舗のほり起こしに努めるとともに、起業家支援として小売業に対応した『チャレンジショップ事業についても検討していきたい。
芳賀赤十字病院は、施設の老朽化などに伴い、中郷萩田土地区画整理事業地区への移転・新築を計画している。平成30年の開院を目指しているが、今後考えていかなければならないことは、現在の病院の将来的な跡地利用の問題である。
この件について、行政日赤関係者地元住民などで構成する協議機関を立ち上げるべきと思うが。
芳賀赤十字病院の土地と建物日本赤十字社のものであり、将来的な跡地利用については、同社が検討し、決定すべきものと考えている。
したがって、協議機関などについては市として設ける考えはない
前回の6月定例議会で『市街化調整区域』の課題について取り上げたが、医療機関や金融機関、小売店などが減少しており、現状は大変厳しい。
前回、市長は答弁で『市街化調整区域の中でもコンパクトシティを目指す』と述べていたが、これはどういう状況を指すのか。また、市街化調整区域においてどのような機能を保持させていこうと考えているのか。
各地区を単位として生活拠点地区とし、規模や役割に応じて住居・商業・行政・教育・文化などの機能を集積させる。その上で、中心市街地と生活拠点地区や各集落などを公共交通ネットワークで結ぶ、多核ネットワーク型の都市構造を目指すものである。
今後、公共交通ネットワークの充実を図るとともに、自然・史跡・農産物などの魅力ある地域資源を活かして各集落と中心市街地の交流を深めながら、持続可能なまちづくりを進めたい。
市街化調整区域における都市計画の線引きの見直しについて、市長はこれまで難しいとの見解を示してきた。
しかし、その前提に立ったとしても、
・空き家対策
・新規就農者支援
・二世代及び三世代の同居・近居に対する支援など
取り組むべき定住促進策は、まだあるように思えるが。
空き家対策については、昨年『空き家実態調査』を実施し、真岡市の空き家411戸で、そのうち市街化調整区域では179戸だった。今後『空き家バンク制度』(空き家の所有者から申し込みを受け、移住・定住の希望者に情報提供する制度)を導入するとともに、市街化調整区域の空き家は法的制限もあるので、制度設計などを調査しているところである。
新規就農支援については、JAなどが実施する『新規就農塾』への支援や、農業機械購入費用など初期投資に対する支援を検討している。
市街化調整区域の中で、人の流れを活発にさせていくためには何らかの仕掛けが必要である。
昨年10月に真岡駅東口にオープンした『まちなか保健室』のようなものを、各中学校区を目安に整備させていくことはできないものか。専門家による健康相談ができ、世代間交流の拠点ともなっているこうした施設を整備した場合、メリットは大きいと考えるが。
まちなか保健室『ほっとステーション駅前館』は、昨年10月に真岡駅東口に面した空き店舗を活用して開設され、市民の健康づくり交流の場として効果を上げている。
新たなまちなか保健室の整備については、高齢者などに積極的に外出していただき、健康づくりに取り組んでいただけるよう中心市街地に設置したいと考えている。

3.協働のまちづくりについて

真岡市では協働のまちづくりを進めるにあたって、自治会活動が総務課、地域公民館や男女共同参画が生涯学習課、NPO・ボランティア活動や国際交流が安全安心課と、管轄が分散しており、分かりづらいだけでなく縦割りの弊害を感じることがある。
担当窓口を一本化させ、『協働推進課のようなものを設置してはどうか。
協働のまちづくりを推進するための関係部署は、現在多くの課に及んでいる。そのため、一元的に統括するためには、規模の大きな課が必要になり、1つの課で完結させることは膨大な事務量を抱えることになり難しい。
特に、課の新設にあたっては、行政の効率化、スリム化に努めている中に会って、全体の関係性を考慮することが重要である。
そのため、当面は現行の体制により、各課で連携を密にしながら推進していきたい。
現在、市長の定例記者会見は年4回行われている。しかし、県内を見てみると14市中11市の市長が月1回のペースで行っており、3ヶ月に1度というのは真岡市とさくら市だけである。
市長の定例記者会見は、報道機関との連携を密にすることや、“地域情報のトップセールス”という性格も持ち合わせている。もっと頻繁に行われて然るべきではないか。
『市長は、真岡市の広報・宣伝マンである』という認識の下、定例記者会見のほか、広報紙、ホームページ、もおかテレビの行政情報番組やとちぎテレビのデータ放送など、多様な媒体を利用して情報を伝えてきた。また、年間数十回に及ぶ自治会や各種団体との話し合い事業なども実施してきたところである。
今後も、情報発信は積極的に取り組んでいきたいと考えており、記者会見については必要に応じて適宜開催していく。

4.教育関係の諸課題について

『全国学力・学習状況調査』(小学6年生、中学3年生が対象)と、『とちぎっ子学習状況調査』(小学4・5年生、中学2年生が対象)の結果を見ると、真岡市の子ども達国語が苦手(国や県の平均を下回っている)ということが浮き彫りとなっている。
わが国の子ども達に学力テストを実施すると、最も苦手な分野は読解力』であることは以前から指摘されてきた。そうした中で、日本全体から見ても国語が苦手ということは、何らかの対策が必要と思われるが。
『全国学力・学習状況調査』などの結果から、『自分の考えを文章にまとめて書くこと』、『友達の前で自分の考えや意見を発表すること』が苦手であることが分かった。
このため、国語はもちろん各教科の授業で、文章をまとめる指導の充実を図るとともに、意図的に話し合い活動発表の場を設ける授業を展開している。
また、現在小学校5校に専任の司書を配置しているが、今後は他の小中学校への拡充を考えている。
昨年11月、文部科学省が全国の公立小中学校の教職員を対象に『どのような仕事に負担を感じているか』について調査を実施し、授業や生徒指導とは別の仕事に負担を抱く『多忙感の問題が改めて注目されている。
今年7月に民生文教常任委員会が行政視察で訪れた福岡県春日市では、提出文書や会議、研修のあり方などを見直し、教員の『多忙感』解消につなげていたが、真岡市でも事務内容の見直しを進める考えはあるか。
文部科学省では、教員の多忙感解消に向け『学校現場における業務改善のためのガイドライン』を作成しており、栃木県教育委員会を通して、今後各市町に送付される予定となっている。
真岡市としても、ガイドラインを参考とするとともに、教職員の業務負担に関する状況を確認し、業務遂行の効率化が図られるよう努めていく
今年の夏は、太平洋戦争が終結して70年という節目を迎え、さきの大戦に関連したTV番組が非常に目立った。ある番組によれば、アンケートに答えた200人の若者のうち約半数が『8月15日が何の日か正しく答えられなかったそうで、戦争の記憶が次第に風化しつつあると感じる。
そうした中、8月6日に行われる広島の平和祈念式典に中学生を派遣する自治体が県内でも増えている(今年は7市3町 計182名が派遣)が、真岡市として派遣する考えはあるのか。
市内小中学校では、社会科の授業で原爆投下によって多くの人々が亡くなっただけでなく、その後も後遺症で苦しんでいる人々がいることを学んでいる。また、戦争体験者から直接話を聞くなどの活動も行っている。加えて、市内小中学校で行っている国際交流事業は平和の大切さを体験的に感じ取れるものと考えている。
広島、長崎の平和祈念式典への中学生派遣は、現時点では考えていないが、原爆の悲惨さや平和の尊さについて、視聴覚ライブラリーなどの教材をさらに活用していきたい。(質問重複のため、飯塚正議員への答弁より引用)

再 質 問

まち・ひと・しごと創生総合戦略について

RESAS』による分析は、戦略が策定されて各施策が動き始めた後の事業評価の中で活用するとのことである。
では、このシステムを使いこなすために職員の研修は今後どのように行っていく計画なのか。
今後、計画を推進していく中で、研修などについては必要に応じて検討していきたい。
すでに、行政職員を対象とした研修会が全国各地で行われていたり、自治体が独自に研修会を開いていたりする。『今後検討するというのは遅いように感じる。早急に対応していただきたい。
また、『RESAS』については、行政が知り得る情報と、市民が得られる情報では開きがある。できる限り市民との情報共有化が図られるよう、出前講座新メニュー設定などを検討していただきたい。

空き店舗対策について

真岡市を視察で訪れたことのある他市の議員から『真岡市=シャッター通り』のイメージが強いと言われる。それほどシャッターで閉ざされた商店街が与えるインパクトは強く、観光事業にも大きなマイナスである。
これまでも空き店舗対策には取り組んできたとは思う。しかし状況を変えるには手法を見直すことも必要ではないか。
これまでも、空き店舗に対する改修補助や家賃補助などを行ってきた。
今年4月からは、商工会議所や商工会と連携して『空き店舗バンクを創設したところである。
空き店舗対策における一番の問題は、持ち主が貸そうとしないことである。
その点について、今後どのようなアクションを起こしていくのか。
空き店舗の所有者の多くが、貸すことを望んでいないという実態が調査結果からも分かる。
今後、積極的なアプローチをかけていきながら空き店舗のほり起こしを図り、『空き店舗バンク』の運用発展に努めたい。

芳賀赤十字病院の将来的な跡地利用の問題について

跡地利用について、最終的な判断をするのは日本赤十字社側だということは理解する。しかし、行政としても一定のイニシアチブを取るべきではないか。
ちなみに、群馬県前橋市では赤十字病院の新築に際し、協議機関を立ち上げているようだ。ルール上できないということではないと思うが。
病院跡地に何かできるような話があれば、行政としても話を聞いていくし、ふさわしくない施設が来るようであれば反対もしていく。
ただし、今はまだ日本赤十字社からの打診もないし、そういう段階ではないと考えている。

『協働推進課』の設置について

市民と行政が協働で取り組んでいる事業は、観光、福祉、環境に至るまで多岐に及んでいる。市民目線で考えれば、窓口は一本化していた方が分かりやすい
今まで各部署にいた協働の担当者を1つにまとめるのだから、職員が増える訳でもない。
県内でも6市が協働を担う課を設けていることを考えても実現可能だと思うが。
市民との協働で進める取り組みは、何年も現行の組織で行ってきた
そのため、関連してつながりのある事業も多岐に及んでおり、単純に1つの課にまとめることは難しい。
また、協働推進課のような部署を設けている他市の状況を見ると、7〜10人の体制が必要と予想される。
自治会、ボランティア団体、環境パートナーシップ会議、観光ネットワークなど各種団体を見ると、1つ1つは活発な事業をしているが横のつながりは弱い。これは、行政にコーディネートをする部署がないことが要因と考える。
協働に関する取り組みは、1つの課を設置して完結するものではない。組織横断的な取りまとめをする部署として今後ご検討いただきたい。

市長の定例記者会見について

真岡市の知名度アップに力を注いでいる市長の姿と、マスコミに対しては一定の距離を置こうとしている市長の姿がつながってこない。
市内外の情報発信にもつながることであり、定例記者会見の回数を増やすことについてはデメリットはないと思うが。
定例記者会見が3ヶ月に1度なのは、市の施策などについては、まず議会に説明をしてから記者会見を開くのが、議会制民主主義の中では手順であると考えている。
また、真岡市には広報手段として、週1回『ウィクリーニュースもおか』を発行しており、これは他市にはない取り組みである。
そうした考え方(ウィークリーニュースで十分と考えていること)をしていること自体が、真岡市はPR力が不足していると指摘される所以ではないか。
議会への配慮ということについては、現在『議会活性化等検討委員会』を設け、議会の仕組みについても見直しが図られることになると思う。それと合わせて情報発信のあり方についてもご検討いただきたい。