平成21年度 真政クラブ・公明 会派行政視察研修

「防災対策」について 徳島県阿南市

1.阿南市勢

日 時:平成22年2月1日(月)
視察先:徳島県阿南市
阿南市は、徳島県全体の6.7%を占める広大な地域を有し、複雑に入り組んだリアス式海岸をもつ臨海部は、天然の良港として古代から漁業の根拠地であるが、今日では同市に本社をおく科学会社が製造するLED(発光ダイオード)を活用した街づくり事業は「光のまち阿南」として全国に情報発信を行い、多くの反響を呼ぶなど、工業立地及び西日本を代表する電源立地拠点ともなり、阪神大都市圏や対岸の和歌山県を合めた環大阪湾・紀伊水道圏域の拠点都市としても発展が期待されている総人口78,469人、世帯数28,853世帯の地域である。

2.視察の目的

本市の人口は82,818人、世帯数28,073世帯と、ほぼ阿南市と同規模であり、15年前の阪神・淡路大震災を身近に受けた阿南市のその後の防災対策を学び、本市に取り入れようと視察した。

3.阿南市の防災対策

現在、阿南市では、一次避難所(広域避難場所等)として52カ所を、二次避難施設(収容避難所)として89施設を指定、避難施設の耐震対策については幼、小中学校42校の耐震化の調査を終え、補強工事等に取り組み、早い段階で完了する計画となっている。
個人対策としては平成16年度より耐震診断事業の実施、平成17年度から耐震改修工事の補助を実施。また、「地域の防災力の向上」という目的のもと、町内会や自主防災組織等の実施する訓練に消防職員とともに出向いた各市民防災指導員が、訓練の指導・助言、防災講演等、様々な分野で活動することで、消防職員だけではできない幅広い「市民協働的」な防災訓練が可能となり、訓練参加者の防災意識向上につながっている。
更に、浸水被害の解消を図る上で、平成11年度に着手した雨水管渠・雨水ポンプ場が平成17年12月から共用開始し、地下に埋設された雨水幹線から4台のポンプで雨水を排出する低段部と、既設水路の雨水を3台のポンプで排出する高段部で構成されており、合わせて毎秒20t余りの県内最大級の排水能力を備えている。
新ポンプ場の完成により、安全・安心した市民生活が取り戻せるものと期待されている。
また、更に耐震性貯水槽の設置(平成19年11月)は、大規模災害により水道施設が破壊され、水道水の供給が出来なくなった場合の飲料水確保として、阿南駅前児童公園内に、60トンの貯水槽を1基設置し、約6700人分の飲料水を3日間程度確保できる態勢を整えている。津波対策も一番ウェートを占め、私では考えられない大きな防災対策を実施している。
市指定避難場所については、広報諾々ホームページで周知をしているが、市内14ヵ所の公民館に、各地区の市指定避難場所を表示した「避難場所表示看板」を設置。 現在、防災倉庫やヘリポート等を備えた防災公園の整備も進めている。

4.所見

本市に於いての防災対策については、自主防災組織育成事業、防災時要援護者対策事業、地域防災計画策定事業等の防災対策に取り組み、小中学校の耐震化補強工事にも着手するなど、高く評価しているところである。 しかし、災害の少ない土地柄のせいか危機感に乏しい面があるように感じる。いついかなる事態が起きようと万全を期す施策で市民の安全・安心に努めて頂きたい。

兵庫県小野市「ハートフルチャレンジ おの検定)について

1 . 小野市の概要

今回視察して参りました小野市は、兵庫県の播磨平野のほぼ中央に付設し、豊かな自然と温暖な気候に恵まれ古くから播磨路の商工業のまちとして栄え貴重な文化財・遺跡が点在し、そろばんや家庭金物のまちとしても知られております。交通網についても北に中国自動車道、南には山陽自動車道が横断し、大阪・神戸など関西圏から車で一時間圏内に位置する陸上交通の要衝であり、生産量日本一の「そろばん」、家庭金物をはじめとする「金物」など匠の技を生かした伝統産業に加え、充定率1 0 0%を誇る小野工業団地・小野流通等業務団地に31社が進出し、医療・食品・電機・金属加工など新しい産業が立地しており、発展を続けている地域でありました。また、全国で初となる「いじめ防止条例」制定後、2008年3月には、「いじめ等追放都市宣言」を行うなど子どもたちへのいじめ対策を積極的に推進しているとのことでありました。

2.ハートフルチャレンジ「おの検定」の概要

視察の目的でありましたハートフルチャレンジ「おの検定」とは、21世紀を担う子どもたちに対し、夢と希望の教育を目的として2005年に10年後を想定し子どもたちに身につけさせたい力を明らかにし、2015年問題として「知育・徳育・体育」の向上と「時代への対応」と題して、教育の戦略として構築したものであります。この事業は基礎学力・基礎体力の育成と家庭学習の習慣化を図り「やる気」を育成し、「脳を鍛え・心を育む おの検定」を広く市民に拡大することを目的としており、その内容については「漢字検定」・「計算検定」・「体力検定」の3分野で構成しており、児童生徒は教職員が作成した独自のテキストを使って、毎目、繰り返し学習をして、検定合格者にはその努力を称え認定証を発行しているとのことであります。検定の特色としては、①小中連携教育の一環 ②再チャレンジ制度 ③放課後学習支援員の設置 ④「まちがいランキング」によるフィードバックの推進などを小野市のオンリーワン事業として掲げ、市民に対しては市民版テキストを作成し市民参画の「おの検定」へと事業の充実も図っており、一般市民向けのテキスト販先々市民約4千人が受験するなど、市民権を得た「おの検定」を検証しながら事業の拡大も図っているとのことでありました。これらにより家族のコミュニケーションの充実、家族みんなでチャレンジするなど確かな学力と豊かな心を育み、健やかな体を作り、温かな家庭を築き、夢と希望の教育につながるものと学び得ることがありました。

3.所 見

「教育日本一」を目指している本市においては、小・中学校の教育の充実の施策として、もおか“ベリー HOT HOT プラン”の中で、①心身ともに健康で、強い心と実践力をもつ、たくましい人になる。②すすんで働き、誠実で心情のゆたかなたのもしい人になる。③ものごとを正しく見つめ、すじみちを立てて考え、創造力のある人になる。④互いに尊重しあい、規律と責任を重んじ、正義をつらぬく人になる。⑤国土や文化を愛し、郷土の発展につくす人になる という教育目標を掲げ、学校教育の理念として確かな学力を身につけさせると共に思いやりの心平豊かな情操を育み、心身ともに健康でたくましい「知育・徳育・体育」の調和のとれた児童生徒の育成を目指しているところであります。特に市独自の「自然教育センター」「科学教育センター」において、心の教育の充実と学力の向上を図り「生きる力」を育成する教育を展開しており、確かな学力の育成事業や特別支援教育の充実、あるいは国際理解教育に種々の市独自の事業を推進しているところでありますので、引き続き未来の真岡市の財産ともなる子どもたちの教育の推進について、小野市のハートフルチヤレンジ「おの検定」などの事例についても調査・研究し、更なる充実を望むところであります。