【2月2日】

午後11時19分、祖母・啓子が息をひきとる。享年88歳。
考えてみれば、幼いころから両親が働いていたため、祖母と過ごす時間が一番長かった。そのくせ、この歳になるまで心配ばかりかけていたダメな孫だったと思う。心配をかける度に『和くん、あんたは運がいい子なんだから大丈夫よ』と、多分根拠は全くないであろう励ましの言葉を受け続けたことが、亡くなってから妙に思い出される。
さきの大戦で夫を戦死で失い、戦後は女手ひとつで一家を支えてきた祖母の人生だった。3年前に肺炎と腎不全を併発し『もって数か月』と宣告されてから米寿を迎えるまで踏ん張ったのは、祖母が見せた最期の意地だったのかも知れない。