6月議会 中村の一般質問

答弁者:
石坂 真一 市長
野澤 伸一 総合政策部長
仁平 明 健康福祉部長
滝田 真 産業部長

1.新庁舎周辺整備事業について

先頃の市長選では、新庁舎周辺整備事業大きな争点となった。
これから30年後の社会を考えた時、年間80~100万人程度生まれた世代が中核をなす一方で、200万人以上生まれた『団塊ジュニア世代』が後期高齢者になっていく。その時代には、公共施設整備困難になる可能性が高く、財源が確保できるうちに国の補助なども活用し、建設費や維持費を抑えるため複合型の施設にする考え方は理にかなっていると思う。
ただし、コロナ禍で先行きが見通せない状況下にあって、この事業を当初の計画通り進めていくことはそもそも可能なのか。現段階での見解を聞きたい。
新庁舎周辺整備事業では、子育て支援センター屋内型子ども広場図書館地域交流センターを備えた複合交流拠点を整備していく。
真岡市では、近い将来、一斉に公共施設の大規模な修繕や建て替えの時期を迎える。そのため、複合交流拠点の整備にあたっては、17億円公共施設整備基金などを活用することで、将来的な財政負担の削減を図りつつ、質の高い公共サービスを行っていく。
こうしたことから、計画を変更せず、令和6年度開館を目指していく。
コロナ禍はもちろんのこと、自然災害企業の撤退など、今後も予期せぬ事態は十分に起こり得る。
この事業は国の補助も活用して行われるが、真岡市に何か大きな問題が発生した場合、事業計画のスケジュールを見直す柔軟性は持ち合わせているのか。
大規模災害など、真岡市にとって大きな問題起きた場合は、当然そちらを優先させなければならない。
ただし、現時点では事業を進めていく
新庁舎周辺整備事業は、3月の定例議会で予算が通って、市民に説明する間もなく、4月の市長選で争点となった。
だからこそ、市民に対して説明意見交換できる場は、今後しっかりと持っていただきたい
現在の市立図書館には、年間約17万人が来館している。図書館が移転すると、多くの人々が、市の中心部に足を運ぶことになる。加えて、子育て支援施設や高齢者の居場所なども複合的に整備すれば、中心市街地活性化起爆剤として寄せられる期待は大きいものがある。
しかし、中心市街地はシャッター街が目立ち、受け皿となる店舗限られている
今後、新庁舎周辺整備事業と、中心市街地の活性化策をどのように結びつけていくのか。
新庁舎周辺整備事業における複合交流拠点は、多くの市民が利用する施設であり、中心市街地のにぎわいの創出を目指すものである。
また、この周辺には久保記念観光文化交流館や金鈴荘などの観光拠点が立地している。加えて、活用の余地がある空き家空き店舗も多くあり、行政民間一体となってまちづくりを進めていく必要がある。そのため、今年度から『まちづくりプロジェクト』を開始したところである。
中心市街地でシャッター街が増えている背景には、所有者シャッター閉ざしておいても特に困らないということが大きいように思う。
他人に貸すことに消極的な中では『空き店舗バンク』などを呼びかけても、決して効果は上がらないだろう。
大切なのは個別のアプローチであり、門前地区のように地道に貸し出す店舗を増やしていった先例もある。そうした取り組みをもっと面的に展開していくことが必要であると考える。

2.中心市街地の活性化について

今年度から真岡市では、民間のアイデアを活かして中心市街地活性化を目指す『まちづくりプロジェクト』がスタートした。
このプロジェクトには、20名がメンバーとして選ばれ、そのうち10名が未来を担う高校生大学生とのことであり、大変頼もしく思う。
すでに2回のワークショップが行われたと聞いているが、今後の活動内容最終目的をどのように考えているのか。
まちづくりプロジェクト』では、4回ワークショップを行い、金鈴荘や二宮コミュニティセンターの芝生広場などの活用法についてアイデアをまとめていく。さらに、7月以降はメンバーが社会実験を行う予定である。
また、プロジェクト終了後は『(仮称)まちづくり推進機構』の設立を目指しており、民間と若者の視点を活かしながら、市役所周辺門前地区久下田地区活性化を図っていく。
まちづくりプロジェクト』と『まちづくり推進機構』の関係性について確認したい。
プロジェクトのメンバーが中心となって、推進機構に移行していくのか。それとも、全く別な組織と考えればいいのか。
まちづくり推進機構』は、民間と若者の視点を活かした組織にしていきたいと考えている。
今年度『まちづくりプロジェクト』で活動したメンバーを中心にしつつ、新たなメンバーも募集していく。
まちづくり推進機構』は、どのような活動を行う団体なのか。
これまでも中心市街地でまちづくりを担ってきた団体は数多くあるが、それらとどのような違いがあるのか。
まちづくり推進機構』は、提案を実行していく団体である。
既存の団体と活動内容が重複するのではなく、そうした団体や行政の間に立って、新しい提案を調整しながら進めていく。
最近、中心市街地再生に向けての新たな動きが見られる。そうなると、市の中心部に約2.1haを有する芳賀赤十字病院旧病院敷地の活用は避けて通れないものと考える。
この課題は過去にも度々質問で取り上げてきた。答弁では、土地の所有者は日本赤十字社であるとしつつも、中心市街地の広大な土地であるため、市としても関係機関と協議をしていきたいとのことであった。現在までの進捗状況はどのようになっているのか。
これまで跡地の活用を検討してきたが、改修などに多額の費用がかかるため、真岡市として活用を図るのは難しいと判断した。
跡地利用については、日本赤十字社本社と芳賀赤十字病院で、地域住民のためとなるよう現在協議を行っていると聞いている。なお、昨年9月には、公的医療機関として担ってきた役割を踏まえた跡地利用になるよう、市の意向病院側に伝えたところである。
芳賀赤十字病院の旧病院敷地は、真岡市総合計画の中に示されている『高齢者・健康増進ゾーンの整備』のための重要な場所と言える。
病院側で協議を行っているとのことだが、市としても協議の場に加わるべきではないのか。
旧病院敷地は日本赤十字社が所有しており、市が協議の場に加わることは難しい。しかし、今後も市の要望はしっかりと伝えていく
また、長年にわたって信頼関係を結んできた公的医療機関であるので、何かを決定する前の地元自治体などへの報告は大丈夫であると考えている。

3.新型コロナウイルス感染症の対策について

真岡市ではこれまで『医療従事者』、『高齢者・障がい者施設の入居者とスタッフ』へのワクチン接種が行われ、5月からは65歳以上の市民への接種も始まった。
市民から『予約の電話に時間がかかる』といった指摘を受けているが、その一方で、キャンセルによるワクチンの廃棄などが発生しておらず、その点は高く評価されるべきである。
今後、64歳以下の市民への接種が始まるが、予約方法などで見直しを図る考えはあるのか。また、ワクチンが余った場合対応は、どのようにしていくのか。
ワクチン接種の予約方法については、インターネットと電話による予約を併せて行ってきた。電話予約は、当初10回線で対応したが、つながりにくかったため5回線増設をした。
今後は、従来の予約方法に加え、往復はがきによる予約を行うとともに、ワクチン接種券発送年齢区分細分化し、混乱を軽減できるよう検討する
なお、ワクチンが余った場合は、集団接種会場従事者などに接種をしていく。
余ったワクチンについては、集団接種会場の従事者接種していくとのことだが、その際の優先順位などのルールは定められているのか。
急遽のキャンセルによりワクチンが余った場合は、従事者の中で年齢の高い順に接種していきたいと考えている。
栃木県ではこのほど、感染症対策を徹底している飲食店を認証する『とちまる安心認証』を導入した。これは、県民がより安心して飲食店を利用できることを目的としており、座席の間隔を最低1m以上確保し、アクリル板で遮断することなど、基準が38項目にわたって定められている。
市内飲食店申請状況はどのようになっているのか。また、市としても、啓発活動や各種の支援策を行い、申請を促すことが必要ではないか。
5月17日から申請受付が開始され、26日から現地確認が始まっているが、市内店舗の申請は、6月8日の時点で6件となっている。
市の支援策としては、現在『飲食店におけるアクリル板等設置支援金』を実施し、上限3万円の支援金を交付するものである。今後も、県や市の制度を広く知ってもらうために、市のホームページや広報紙を通じて周知をしていく。
事態を見守るだけでは、物事は進まない。市内全ての飲食店認証を受けてもらうというくらいの意気込みで、行政からも働きかけをしていただきたい。
また、現在設けられている様々な相談窓口においても、積極的なPRをお願いしたい。
観光業がコロナ禍の影響を強く受け、昨年の国内宿泊者数は、前年と比べて48%も減少している。宿泊施設側も、テレワーク用として客室を貸し出すなど模索を続けている。
そうした中、地元の宿泊施設をテレワークで利用した場合、自治体が支援する動きも見られる。足利市では、1日500円市内のホテルテレワークで利用できる補助制度を行っている。
真岡市も同様の取り組みを行ってはどうか。
真岡市においては、チャットパレスがテレワークに最適な、日帰りと素泊まりのワ―ケーションプランを始めた。しかし、現時点では問い合わせがあるものの、利用には至っていないとのことである。
全国的に、地元の宿泊施設の利用促進を目的として、費用を助成する制度は事例がある。今後、調査・研究を進めるとともに、真岡市にふさわしいテレワーク推進施策を検討していく。
足利市の補助制度『宿泊施設活用テレワーク促進実証事業』は、2月末から3月末までで150件の利用があり、好評につき期間を延長しているそうである。
自宅でのテレワークが難しい人々も少なくない中で、地元にテレワーク気軽にできる環境と制度が整っているのは大きな魅力である。
今後、検討を進めていくとのことだが、できるだけ速やかに実現をしていただきたい。

4.福祉施策について

真岡市における子どもの出生数は、平成26年度まで700人台だったが、27年度からは600人台に、さらに元号が令和に代わって以降は500人台と減少率著しく、昨年度529人だった。
今春、県内他市で行われた市長選では『18歳までの子ども医療費無料化』を公約としていた候補者もおり、今後、少子化対策や子育て支援で自治体間競争が激しさを増すように感じた。
2期目の任期がスタートし、今後の少子化対策・子育て支援策を、どのように考えているのか。
これまで真岡市では、切れ目のない母子保健対策や相談体制の整備、就学前から学童期までの教育・保育の充実のほか、マタニティ手当、紙おむつ購入助成券の支給など、他の自治体と比較しても充実した支援策を市独自に行ってきた
今年度は『もおかっ子をみんなで育てよう条例』を制定したところであり、今後も引き続き子育て支援の充実に努めるとともに、市独自の支援策を積極的に市の内外にPRしていきたい。
18歳までの医療費無料化については、佐野市の金子裕市長などが公約として掲げていたが、そうした政策については、どういう感想を抱いているのか。
市町によって政策に対しての見解はあるだろうが、宇都宮市なども18歳まで医療費を無料化している状況であり、真岡市としてもしっかりと検討すべき時期に来ていると考えている。
真岡市が策定した人口ビジョンでは、合計特殊出生率2.07(現状は1.52)にまで引き上げて、真岡市の人口を2040年7万4,000人程度は維持することを目標としている。
しかし、現実は目標とは逆の方向に進んでおり、市政運営に影響が出てくるように思うが。
国立社会保障・人口問題研究所が発表した人口推計によれば、真岡市は令和2年度に約7万6,000人に減少すると言われていた。しかし、実際には約7万8,000人であり、真岡市が人口ビジョンなどで掲げていた目標とほぼ一致している。
そもそも人口ビジョンは、流入人口と流出人口がプラスマイナスゼロであることを前提とした計画である。一方、答弁にあった7万8,000人の人口というのは、流入人口の多さによって維持されたものであり、人口ビジョンについては再検証が必要ではないだろうか。
子育て支援策や少子化対策については、真岡市も素晴らしい取り組みをしており、より分かりやすくPRを行うことは大切である。加えて、子どもを産む意志はあるものの、様々な事情からそれが叶わない人々に対するもう1段高い支援策も求められているのではないかと思われる。
近年、真岡市では障がい児・者の支援策が拡充されてきた。
しかし、障がい者親なき後や、障がい者自身の重度化、高齢化対応するための住居の整備は、今なお課題と言える。今春、二宮地区に新しいグループホームが開設されたが、まだまだ十分な数とは言えない。
障がい者の生活拠点整備は、市長の選挙公約の1つだが、今後どのように進めていくのか。
障がい者を対象としたグループホームは、今春新たに1ヶ所建設され、施設数は市内5ヶ所となり、定員は20名増えて合計40名となった。
障がい者やその家族から、住み慣れた地域での生活を希望する意向が強くあり、今後も整備を進めていく必要があると考えている。
市内及び近隣自治体に拠点を置く法人などに対して、設置の働きかけを続けていく。
市内や近隣自治体に拠点を置く法人に働きかけを続けていくとのことであるが、コロナ禍の中で、行政側はもちろんのこと法人側大変な状況にある。十分な話し合いを行うことは可能なのか。
コロナ禍で大変な状況ではあるが、必要な対策を講じながら、積極的な働きかけを行っていきたい。