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【重い言葉でした】

5月12日(日)、真岡市立図書館で「八月の会」が主催する「今、次世代に伝えたいこと」が行われました。

 

この「八月の会」は、戦後60年を迎えた平成17年に結成され、平和の大切さと戦争の悲惨さを後世に伝えることを目的に活動していて、現在私はこの会で顧問を仰せつかっています。

 

「八月の会」ではこれまでも、戦争を経験された方から空襲、原爆、特攻隊、シベリア抑留など、様々なテーマでお話を聴いてきましたが、今回は「残留日本兵」について。

 

「残留日本兵」というと、横井庄一さんや小野田寛郎さんが有名ですが、ある調査によると、戦争終結後も現地に残り、戦闘を続けた日本兵は約1万人に及んだそうです。

 

今回お話しいただいた小野口博さん(鹿沼市在住)もその1人。山東省で終戦を迎えたものの、その後約5ヶ月間にわたって戦闘(蒋介石の軍隊に加わり、中国共産党と戦った)をする状況になってしまったのだとか。その間にも亡くなった同僚も少なくなかったとのこと。

 

御年99歳。それでも小野口さんの経験談は、私たちが聴いていても非常に鮮烈なものでした。

 

最も悔しかったのは、出征時には熱狂的に送り出されたにもかかわらず、帰還してみると周囲からの冷ややかな視線を投げかけられたことだったと言います。「日本という国は何と染まりやすいのだろうかと感じた」。

 

そして、今世界各地で起きている戦争、紛争を踏まえて「映像を見て可哀そうだと思う人もいるかもしれないが、戦争というのは結局、誰かを殺さなければ自分が生き延びられないということ。その残酷さは皆さんにも理解してほしい」。

 

小野口さんから私たちに投げられる一言一言は、本当に重いものでした。

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