【7月13~15日】
2010/07/15
- 近況報告・お知らせ
文教常任委員会の行政視察で山形県鶴岡市と新潟県南魚沼市に赴く。今回のテーマは①学校図書館教育と、②小中連携教育だった。
(鶴岡市)
平成15年度に『全国学校図書館大賞』を受けた朝暘第一小学校の取り組みを視察。
同校は平成7年頃から、当時の校長先生が中心となり、学校図書館を学校経営の柱として位置づけるようになった。
市内の中心部で最も歴史があり、約600人の児童数から見ても真岡小学校と同じような小学校と言えるが、児童1人当たりの図書貸し出し冊数は年間約150冊程度。真岡小学校は約80冊ということを考えると倍近い。
子ども達にここまで読書の習慣が定着しているのは、①子ども達同士や教員がおすすめの本を紹介し合うなど『本に出会う場』の設定 ②学年毎に『本の借り方指導』の実施 ③未読児童への個別指導 ④地域のボランティアを活用しながら市立図書館との連携強化など、子ども達が本に向き合うための様々な取り組みを行っているのが大きいと思われる。
また見逃せないのは、鶴岡市では各小中学校に専門の学校司書を配置し(小学校が40校、中学校が11校あるのだから凄いことだと思います)、①~④のような読書支援策のプロデュースや児童1人1人へのアドバイスを的確に行っていることだろう。
近年、読書量と学力の定着が密接に関わっていると再評価されるようになったが、真岡市としても、学校内だけでなく地域のボランティアなどの人材も活用しながら、子ども達が読書をする習慣が定着するよう各種の取り組みが必要と改めて感じた。
(南魚沼市)
同市は平成18~19年度の2年間、文部科学省の『小中連携教育実践研究事業』の指定を受け、塩沢地区において小・中連携教育を行ってきた。
塩沢地区は、7つの小学校から1つの中学校に入学する。大半の小学校が小規模校であるのに対して、中学校は約700人(20学級)の大規模校となるため、いわゆる『中1ギャップ』などの原因による不登校の問題が多く見られた。
そこで、塩沢地区全体で①『CAPワークショップ』 ②年間3回の小中教員合同研修会③中学校教員による小学校への出前授業 さらに④児童生徒を対象としたアンケートなどを実施することにより、地域全体の教育環境の改善に努めてきた。
また南魚沼市は、平成20年度から『教育支援センター』を設置し(再三議会で訴えているが、真岡市でもこうしたセンターの整備は急務であると思っている)、不登校の対策や特別支援教育の充実化を図っている。
個人的には、地元の特別支援学校の教頭を招へいして実施している特別支援教育の取り組みに興味を抱いた次第。