【2月12日】
2010/02/12
- 近況報告・お知らせ
県内の議員有志などで構成する『地方自治を学ぶ会』の研修会が、小山市の生涯学習センターで行われた。
今回の講師は、千葉県我孫子市の前市長である福嶋浩彦氏。改革派の市長として知られ、在任中に全国の自治体で初めて『事業仕分け』を導入したことでも注目された。
講演では、福嶋氏自身が仕分け人として立ち会った、国の事業仕分けについて説明を行った後、『市民自治を確立するにはどうすればよいのか』という話題に。
- 制度論や法律論から考えても、国民の代表として“全権委任”されている国会議員と異なり、首長や地方議員はリコールで解任される可能性を常に有する存在である。
- したがって、首長や地方議会は意思決定をする際に、市民の様々な意見を聞く必要がある。
- その一方で、首長や地方議会の考えと市民のニーズでは、ズレが生じることも想定しておかなければならず、それを是正する装置として『常設型住民投票制度』が不可欠となる。
- 市民、首長、地方議会の3つの緊張関係で自治体を動かすためには、市民も不平不満を言うだけでなく、自立した行動が求められる。
- 『新しい公共』では、まず市民が動くこと。そしてできないものについて、税金を払って政府にやらせるという感覚が必要。
という主旨の講演だった。
地方議員は、選挙で選ばれているだけに『我こそが民意』という感覚に陥りやすい。したがって、議会全体として市民の多様な意見を聞く制度は未成熟であるのは否めない事実である。『市民感覚とズレたら地方議員はクビになる可能性があるのですよ』福嶋氏の言葉がグサグサッと胸に突き刺さる。