【12月27日】
今年卒業した大学院の仲間たち(都市政策フォーラム)と一緒に、長野県佐久市の佐久総合病院を視察した。
同病院は戦後間もなく若月俊一氏が医師として赴任し、旧・八千穂村での全村民を対象にした総合健診をはじめとする、予防医療の先駆的な事業をしたことは、NHKの『プロジェクトX』等でも紹介された。現在、長野県の平均寿命が全国でトップクラスに位置しているのは、こうした取り組みが県全体に広がったことが大きな要因と言える。
栃木県、そしてわが真岡市も、脳卒中の発症率は今も全国平均より高い状況が続いている。
(1)住民の健康指導にあたる『衛生指導員』を男性に担わせている(無関心層をうまく巻き込んでいる)。
(2)検診率の向上だけでなく(ここで終わってしまう自治体が多いのでは)、病院と自治体の保健士がタッグを組んだ『事後指導』も徹底させている。
そうした佐久総合病院で見られる工夫は、今後の参考になるように感じた。
【12月9日】
1.来年度の歳入見通しについて
2.市町合併に伴う公共施設の有効活用について
3.職員の研修等の課題について
4.脳脊髄液減少症について
という4件の一般質問を行った。
今回提案したもののうち、職員が市民のもとへ出向き市の施策や事業について説明する『出前講座』については、実施に向けて準備を進めるとのこと。
また、来年度の法人市民税について、景気減速のあおりを受けて、今年度の当初予算に比べて31%減の16億8,000万円になるとの見通しであることが明らかになった。平成19年度が32億5,300万円の税収だったことを考えると、およそ半減することになる。
今日の世界的な不況は、これまで見られた『不景気』とは根本的に性質が違うものであると感じる。人口減少時代を迎えて、国内ではモノが売れない。したがって『輸出頼み』となってしまう。これまではそれで良かったかも知れないが、相手国の経済が壊滅的な打撃を被ると、その立ち直りを待たなければ日本の景気は浮揚しないのである。
特に、輸出関連の製造業に税収や雇用の多くを頼ってきた自治体にとっては、今後産業政策の方針を大幅に見直す必要があるのではないだろうか。
【11月30日】
この日は『真岡市民デー』と銘打ち、市内のサッカーチームに在籍する児童をはじめ300人の真岡市民がスタンドに駆けつけ、選手達に声援を送った。
真岡市出身で、高校時代に私とクラスメートだった上野優作選手にとって最後の試合となった。地域からのサポートがようやく動き始めたところであり、『これからだというのに…』という思いと、『彼の現役中に実現できてよかった』という思いが交錯して、何とも言えない複雑な気持ちになる。
試合後、J2昇格を祝うセレモニーも、『お祝い』というよりもむしろ、柱谷監督や契約を解除される13名の選手達への『惜別』の色合いがどうしても濃くなる。
そんな中、『栃木SCが今後より上を目指していくためには避けて通れないこと。選手はサポーターの後押しがなくては動けない。これからも変わらぬ応援を!』と、涙ながらにサポーターに呼びかけていた上野選手の姿を見て、こういう同級生がいることを改めて誇りに感じた。
【11月29日】
現在、全国各地のライオンズクラブでは『思春期のライフスキル教育』というものを推奨している。この日は、そのプログラムを学校全体で実践している茨城県の竜ヶ崎市立城西中学校を訪問。公開授業を見学した。
同校はかつて非行やいじめ、不登校などの問題が多発していたという。そうした中、平成17年度からライフスキル学習に取り組んだことにより、成果を上げてきた。
気になる授業の中身は、『どんな言葉で誉められると嬉しい気持ちになるか』『本当の友人と普通の友人の違いとは』などのテーマで、小グループに分かれワークショップ(相手の意見を否定しないブレーンストーミング形式)を行う。訪問する前にイメージしていたものとは大きく違っていた。
それにしても驚いたのは、授業の中で生徒達が堂々と意見を延べあっていること。思春期の頃は、なかなか自分の考えをストレートに伝えられないものだが…。
このように、生徒個々のコミュニケーション能力を高めることによって、いじめなどを未然に防ぐ効果が多いように思える。
【11月25日】
議員協議会が行われ、12月定例議会の日程等について話し合う。(正式決定は開会日)
12/1 開会、質疑・一般質問の通告書提出
8 質疑・一般質問(1日目)
9 質疑・一般質問(2日目)
10 文教・民生産業各常任委員会
11 総務・建設各常任委員会
15 閉会
今回、執行部から議案として出された一般会計の補正予算を見ると、法人市民税について当初の見込み額の確保が困難となり、5億6,000万円下方修正されている。こうしたことは極めて異例のことである。
サブプライムローン問題に端を発する今回の世界的な金融危機は、日本の輸出関連産業にも想像以上に大きな影響を及ぼしはじめている。
【11月23日】
真岡青年会議所の例会『地域の力 発信!』が、真岡市大産業祭の会場で行われた。
今回の例会は、①地域で活動しているボランティア団体の活動紹介 ②エコキャップ運動の2本立て。
ボランティア団体の活動紹介では真岡市内の12団体にご参加をいただき、来場者に対しての活動PRはもちろんのこと、団体間の交流も図ることもできたように思う。
一方、エコキャップ運動は、芳賀郡市内の官公庁、学校、企業、各種団体等々に協力を呼びかけたところ、25万4,516個(!)のキャップを集めることができた。当初は『芳賀郡市の人口(約15万人)くらいの数が集まればいいですけどねー』『いや~、そこまでは無理だろう』と、低く予想を立てていたが、次から次へと集まるキャップに驚くばかり。
このエコキャップ運動は、ペットボトルのキャップ800個がポリオワクチン1本に換えられ、発展途上国の子ども達を救う運動であるが、1人で800個というのはなかなか集められないもの。しかし小さな力を結集すれば、ここまで大きな力になるということを改めて実感することができた。本当に皆さんに感謝、感謝である。
【11月18日~20日】
東京の日本青年館で開催された『清渓セミナー』に参加。全国から80名を超える地方議員・首長などが参加した。
今回の目玉は、全国で初めて『議会基本条例』を制定した北海道栗山町議会の橋場利勝議長と、議員報酬を日当制にした福島県矢祭町の根本良一前町長によるパネルディスカッション。徹底した“プロ化”と“低コスト化”という議会改革の両極のある2つの町の代表がそれぞれの意見を述べあった。
『地方議員は町の御用聞きでしかないのだから日当制で十分である』という根本前町長の発言には当然のことながら会場から反発の声があがった。しかし、議員自らが議会の存在意義を高める努力を重ねていかなければ、こうした意見は世論として次第に広がっていくのではないだろうか。
『栗山型』の議会か、『矢祭型』の議会か。今後、全国の地方議会は二極化が進むように思えてならない。